【日記】手打ちうどん作ってみた。— 中庸の権化
小麦粉の値上がりを発表した週、お店の薄力粉の棚がすっからかんになり代打として中力粉を購入したことが「別名: うどん粉」を知れたきっかけだった。
とはいえすぐに薄力粉の在庫が戻ったために、中力粉はクッキーやパンケーキを一度作った程度で余らせてしまった。これも何かの縁と急にやる気になり、小学生か中学生の頃に「手が汚れるから」と挑戦しなかった手作りうどん体験のリバイバルへと赴いた。
「手打ちうどん 簡単 レシピ」で調べて納得。材料は「水・塩・うどん粉・打ち粉」たったこれだけ。そりゃ学生の体験にうってつけな訳だ。しかも、探せばビニール袋で完結しボウルいらずな素晴らしいうどんレシピがある…
足で踏むのに若干の抵抗があるも、「生地をつついてこんな重たい弾力じゃ自分の腕では太刀打ちできない、ゆえに足を使うのだ」と察した。踏む時は袋を二重にしておくと万が一はち切れて中身が出てきても安心。上記レシピに書いてないことといえば、麺を切る時は「屏風だたみ」より二つ折りの方が初心者には良かった点と、打ち粉を割と使うので排水溝は詰まること。
味は知ってるうどんそのまんまで感動。もっちり美味しかったけどコシが惜しいことは、香川の美味しいうどんを未体験の人間でも分かる。おそらく足踏みか寝かしのどちらかが足りていない。
なんとなく、グルテン含有量の多い強力粉の方が手っ取り早くもっちり麺になりそうな予感がするが、この日の中力粉の感じから比較すると弾力というか粘り気が強すぎて、こねづらくなるのだろうという気もする。
加えて、ピザ生地(強力粉)やクッキー生地(薄力粉)を練った経験から推測すると、細い麺状の形(茹でると倍の太さに)を成形・維持する上では強力粉だと生地同士がくっ付いて扱いづらく(水分量はうろ覚え)、一方で薄力粉は成形はしやすくも粘度が低すぎてコシが出にくいのだろう。それ故に慣習としての手打ちうどんにおいては中力粉がベストといったところか。(中力粉の代用として薄力粉と強力粉を半々で混ぜる方法もあるらしい)
強力粉はパン粉ではないし、薄力粉はクッキー粉でも万能粉でもない。中力粉は上記の代用になり得るらしいのだが、中力粉というアイテムにうどん粉という別名があるのは「うどんは中庸の権化」というほかなかろう。
そんなフレーズが降りてきた休日の午前時間。学生ならこの薄力粉と強力粉のバランスを変えるだけで良い自由研究のネタになりそう。この中庸、この手で鷲掴めばたぶん分かるよ。
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