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異彩を、放て。

本日ご紹介する本は、松田文登さん・崇弥さん『異彩を、放て。: 「ヘラルボニー」が福祉×アートで世界を変える』です📖

HERALBONY(ヘラルボニー)は、日本全国の福祉施設に在籍するアーティストと共に、 新たな文化の創造を目指すアートライフブランド。

本書は、その代表を務める双子起業家・松田さんたちの著書です📖

言葉の力

まず、印象に残ったのはこの言葉です📝

仲間を集めるには、言葉が必要だ。
福祉業界は、「配慮」や「事情」という名のオブラートに包まれ、当事者や家族以外にとっては、リアルが見えにくく、どこか遠い世界の話のように聞こえてしまう。
どんな切実な声が上がっても、「自分とは関係ない 」「違う世界の話だ」と、打ち消されてしまう。

異彩を、放て。

強い想いがあっても、それを誰かに伝えようと努力しなければ、それはないことと同じなのかもしれない。

この本を読みながら、そう感じました。

さまざまな節目で、松田さんたちは「言葉」を発信しています。

一度で伝わらない場合は、何度も何度も言葉を使って。

仲間を集めるには、言葉が必要だ。」には、強い決意のようなものがつまっていると感じました。

誰にも届かない無難なもの

「リスクとどう向き合いますか?」と聞かれてきたけど、ヘラルボニーにおけるリスクは、賛否両論も何も生み出さず、誰にも届かない無難なものをつくることだ。
もっと多くの人々の心に届けるため、僕らは攻めつづける。 

異彩を、放て。

この文章を見つけた時、直視できない自分がいました。

なぜなら、「誰にも届かない無難なもの」をつくっているのは自分かもしれないと思ったからです。

「誰かを傷つけないこと」を何よりも大切にしてきました。

それが、間違っているとは思っていません。

だけど、松田さんたちの言う「変える」は、もっと強い想いがないと実現できないものなんだろうと感じたのです。

強い想いが、社会を変える時

この本を読む前から気になっていたのは、ヘラルボニーが「株式会社」として存在している理由です。

NPO法人や社会福祉法人ではなく、「株式会社」という形態にこだわったのも、松田さんたちの意思だったそう。

目的の一つは、福祉に対する認識を変えること。「福祉で儲けるなんて」とか、「障害者支援の商品やサービスは安いもの」という認識を変えることだ。
僕らは営利企業として、知的障害のある作家たちが生み出すアート作品やプロダクトを価値あるものとして…メゾンブランドのように人々が身につけ、まとい、所有する世界をつくりたかった。

ヘラルボニー

社会を変えていくのは、こういった強い想いなのかもしれません。

他とは異なる彩りとは、強い想いなのだと。

そして、「変わる時」をしっかりと目に焼き付けたいと思いました。

最後までお読みいただき、ありがとうございます🍀

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