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『「人生学」ことはじめ』
私の心の恩師
河合隼雄先生
河合先生との出会いは
(誌面上ですが)
教育学を学んでいた学生の頃
私が教育で大切にしたいと
感じていたことを
優しい言葉で説明されていて
たちまち虜になってしまいました
そんな自称河合隼雄ファンの私
2023年に先生の本を読んだなかで
この本が一番❗️
と言いたくなった一冊が
こちらの本
河合隼雄『人生学ことはじめ』(2022年)講談社
何がよかったって
私の知的好奇心の探求は
「人生学」なんだなぁと
一つ答えをいただきました
「人生学」とは河合先生が名づけた
研究の一分野
長くなりますが抜粋します
人間はひとりひとり異なった人生を歩む。それはまったく唯一でかけがえのないものである。そして、どの人生にも終わりがある。その限られた人生のなかで、人は「なぜ生きるのか」、「人生の意味とは何か」などについて考える。
(中略)
ところが、実際のこととなると、私は今どうすればいいのか、私の生きている意味は何か、などと「私」のことが発想の中心になるし、抽象的なことよりも、細かい具体的なことが大切になってくる。人生のことを考えるのに、このような「私」を大切にして実際的なことにかゝわるのは、非常に重要なことだ。こんなことはこれまでのような学問とはおもむきが異なるだろうが、「人生学」とでも呼んで、もう少し「研究」してもてはどうであろう。
ただ、この際の「研究」は本を読んだり、調査をしたり、機械を使ったりするのではなく、自分が「生きる」ことを一種の実験と考え、そこに生じることをよく観察することからはじめねばならない。観察と言っても、自分が生きながらなので、実感とか自分の主観的判断なども入ってくる。こんなやゝこしいのが入ってきては困る、というのでこれまでは「学」のなかにいれて貰えなかったのだが、この際そんなことはかまわぬこととして、新しい学問の“ことはじめ”するのだ。
そのあとすぐに先生も
この本では
難しいことは書いていないと
仰っていますが
とても読みやすく
物事の見方を示唆する
エッセー集になっています
もちろん
どの人も「人生学」の研究をした方がいい
なんてことは思っていません
でも
仮に上の抜粋文を読んで
なにかピット感じるものが
ある方は
ご自身を大切にされたいとお思いの
方かもしれませんね