身軽さを取り戻すためには
明け方から天気は大荒れ。風がつよくてベランダに面した窓がびゅーびゅー鳴いていた。子どもたちが摘んできたクローバーたち。玄関の花壇にそっと植えておいたけれど、この風にやられてしわしわにしおれていた。グッバイ、クローバー。
昼前には雨も風も弱くなって、平穏がもどった。またベランダの草木の手入れをした。最近は、植物たちを眺めてばかりいる。デジタルに接しすぎているせいか、葉っぱ一枚一枚の手触りのリアリティが愛おしい。ただそこにあって、それでいて着実に伸びていく葉。傷ありの葉。やや小ぶりで成長の遅い葉。日焼けして赤茶けた葉。それぞれに名前を付けてあげたいくらい。
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身軽な状態が好きだ。自分自身も、生活も、シンプルにありたいと思う。そう思ってはいても、結婚して、子どもも産まれて、仕事をして。やるべきことや守るべきものが増えてくると、ときどき妙にプレッシャーを感じて息苦しさを覚える。大したことはないのだけれど。小さな小さな圧力。
身軽さを取り戻すためには、いったんいろんなことをサボって、フラットな状態にする必要がある。賢くなろうとして本を読んだり、何かになろうとしてチャレンジしたり、失敗しないように先々を考えたり、嫌われないようにいい人ぶったり……そういう一切をサボること。
頭をポカンと空っぽにして、何かに追われている状態を手放すといい。そうしていると、本当に「やらなければならないこと」はほとんどないことに気づく。日々はいたってシンプルだ。自分で、やることを増やしていたんだな。
そこまでいければ、また身軽になる。明日からまたがんばろう。
いつも見てくださったり、イラストを使ってくださってありがとうございます。いただいたサポートは、子どもたちのおやつになります。