【海外記事】"OKR"による目標設定でプロダクト開発が変わる!
本日はこちらの記事を読んでみたいと思います。なお、画像なども以下から引用します。
OKRとは聞き慣れない言葉だったのですが、調べてみるとGAFAなどの巨大テック企業なども取り入れている注目の概念のようです。
少しデザインとは離れますが、チームを組織する上での一つの知識として読んでいけたらと思います。
本日もよろしくお願いいたします。
プロダクトデザインにおけるOKR
明確なゴールを持つことはあらゆる組織で重要なことです。
これによってチームメンバーは課題に注力し、計測可能な数値的結果を出すことができます。このようなゴールを定義することは決して簡単なことではありません。
でもそれを助ける秘密兵器があります。その名を「OKR」と言います。
OKRはチームに計測可能な目標を立てるための目標設定テクニックです。
この記事では、私はどのようにプロダクトデザイナーがこのテクニックを使えるのかについて話していきます。
こちらの記事はYouTubeでも見ることができます。
OKRとはなにか
OKRはOvjectives(目標)とKey Result(主要な結果)を表しています。
OKRはたった2つの要素しかないと考えてしまうかもしれませんが、実際は3つの要素で成り立っています。
Objectives(目標)はあなたのチームが達成したいと思っていることです。Objectivesはチームがどこへ向かうのかを教えてくれます。これらは明確で、記憶に残りやすく、目標の達成を後押ししてくれます。
Key Result(主要な結果)は目標に向けた成果への計測方法を表したものです。これらは3つから5つの目標達成を後押しする、計測可能な利益を指しています。
Initiatives(取り組み)はチームがKey Resultを達成するために必要なアクションを示しています。
OKRの書き方
ここにOKRを定義するためのテンプレートを出しておきます。
OKRとKPIの違い
まずOKRの細かい説明に移る前に、KPIとOKRの違いについて説明する必要があるでしょう。多くの人々はKPIとOKRは同じものと思っていますが、それは間違いです。
KPIとOKRは異なる目的を持っています。
KPIはkey performance indicatorの意味で、これはパフォーマンスを計測するためのものです。KPIはいかに自分たちの組織が活動しているのかを計測することを助けてくれます。例えば、私達はいかに自分たちのプロダクトが顧客に使われ続けているのかを理解するために顧客維持率を見ていることでしょう。
OKRはいかにチームが目標の達成ができたかを理解するためのものです。例えば、我々が顧客維持率を60%から80%にしたいときに何をすべきでしょうか?
あなたが恐らく予想するように、OKRとKPIはそれぞれが補完し合う存在です。KPIはパフォーマンスの大きさを測り、チームがより良く働ける場所を導き出すものです。OKRはイノベーションを促進し、より大きな目標を想像させてくれるものです。
Objectives(目標)を書き出す
Objectivesとは、あなたが達成したいと思う意味のあるゴールです。目標があなたのチームや組織の向かうべき方向性を示してくれます。
地図上での方角を考えてみてください。
目標を書き出す前にこちらの質問に答えてみてください。
ビジネスにおいて、自分たちが注力すべき最も重要な場所はどこか?
なぜそのゴールを設定したのか?
どのような言葉で目標を書き出せば自分たちのチームが活気づくだろうか?
良い目標を書くことは簡単ではありません。以下の2つの目標を比べてみてください。
この目標は貧弱です。なぜなら
言葉が長すぎる
なぜ企業においてその目標が重要なのかが不明確なため、これを達成するためのモチベーションがわかない
チームが目標達成のプランを立てる際についての情報がない
この目標は良く定義されています。なぜなら
短く要点がまとめられている
企業への利益が明確で、良いユーザビリティは顧客を幸せにすることにつながる
目標を達成したいと思える明確な情報が示されている
目標を書き出すときは、それがシンプルで具体的であるように心がけてください。
OKRを書き出すことは繰り返し行われるプロセスです。書けば書くほど、より良い目標が書けるようになります。そのため私は完璧に仕上げることよりもいかに成長するかに集中することを強く訴えています。
Key Result(主要な結果)
もしObjectives(目標)がリーダーの野心的な言葉であるなら、Key Result(主要な結果)は具体的な数字や科学的な指標に基づくものです。Key Resultは目標とそこへ向けた成長の計測を具体化させてくれるものです。
Key Resultを書き出す前に以下の質問について考えてみてください。
どのようにすれば成功と言えるのか?
どのように自分たちの成果の影響を測ることができるのか?
もし成功したとして、どのような指標がそれらを計測するのに必要となるのか?
では、以下の2つのKey Resultを比べてみましょう。
このKey Resultがよくない理由は
漠然としすぎている
与える影響に視点を置いていない
自分たちの成果をどのように測るかについての具体的な言及がない
このKey Resultが良い理由は
顧客のユーザビリティスコアがユーザビリティにおける指標となっている
達成したい基準が明確
それをやるべきタイミングも明確
重要なのは、良いKey Resultは利益であってアウトプットに視点を置いたものではないということです。
アウトプットはあなたがやらなければいけないタスクのようなもののことで、利益はあなたが行ったことの結果です。
Initiatives(行動)
Initiatives(行動)はあなたのチームが利益を獲得するために行わなければならないものです。
Initiativesについて書き出す前に以下のことを考えてみてください。
成功するためにやらなければならないことは何か?
この期間に自分たちができることは何か?
誰を巻き込む必要があるのか?
Key ResultとInitiativeの違いは、Key Resultはあなたが発生させたい利益であるのに対し、Initiativeは利益を得るためにあなたが行うべき行動であるということです。例えば顧客ユーザビリティスコアを改善したいのであれば、ユーザーリサーチやユーザビリティテストに時間を投下させる必要があるでしょう。
Initiativesを考える
ここにいくつかInitiativeについて考える際に考慮すべきポイントをまとめます。
リソース:時間やお金と同様に巻き込むべきステークホルダーまで、必要なリソースを確かめておく必要があります
フォーカス:プランニングの工程で多くのマネージャーが犯す大きなミスは、そのプランがあまりにも壮大になりすぎてしまうということにあります。OKRはチームが注力すべきことに集中することを助けるものですが、チームが同時に小さな目標をいくつも達成しようとしている状況においては簡単にそういったポイントが見えづらくなってしまいます。
なぜならそれぞれのOvjective(目標)には多くのInitiativeが存在し、たいていは良い結果を達成するためには四半期ごとに一つの目標を選んでそこに集中することが最善の策であるからです。計測:主要なInitiativeを観測し、計測するための指標を定義することは重要です。これによってあなたが現在ちゃんと正しい方向へ進んでいるということを確かめられるようになります。
OKRのベストプラクティス
多すぎるOKRを設定しないでください。OKRにおいては少ないほど良いです。自分のやっていることすべてをOKRに含めることを避けてください。まずは重要なことに集中してください。
最初に戦略を立て、その後にOKRを定義してください。もしチームメンバーが組織の目的や向かうべき方向性を理解していないなら、OKRはチームのモチベーションを高めるものとはなり得ません。そうなると人々は目的意識がなければ自分の仕事をすることになってしまい、OKRが簡単には機能しなくなってしまいます。
透明性が重要です。チームの目標はあなたの組織の誰もがクリアに認識できる必要があります。これがチームに置ける気づきを増大させてくれます。
感想:定性的で抽象度の高い目標設定の重要性
読み進めて途中までKGIのこと?かとも思ったのですがKGIはKPIと同様にあくまで数値化された定量的目標であるのとは対象的に、OKRはより定性的で抽象度の高い目標であるということが理解できました。
↓の記事を読むとより理解が深まりました。
このような目標設定とは異なるものの、近い概念としてブランドが掲げるブランドステートメントのようなものもあるのかなぁと考えたりもしています。
定性的だけど、それに取り組む人がその目的に納得し、自分が進むべき道とすべきことが明確になるという点では機能性として近しいものを感じました。
とにもかくにも、様々な異なる思考を持った人たちを束ねるプロジェクトや組織においてはそこに所属する人が常に胸の中にしまっておく指標となる言葉をキチンと明文化させて、それに基づいたKey ResultやInitiativeを作っていくことが重要なのだと思いました。
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