
コンディションを上げるランニングシューズ
心と身体をととのえる12のウェルビーイングツール
⑤ランニングシューズ
「ランニングシューズ×有酸素運動で、心と身体をととのえる。」
ゴーストタウンの東京をウォーキングした記憶
コロナ禍で誰しもがステイホームを求められたとき、ヨガスタジオはもちろん、フィットネスジムも閉鎖されて、わたしたちは運動をするすべを失いました。
日本に外出自粛令が出されていたのは、春先、4月くらいだったと記憶しています。一日中家の中にこもる生活では、部屋の中でヨガマットを敷いてヨガをするだけでは明らかな運動不足。運動不足を解消するために、多くの人が屋外での運動を選んだことでしょう。
私も運動不足を解消するために、一緒に暮らしているパートナーと共に、在宅勤務が終わった後にウォーキングをすることを選択しました。さらに、休みの日には日中に少し長めの距離を歩くことも習慣になっていきました。
あの頃はとにかくたくさんの距離を歩き、運動不足と共に、先行きの見えない不安を解消していたのかもしれません。まるでゴーストタウンのような東京の街の様子を、今でも鮮明に覚えています。

なんとなくの不調の原因は、有酸素運動不足だった?
激しい運動よりも、ヨガや太極拳など、ゆったりとしたムーブメントを好んでいた私は、これまでランニングには縁がなく、興味を持つこともありませんでした。
コロナ禍が明けてジムに自由に行けるようになり、軽い筋トレ以外はトレッドミルで数十分間ウォーキングをするというのがルーティンでした。加えてヨガの練習をしていたので、運動不足ではないと自覚していたのですが、どうも身体が重く、疲れやすくて、睡眠も十分にとっているはずなのに、なんだか眠いという毎日。
病気というはっきりとした不調ではありませんが、なんだか調子が悪い日々だったのです。
そんなあるとき、ふと、有酸素運動を強化する必要があるのではないかと直感しました。しかし、すでに私にとってのヨガは運動ではなく、静かに自分の身体と心を見つめる時間でした。ヨガで運動量を上げるのではなく、ランニングをすればいいと気づきました。
最初は息が切れるような感覚もありましたが、ジム内のトレッドミルでのウォーキングからランニングに変えて、数回繰り返すうちにすぐに身体的な効果を感じました。以前より重だるさは軽減し、快活なフィーリングで満たされたのです。
なぜそんなにも早く効果を実感できたのでしょうか。それは、心拍数を高めたからに違いありません。

心拍数を高める運動の効果
ランニングのように心拍数を上げる有酸素運動には、心肺機能を強化して血流を促し、脂肪燃焼を助けるといった身体的な効果があります。さらに、ストレスの軽減、気分の安定、睡眠の質の向上といった精神面でのメリットも期待できます。
運動強度の目安としては、軽く息が弾む程度を意識すると良いでしょう。また、最大心拍数(220-年齢)の60〜70%程度が効果的と言われています。例えば、40歳であれば最大心拍数は180なので、108〜126程度を目安にするとよいでしょう。
私自身、最初は息が上がるのが少しきつく感じましたが、数回繰り返すうちに身体が慣れ、朝起きるときのだるさが軽減し、日中も疲れにくくなったと感じるようになりました。また、仕事中に頭がすっきりして集中力も続くようになり、自分でも驚くほど活力が湧くようになったのです。
こうした効果は、運動によって分泌されるセロトニンやエンドルフィンといった「幸せホルモン」が関係しているとされています。セロトニンは心の安定に関わる神経伝達物質で、ストレスを和らげ、気分を落ち着ける働きがあります。一方、エンドルフィンは「脳内麻薬」とも呼ばれる物質で、痛みを和らげ、幸福感や高揚感をもたらします。
ヘルスウォッチを活用すれば、心拍数をリアルタイムで測りながら、自分に合った強度で運動することができるため、無理なく続けられるでしょう。

走ることで得られた変化と小さな挑戦
ウォーキングからランニングに変えて効果を実感すると、さらに意欲が湧きました。そこで、トレッドミルで2キロから5キロくらいを目安に距離を伸ばし、少しずつ走ること自体が習慣になっていきたのです。
やがて、ジムという室内だけでは物足りなさを感じ始め、「外でも走ってみたい」という気持ちが芽生え、皇居の周りを1周することを目標にしました。
思えば、コロナ禍で東京の街を散歩していると、颯爽とランニングしている人たちを横目に「自分にはランニングは無理」と感じながら歩いていたことを思い出します。
そんな私でも、1周を25分で走りきることができたのです。
その達成感は非常に大きく、運動へのモチベーションが一気に高まった瞬間でした。
外の空気を感じながら走る爽快感は特別で、ジムでは味わえないもの。
あの時の小さな挑戦が、私のウェルビーイングの質を底上げしたことは言うまでもありません。
さらに、「もっと快適に、安全に走りたい」という思いも芽生えました。
舗道を走るからには、専用のランニングシューズを導入しようと思い、機能性や街履きもできるデザイン性も考慮して、「On」というシューズブランドのランニングシューズを選びました。

屋外でのランニングで専用シューズを取り入れるべき3つの理由
怪我を防ぎ、安全にランニングをして心拍数を高めるための運動とするには、専用のランニングシューズを導入することをお勧めします。ランニングシューズであれば快適なランニングを行うことができるのです。
1:クッション性
アスファルトやコンクリートなどの固い道面では、足の着地時の衝撃が大きく影響します。クッション性の高いランニングシューズであれば、衝撃を吸収、緩和して膝や足首などへの負担を軽減してくれるでしょう。
2:通気性
ランニング時に足は蒸れやすくなります。通気性の良い素材で作られたランニング専用のシューズを選ぶことで蒸れを軽減し快適さを維持してランニングすることができるのです。
特に夏場や長時間のランニングでは蒸れを防ぐことが大切です。
3:耐久性
屋外でのランニング(ロードラン)ではシューズはソールから摩耗しやすいです。耐久性の高い素材や構造で作られたシューズを選ぶことが重要です。
専用のランニングシューズであれば、シューズ自体の寿命が長く保たれて長期間使用できるので、経済的にも環境にもやさしい選択です。
ウォーキングでもランニングでも、適切な専用シューズを選ぶことで、確かな運動効果を得るとともに、怪我や転倒を防ぎ、安心して運動を楽しめます。

ランニングシューズはあなたのコンディションを上げます
運動不足を感じている。
なんとなく続く不調が気になっている。
健康診断の結果に不安を覚えた——。
そんなときは、まず一足、お気に入りになるランニングシューズを見つけるところから始めてみませんか?
私自身、シューズを履いて一歩踏み出してみると、体が軽くなり、朝のだるさが減り、これまでで一番調子が良いと感じられるようになりました。
とはいえ、大切なのは「無理なく、自分に合ったペースで続けること」です。適切な強度と頻度で行う有酸素運動の継続が、コンディション向上につながるのです。
例えば、週に3回、1回20〜30分ほど、軽く息が弾むくらいのランニングやウォーキングから始めてみるのも良いでしょう。少しずつ、自分のペースで進めていけば大丈夫。大切なのは、自分にとって心地よい強度を意識することです。
ランニングシューズは、ただの道具ではなく、あなたを前に進ませる力強いパートナーになります。
今日から心地よい一歩を踏み出してみませんか?
その一歩が、あなたのコンディションを上げ、心と身体をととのえるウェルビーイングなライフスタイルにつながっていくはずです。