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サービス設計をしながらUXについて学んでみた

こんにちは、mamekaです。
今、私はとあるサービスを設計しております。その中で、とある人から「UXを考えた方がいいよ」というアドバイスを頂いたので、UXとは何か?について調べてみました。

実際にUXをサービス設計に落としていく順序で見ていきたいと思います。

■なぜUXが必要なのか?

私たちの身の回りでは、モノがありふれています。家電商品を見てもお分かりの通り、
機能による差別化はほとんど出尽くされてしまいました。
お客様の使いやすさを追求して商品開発するには、UXを考えていくことが有効となります。

最近ですと、乾燥までやってくれるドラム式洗濯機は良いUXの例ですね。

■UXの定義

UXとは、”User eXperience”の略です。
UI(User Interface)と一緒に使われることが多いですが、今回はUXに絞って書きたいと思います。
UXは、サービスを利用する前であったり、利用している時であったり・利用した後であったり、
個人が知覚するサービス全体への経験や感覚を指します。
「UXを向上させる」というような使い方をします。

最近では、認知心理学・行動心理学・人間工学・感性工学をベースに取り入れ、Human Centric Designやメンタルモデルをベースに語られることが多いそうです。

ちなみに、UXには2つの意味が含まれます。

1つ目は、①ユーザビリティ。使いにくいといった「マイナスの状態をゼロにする」際に用いられます。
2つ目は、②ユーティリティ。使えるのだけれどもっと良くするといった「0からプラスにしていく」際に用いられます。

次から、UXをどのように改善していけばよいのか見ていきましょう。


■①ユーザビリティ(⊂UX)を見直す順序

1.有効さ:お客様がサービスを使うことで目的が達成できるかどうか(正確さ・完全さ)
2.効率:費やしたリソース(カネ・時間)に見合っているか
3.満足度:不快さがない、肯定的に受け取れる

1<2<3と包含しているイメージです。

1.有効さ:まずは、「そのサービスを使うことでお客様の意図している目的が達成できるかどうか」を確認すべきということです。

(「そのサービスがお客様の身体的負担・心理的負担・社会的負担いずれかを解決するものか?」ということがお客様の意図している目的といえます。)

まれにこちらが意図した使い方以外でお客様の目的が達成できる場合もありますが、
「iPhoneを世界で初めてリリースしました」などの特大ホームランを狙いにいく場合や、研究開発型の商品でない限り、
仮説もなしに商品を作り始めることは避けた方が良いと個人的に考えます。
(プロダクトアウトではなく、マーケットインが重要という考えです)

2.効率:次に、そのサービスがかけた時間や費用に見合っているかが重要です。

「この金額でここまでのクオリティはいいや。」といった具合に。
ある人には、ファーストクラスがかけた費用に見合っていないと
いう方もいるかもしれません。

その場合は、そのターゲットにとってのユーザビリティは低いということになります。

3.満足度:もちろん不快さがないことは重要です。
不潔な飲食店にいきたいと思うお客様はどれだけいるでしょうか?
「不快さと肯定的な感覚」は紙一重という方もいるかと思いますが、一定程度の線引きはできるでしょう。

それも、経験や心理学が役に立つと思います。いろんなサービスを手に取って、実際にやってみて自分が抱く感情・感覚を経験値として積み重ねていくことがとても重要ですね。

マイナスの状況を改善でき、一定程度の状態になった段階になったら、
次にUXそのものをみていきましょう。


■②UXを見直す順序

UXを改善していくには、以下4つの要素をみていくべきといわれています。
(順序は特に関係ありません)

・ユーザー(ターゲット)
・反応
・場面・シーン
・製品・商品そのもの

上記4つの要素で、一貫して注意したいのが「お客様にとって価値があるか?」

つまり、「役に立つ」「好ましい」「アクセスしやすい」「信頼できる」「探しやすい」「使いやすいか」

『●●さんは』『ある場面で』『この商品を使うことで』『このような反応をした』

というのを徹底的に知り抜くということがUXを改善していくにあたって重要とのことです。

お客様の認知プロセスやつまづき「行動/思考/感情/課題」を可視化するには
カスタマージャーニーマップツリー図を作成することが効果的です。

それでは、実際にUXを磨いていくポイントを見ていきましょう。


■UXを磨くポイント

1.ゾーニング・マッピング:視線移動を観察する
2.アフォーダンス:見ただけで操作方法がわかる(人間の認知特性に合わせてデザインする)
3.フィードバック:操作(動作)に対して反応が返ってくる
4.メタファ:身近なものに例える(例)ペイントツール
5.強調:大きさ・余白・色(周囲と異なる特徴)
6.寛容性:ユーザーが主導権を感じる
7.一貫性:サービス全体の一貫性があることで、お客様の記憶負担が軽減される
8.用語:簡単な用語を使う(難しい・わかりにくい言い回しを避ける)
9.美しさ・シンプルさ:趣旨をチャンク化する(1つにまとめる)
10.アクセシビリティ:ストレスなく使える
11.ユニバーサルデザイン:特定の人が使いにくいということなく、誰でも使いやすい

上記はあくまで一部であり、商品・サービスにより重視すべきポイントがあると思います。

私は、書籍”起業の科学”のUXパートを繰り返し何度も何度も読んでいます。


最後に、組織・チームにUXを定着していくためにはどうすれば良いのかまとめています。


■UXを定着させるには?

1.UXデザインガイドラインを設ける(設計思想・表現ルール)
2.ユーザビリティテストを行う
3.ヒューリスティック評価をする

1.UXデザインガイドラインを設ける(設計思想・表現ルール):設計思想や表現ルールとして、UXはお客様の体験そのものを考えるので、
設計によっては、お客様の生活そのものに影響を与えることも可能です。

「いつでもどこでも働ける」「年収が上がる」「スキルが身につく」といった

UXをサービスの根幹に据えてサービスを提供したが、結局、お客様からは、「そんなことがなかった」という話を聞きました。

これは、(その気がない人でもその気になる)”作り手の行き過ぎ”といえるでしょう。ある程度の設計思想を事前に考えておくことが重要かと思います。

2.ユーザビリティテストを行う:ユーザビリティテストは聞き慣れない言葉ですが、広義のお客様の声収集の機会と個人的に捉えています。

ユーザビリティテストをする目的はなんでしょうか?

設計できた商品に対して、ユーザビリティテストを試してもらうのは、

「気づくか?」「わかるか?」「操作できるか?」ということを
実際に触れて、体験してもらい確かめるだけではなく、その時々に応じた目的が設定されます。

お客様の反応を得るためには以下の方法があります。

アクセスログ/ABテスト(滞在の原因はあくまで想像)
レビュー/クチコミ/SNS、アンケート/インタビュー/思考発話法/プロトコル分析行動観察/エスノグラフィー/フォトダイアリー
ペルソナ分析(ペルソナは複数いてもよい、最終的に抽象化・一般化する)
ストーリーボード(ペルソナがやりたがる内容・やり方・順序)
ワイヤーフレーム・画面フロー

※ユーザビリティテストの詳細には機会があれば触れたいと思います。

3.ヒューリスティック評価をする:ヒューリスティック評価とは、被験者を使わず、業界の知見者・経験者・専門家がコメントすることを指します。

既存のUIの観察を通じて、感想だけでなく、競合との比較(機能やUI、インタビュー、順序効果)をしてもらいます。

ヒューリスティック評価をしてもらえるツテがあれば、非常に強力なUX改善の機会となるでしょう。

以上、これからもUXに対する知見を深めていきたいと思います。
それでは。

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mameka@外資ITセールス
http://braindump.jp/にブレインダンプの記事をまとめております。 ユーザーの皆様の目標達成に役に立つアプリであることを目指して誠心誠意取り組ませていただきます!!