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合っていないことをやり続ける辛さ

先日、大切な人から「転職しようと思っている」という相談を受けました。
(Aさんとしましょう)

2年勤めたB社に不満があるかと言えばそうではない。

上司も同僚も本当にいい人で、職場環境はすこぶる良好。
お給料も希望の額を毎月しっかりもらえている。

もう2年、とは思うけれど「まだ2年」。
あと10年頑張れば見えてくる景色もあるのかもしれない。


でも・・・

「仕事が自分に合っていなくてストレス」

そう、Aさんは教えてくれました。

AさんがB社でやっていた仕事は「新規開拓の営業」。
これが、本当に合わなくて苦しかった、と。


Aさんはすでに別の企業C社から内定をもらっています。

C社での仕事はAさんが長年従事していた経理業務で、Aさんいわく「この仕事なら確実に自分が活躍できることが分かっている」そうです。


こういうお話を聞いていて、思うことがあります。

身長を無理やり伸ばそうとしていない?


「自分の頑張りが足りないのかもしれない、という気持ちもある」

「今までやり慣れた仕事よりも、新しい仕事をしたほうが、自分の成長につながることも分かっている」


そう、Aさんは教えてくれたけれど、ひねくれものの私からしたら「それって本当なの?」、って。


例えば、バスケの試合で、身長140㎝の人と身長190㎝の人に求められる役割って違うんじゃないかと思うんです。(バスケあんまり詳しくないけど。じゃあなんで例えに出した。)

140cmの人が文字通りどう背伸びしたって、190cmの人と同じ働きはできない。

すっごく跳躍できる、とかなら話は別ですけれど、この50㎝の埋まらない差を「努力」でなんとか埋められる!と思ってしまうと、なんだかしんどいのではないかな。

それならよっぽど、「140cmの自分が活きる戦いかた」を探すほうが良い気がします。

いい悪い、優れている劣っているではなくて、「自分の活かしかた」の話で。

「体格」みたいに分かりやすいものだと、そう割り切れるのだろうけれど、どうして「仕事の能力」になると「頑張ればなんとかできる」みたいな精神論になりやすいのだろう。

自分をどこで活かせるか、という話になりづらいのだろう。


特に大企業はこういうところ、もったいないなと思います。
私はかつて日本の企業にいましたけれど、2年に一度人事異動があったんです。

「何が合うか分からないし、色んな経験をして欲しい」
という会社の思惑は分からなくはないけれど、「自分を活かせない」業務に就いて、頑張れなくなってしまう人をたくさん見てきました。

もちろんある程度、量でカバーできるところはあるのかもしれないけれど、それでもすごく時間がかかるんじゃないかな。
「なんか見えてきたかも!」と思える前に異動、そしてまたやり直し。
これは、相当しんどい。

楽をするのは良くないこと?

それと・・・「やり慣れた仕事より、新しい仕事が自分を成長させてくれる」も本当にそうなのかな、と思います。


確かに、刺激が私たちの脳を活性化させるのは事実だけれども。


ラーメン屋がいきなりパン屋(未知の領域)に転身せずに、ラーメン屋がラーメン屋のままで、例えば海外出店してみるとか、コンセプトを大きく変えるとか、挑戦できることもあるんじゃないかしら。


自分に合ったことをやっている時は、楽です。
水を得た魚という言葉がありますけれど、本当にその通りで。

合っているから、最小限の力でできる。

その「最小限」を周りの人が見た時に

「挑戦していない」
「楽している」

みたいなことを言うから、自分に合わないことをやることこそが「挑戦」で「成長」みたいに、思いつめちゃう人も出てくるのかな、って思います。


「ねぇ、いっつも水の中にしかいないけれど、それって世界が狭くない?」
「泳ぐしか能がないの?」
「水から陸にあがってみたら?」


「合わない」ことを「自分の努力」でなんとかしようとする。
140cmで一生懸命背伸びをするように。

そうではなく「合う」ことを「最小限」の力でやって、その延長線上でもいいし、全く違うことでもいいから、残った労力でプラスアルファの挑戦をしてみる。

そういう生き方があってもいいんじゃないかな、と私は思うんです。


ちなみにAさんは天秤座さん。

天秤座さんの気質的に

「契約さえ取れればいいから自由にやって!」と言われるのも

毎日イレギュラーなことが起こるのも

自分が行動した、成長した軌跡が見えづらいのも

すごくストレスなんじゃないかな、と思っていました。


Aさんも全く同じことにストレスを感じていたようで。
Aさんは自分の星質なんて知らないけれど、やっぱり「魂レベル」では分かるのかな~、なんて、ちょっと思ったりするのです。

お読みいただきありがとうございました。

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