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#リハビリ
闘病記(65) 塵も積もれば山となり、埃のような些細な出来事の積み重ねが誇りの獲得につながる。
リハビリ病院の朝は静かにやってきて、にわかに活気づく。起床の時刻とともに、それぞれの患者の「朝のルーティーン」が始まるからだ。
患者達のルーティーンが頭に入っているらしい看護師、介護福祉士の皆さんは、決して多いとは言えない人数で病棟を担当しているのに、流れる水のようにスムーズにサポートをしていく。
着替えをしていて、うまく動かない右腕が服の袖に入らないでいると、
「赤松さん、すぐそっちに行って
闘病記(47) 出世魚
ここ数回のテキストのタイトルや文章を読むと、自分は寝ても覚めても「尿」と「尿意」について考え、行動していたように思われるかもしれないが、そういうわけではなく、当然、毎日のリハビリテーションは続いていた。夜中に大失禁による大失態をおかしてしまい、何ともいえない敗北感と罪悪感にさいなまれてほとんど眠れないような夜でも、やがて、そ知らぬ顔で、朝がやって来る。洗面や食事を済ませると、あっという間に8
闘病記(46) くせになりそう。
「しばらくの間、オムツをつけてトイレはベッドの上でしてしまうものと割り切りましょう。」
尿意に集中し、それを感じたらとにかく出してみることを習慣づける、という介護福祉士からの提案を自分は受け入れた。(この辺の経緯を説明していると、今回のテキストが終わってしまうので、興味のある方は45話あたりを読んでみてください。)
それ以降、自分が身に付けるオムツには、パッドというものが付けられるようになった。
闘病記(43) オネショマン
前回投稿したテキスト「採尿パーティー」のnoteに40を超える「スキ」を頂戴し、フォローをしてくれる人も増えた。とってもうれしい。皆さんの応援を無駄にすることなく、これからも丁寧に書いていこうと思う。
さて、自分はようやくバルーンを取り外せたわけだが、何より驚いたのは病院内の人々が大変に喜んでくれたことだった。あんなに喜ばれるとは思わなかった。バルーンが取れた翌朝、車椅子を押してもらってリハビリ