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大学の講義を早送りで観る人たち

最近話題になっている「映画を早送りで観る人たち」という本があります。

Netflixなどの映像配信サービスにおいて、倍速設定や10秒スキップといった機能が搭載されています。こうした機能を使い、倍速でコンテンツを観た経験のある人は、若者を中心にかなり多くいるようです。

本書の中でもデータが紹介されていますが、クロスマーケティング社の調査によると、倍速で見たいコンテンツの第一位は映画。2位はニュース・報道、3位はバラエティとなっています。

本書は学術的な専門書ではありませんが、私としてはいくつか研究のヒントを得ることができました。若者を対象にした研究について、いくつか論文も発表されているので、今後紹介したいと思います。

さて、こうした「早送り」、私としても他人ごとではありません。
ANNnewsCHによると、大学においても講義を倍速で見る学生が、かなりの割合でいるようです。

確かに、自分が聞き手になると、90分(ましてやオンラインで)人の話を集中して聞くことは難しいというのが率直な感想です。

そうした中で、動画内で兵庫教育大学の小川先生が紹介されている手法(普段より早く話す、リアクションを求める等)は参考になりました。

私自身の講義はというと、講義の特性上、エクセルなりRなりで手を動かす時間を多くとっており、一方的に聞くわけではないよう工夫しています。

また、大体半分のところで少し休憩時間をとるようにしています。集中力の持続に加え、質問に来る学生もいるため、前半の疑問点解消にも繋げられているのでは・・・という実感はあります。

年々受講生が増加した結果、今年の「調査データ分析Ⅰ」は200人を超える学生が履修を希望してくれています。

「早送りしたいな」と思われないように、ちゃんと準備して講義に挑みたいと思います。


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