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またまた京都へ。後①

この話は続きになりますので、よかったら過去の京都編を読んでいただくことをおすすめさせてください。



約束の地へ一人、降り立ちにけり

京都駅忘れ物センターとの約束の時間である14時を少し過ぎたころに京都駅に到着した。

改札を抜けるとやはり京都に来たんだなとある一種の満足感をおぼえる。

それと同時に京都でしかできないことをやりたいというワクワク感も少なからず感じていた。

目前を行き交う人々に心を奪われそうになるけれど、今日京都へとやってきた理由を「いかん、いかん。」と思い直す。

まずは、スマホを回収する。
京都を楽しむのはそれからだ。

とりあえず物理的にデジタルデトックスを達成できていたぼくにとっての最初の難関は、京都駅忘れ物センターの場所がどこなのかということだった。

というのも京都に行けるという気持ちがかなり先走ってしまったおかげか、肝心の京都忘れ物センターの場所を確認することを怠ってしまったのだ。

どうしようか。とひとり改札前で立ち尽くす。

とりあえず歩みを進めることにした。
マグロは止まってしまうと死んでしまうという話を聞いたことがある。
今のぼくはまさにマグロそのものなんだ。

止まったら死あるのみだ。

そうして歩きはじめると観光案内所が見えてきたので、しめしめと思いながら自動ドアをくぐった。

カウンターには海外の方だろうか、英語で受付の方から案内を受けておられた。
コロナ禍になってから海外の旅行者がいる日常というものが切り離され全くなくなったように思っていた。
けど、こうして海外旅行者がいる日常が戻りつつあることにある種の懐かしさを感じ、すこし笑顔になった。

受付スタッズの方に呼ばれ、無事京都忘れ物センターの場所を聞くことができた。
ご丁寧に地図までいただいたので、その地図を頼りにいよいよ京都忘れ物センターへと歩みを進める。

将棋で例えるならぼくは「歩」から「と」になったようなものだ。

そして京都忘れ物センターに到着し、手続きを無事に終わらせ、昨日ぶりのスマホとご対面する。

「もう、どこにもいくなよ。」
(いやいや、お前のせいだろうが。)

「ありがとうございました。」と感謝の意を述べ京都忘れ物センターを後にする。

そしてここから。
この時間からぼくだけの京都を楽しむ時間がはじまる。


やっぱり行くよね、パン屋に。

回収できたはいいが、肝心のスマホのバッテリー残量が10%だったのでこういうこともあろうかと持ってきていたモバイルバッテリーにスマホを接続する。

そして京都駅前のベンチに腰を下ろすと京都行きの電車内で考えたパン屋をGoogleマップで検索しはじめたけどいまいちパッとしなかった。

こういう時に情報収集できるところはあそこしかない。

そう、本屋だ。
本屋さんならパン屋さんの情報を得られる。
そう思ったぼくは、とりあえず大学時代にかなりお世話になった京都駅内にあるふたば書房さんへ向かうことにした。

ふたば書房さんにたどり着き、観光ガイドコーナーに行くとあった。あった。
"京都のパン屋さん特集コーナー"

その一冊を手に取り近場のパン屋さんを調べはじめたのだけれど、立ち読みで勝手に情報収集をするというのはダメだなという後悔と、純粋にその本が欲しくなってしまったという購入欲に従ってしっかり購入することに決めた。

そして購入した本を手にふたば書房さんを後にすると、本をめくりいよいよ情報収集をしはじめる。

まずは近場のパン屋さんがあるかどうか。
つぎにおなかがグッとくるパンかどうか。

この二つを基準にしてパン屋さんを探したところ2つのパン屋さんを絞り込むことができた。

◯ Boulangerie Rauさん


◯ 樋口金松堂さん


どちらも京都駅から歩いて行けるパン屋さんであり、さらに地元の方から長く愛されているパン屋さんということだった。

つまりは、地元の方からのお墨付きをいただいたパンがここにあるということだ。

これは食べるしかないなと心に決め、Googleマップ上に2つのピンを立てるとまずはBoulangerie Rauさんへと歩みを進めることにした。

ただやっぱり京都は暑かった。
少し歩き出すだけでも身体中から汗が噴き出してきたのがわかる。
ハンカチで汗を拭えどもぜんぜんおさまる気配がない。

京都の夏はまだまだ終わる気配がなさそうだった。


3本で終わらせるつもりでしたが、あまり長くなってしまうのもどうかと思ったのでここで一区切りさせていただきました。

いざ文字に起こしてみると、どんどんと書きたいことが出てきてしまいますよね。

とりあえず今回はここまでです。

また、よろしくお願いします。

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