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日が昇り沈む真中で 【詩】

薄むらさきの空に 私を知らない貴方が居た、
だいだい色の空に 貴女を知らない私が居た、
海に囲まれた駅 足早に行きかう人々
過ぎる時間中で 何度となくすれ違った。
真東に日が昇り 真西に日が沈むその日、
正午の日向の中 貴女が気がつかなければ、 
そのわずかな瞬間 顔を上に向けなければ、
苦しみも悲しみも 癒えることなどなく落ちて
喜びも楽しみも 消えてなくなる筈だった。
偶然否必然 引き寄せる運命の糸
色褪せた人生に 日向の色が移るよに
声をかけた私に 貴方が微笑みをくれた、
あたたかい夢の世に 海に沈み溶けていけた。


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