
ビジネスマンには必読!「勉強上手 好きなことだけが武器になる」読書感想
表紙には椅子に寝そべったおじさん。
面白そうと思い、この本を選びました。
読書前
大学の図書館の奥の方に、移動本棚があります。移動本棚に追いやられる本なだけあって、誰も見ないような本がずらりと並んでいます。(大学の図書館自体、誰も読まなさそうな古い本の宝庫ですが)
その中で、気になる背表紙を見つけました。その名も「勉強上手 好きなことだけが武器になる」です。
私は、この日TOEICのテストを受けた直後で、自分の出来なさに絶望していました。1か月くらいTOEICの特急シリーズの参考書を頑張って解いたり、読んだりしたし、オンライン英会話は毎日していました。
それなのに、前回よりリスニングで何言っているのか分からなかったし、リーディングも時間が足らず、前回と同じ30問ほど塗り絵になってしまいました。
私は、この時新たな勉強法を求めていたのでしょう。引き寄せられるように私は本を手に取りました。
早速、読んでみようと思います。
これで、私も勉強上手になれるでしょう!
そして、「好きなことだけが武器になる」と書いてあるから、「好きなことだけして、生きていく」という現代の生き方も推奨しているし、私の悩ましい将来に少し希望を一筋でも見せてくれるでしょう。
読書中
まず、この本は2012年に発行された本でした。今から12年前です。私は現在大学4年生なので、小学校5年生ぐらいの時です。
こんな昔から、「好きなことを伸ばして、それを仕事にして、お金を稼いだり、名声を得たりしよう」というような思想があったことにまずはびっくりしました。
著者は、成毛 眞(なるけ まこと)氏。彼は1955年、北海道生まれで、中央大学商学部卒業後、一つの会社を経て、日本マイクロソフト株式会社に入社し、36歳で社長になります。
マイクロソフトは確かに世界の先頭を行く会社ですから、ここで働いていたと聞いて、思想も他の人の2歩3歩先を行っていることに納得ですね。
12年前の成毛氏!、今やっと、時代があなたに追い付きましたよ!12年経っても私に掘り出されて読まれてますよ!掘り出されてという言い方は失礼か。じゃあ、ずっと読み続けられていますよ!だ。
退社後は起業したり大学の先生をしたり本を執筆しているそうです。現在は69歳!今でも元気にやっているといいですね!
読書後
この本を読んでためになったことは3つあります。
1. 「勉強」とは何か
「勉強」とは何か?何なのか?
私はこれまで「勉強」と聞くと、机に座って、鉛筆とノート、教科書を広げて、ノートに問題を解いていたり、書いて覚えている様子を思い浮かべていました。
この体勢になることはまだ容易ですが、本当に集中して、問題を解けたり、事柄を覚えることは、とても困難で、他の誘惑に負けて、違うことをしてしまって、勉強を中断させてしまうことが私は多いのでとても困っていたのです。
しかし、この本を読むと、この私のイメージする勉強が、
「頑張ってする、したくないけどする」
という状態自体に疑問を持つべきだということに気付きました。
自分は、これから、TOEICでハイスコアを取れるようになったり、いろんな資格を取らなければいけないのではないか?
何のためかは分からないけど、そういう人を見ると、単純にすごいし、賢いんだなーと憧れの目で見ていたため、自分もこんな風になりたい。と自ずと願望を抱いていました。
しかし、自分には、他の人のように、サクッと点数が上がらない。
時間をかけているとは思うのに、思うように点に結び付かない。
大学受験の時もそうでした。
周りからは、要領が悪いんよと言われ。勉強できんねーと言われて生きてきました。
そして、
「頑張りんさい、頑張ったらできるようになるよ。」
と言われました。
だから、自分も頑張らないといけないんだと思って生きてきました。
ただ、この本を読んで、こんなに頑張らないとできないことに時間かけなくてもいいのではないかということです。
自分の「好き」や、「得意」を他に生きていく道は、今の時代たくさんあります。
この本は、学校で良い点数を取るための勉強法を伝授してくれたというより、「自分に合ったことで、人生を成功させるために、勉強しよう」というような内容でした。
「勉強」というものは、資格取得のためにするものではく、自分の知りたいものを知るために行う行為だそうです。
「勉強」というものは、知的好奇心に基づいた情報のインプット、そして、アウトプットに向かう思考のことだそうです。
「勉強」する時は、机の上だけとは限りません。
「勉強」というものは、本、テレビ、SNSなど、これらのすべてを駆使して、そして、様々なことに興味のアンテナを張って情報を吸い上げる作業だそうです。
2. 人生の目的に向けた「勉強」をすべきだということ
成毛氏の例として挙げられている「勉強」の目的は、テストの点数を上げるためでは、ありませんでした。
彼の「勉強」をする目的は、2つ。
1つ目は、自分に有益な人とつながり、それをビジネスにつなげるためだということです。
仕事で出会うすべての人と対等に話ができるために、ちゃんと会話が成り立つために得るべき知識を入手するためにするのが、「勉強」ということでした。
彼は、上手く生きるためには、一番が、コネクションだと言っています。人とのつながりを保ちたいという気持ちが「勉強」への意欲を掻き立てているんだと思いました。
だから、いろんなことを知り、人と話す時に困らないようにしているそうです。
時代から置いてけぼりにならないように、そして、その会話から置いていかれないようにしようという気持ちが、「勉強」の原動力だそうです。
「勉強」の目的2つ目は、仕事のアイデアを生むためでした。
彼は、ビジネスをしています。
ビジネスの社会では、発想力や、面白いことに敏感であることが必要だそうです。
そのためには、「勉強」することを惜しみないそうです。
彼には、「勉強」をする目的があり、それに合わせて「勉強」し、結果を出しています。
この本は、ちゃんと勉強の目的を持って勉強することが大事だとおっしゃりたいのだと思いました。
いろんな資格を適当にとるための勉強、自分のやりたいこと、将来したいことからかけ離れた勉強は、すべきではないし、無駄だと書かれていました。
3. ビジネスの場で優位に立つための斬新な「勉強方法」
彼が紹介した「勉強方法」は、インプットのものと、アウトプットするものがありました。
インプットについては、世の中の面白い事に敏感になり、年配の人に人気な趣味にも若い時からトライしていくという方法です。
商社に入った娘にも、接待のためのゴルフや、オペラを興じさせるほどなので、会社に入って、いかに他の人とのコミュニケーションを良好にしていくかを考える人なんだなと思いました。
会社でうまくやっていくために。ワンマンで、富を築いた人ではなく、人を巻き込んで富を築く方法がこの本にはありました。
この世はやはり、群れ社会ですね。
アウトプットについては、SNSを使って、発信をする側に立ち、情報を与える側に立つ方法です。
情報には価値がある。儲けにつながるそうです。
情報を消費するだけでは、新しい出会いもないし、自分のビジネスにつなげることなどできない、とのことです。
終わりに
成毛氏は、いろんな人とつながりをもち、そこにビジネスの可能性を生み出すことが好きで、そうすることが苦にはならないんだと思います。
そして、たくさんの知識を得て、それも苦もなくこなすことができて、しっかり、ビジネスに繋げている。
彼にとっての、成功が、誰にでも通用するかと言われれば、そうではないです。
自分なりの成功の仕方は、自分で模索していく他なりません。
これまで、この本から学んだことをつらつら述べてきました。
ということで、まずは私も目的を持って勉強を始めていこうと思いました。
うーんどうすれば目的を見つけられるのか。
よし、次読む本は、目的を見つけられる本にしよう!
この本は、勉強という言葉の根本について考えさせられ、会社や取引先の人と良い人間関係を築きたい人(主に年配の人と)、ビジネスを立ち上げたい人に向けた勉強法を紹介してくれている本でした。