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最近読んだマーケティング論文【レビュー論文編】

研究を進めていく際、必ず必要なのが先行研究のレビュー。

先行研究を探すのは面白い一方、大変な側面もありますが、このような時に、非常に便利なのがレビュー論文になります。

レビュー論文は、その名の通り、先行研究のレビューをおこなっている論文です。体系だって先行研究をまとめてくれているため、既存研究の把握が簡単におこなえます。

特に慣れていない分野においては、いきなり英語で読むよりも日本語で読む方が理解しやすいため、日本語で書かれたレビュー論文は非常にありがたい存在です。

今回の記事では、数あるレビュー論文の中でも、マーケティングジャーナルに掲載され、個人的に面白いと思ったものをまとめたいと思います。

●SNSにおける他者の存在の影響
SNSの研究は、国内外でかなりの数の論文が発表されています。
以前ほどではないかもしれませんが、現在でも関連論文は数多く発表されており、人気テーマの一つと言えるでしょう。

SNS研究には様々な切り口があり、例えばインフルエンサーの影響や効果といった研究は、研究成果が数多く発表されている分野の一つです。

ただ、この研究では、インフルエンサーの影響をまとめたわけではなく、情報拡散を後押しする「大多数の他者」に焦点を当てています。
大多数の他者とは『SNS 上の投稿に「いいね」・「シェア」を付与する個人の集積)』(※本文中より引用)を指します。

私自身、こうした「他者の影響」という分野の研究をほとんど読んだことがなかったので、非常に勉強になりました。

●消費者行動領域における色彩研究の潮流
●消費者行動論と音楽心理学の融合を目指して
最近の注目テーマの一つに、「感覚マーケティング」があります。
感覚マーケティングは、五感の観点から消費者の行動を考える分野で、国内外を問わず様々な研究成果が発表されています。

一つ目の「消費者行動領域における色彩研究の潮流」は、人間の視覚、特に色彩が消費に与える影響をレビューした文献になります。

一方、2つ目の「消費者行動論と音楽心理学の融合を目指して」は、音楽が消費者の行動に与える影響を考慮しています。

感覚マーケティングは興味はあったものの、先行研究が多くフォローが大変なため、これらの論文は非常に役立ちました。

●日本料理の普及に関する諸研究
最後に、日本料理に関する研究をレビューした「日本料理の普及に関する諸研究」という論文を取り上げます。

上述したSNSや感覚マーケティングは、当然研究が存在すること自体は知っていましたし、いくつか関連論文も読んだことがあります。

しかし、この論文が注目している「日本料理」に関しては、まったく未知の分野でした。

論文の視点も「消費者の行動」といったものではなく、日本料理の歴史や組織・技術継承、供給という面白い視点でした。

知らないことばかりのレビュー研究は読んだことがなかったため、強く印象に残った論文です。

以上、最近読んだレビュー論文をまとめてみました。

マーケティングジャーナルには、他にも面白いレビュー論文が掲載されているため、色々と読んでみるといいかもしれません。



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