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写真詩

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文字による「詩」と違うアプローチとして、写真詩Photopoetryを投稿します。
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【写真詩】「航跡」

【写真詩】「航跡」

なぜだろう
1艘のボートは
音も立てずに川を下り
そのあとに波紋を残してゆく
音がしないのだ
不思議だ
エンジンの音がしない
電動なのか?
外からはわからない
そんな船もいまはあるのだろう

【提出詩】「あの彼女」

【提出詩】「あの彼女」

朝 6時5分 アラームの音で目覚める
やっとこさ と床から出て
ぼくは準備を ランニングに出る準備をはじめる
四股をふみ スクワット 腹筋 そしてストレッチ
急いでやるのだ
急いで走り出す体をつくるのだ
6時30分――
もう出ないといけない 間に合わせるのだ

外 空気は冷たく薄暗い
5分弱走り 中学校の前
向こうから彼女が歩いてくる
駅に向かう道を急いでいる
すれ違いざま チラリとその顔を見る

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【写真詩】「こちらも東京」

【写真詩】「こちらも東京」

都心ー東京駅ーから5キロ
ここも東京 墨田区よ
浅草の人から
川向こうってね
言われるのよ
でも
テレビは勝手に
ここを 都心扱いしてくれる
まあ いっか

【写真詩】「東京」

【写真詩】「東京」

都心も都心 千代田区
東京だね 東京
皇居が目の前
その中は
昔も今も
異世界
それはきっと
ずっと変わらない
その向こう
そしてこちら側
ぐるりは
普通の東京

【写真詩】「ここは…」

【写真詩】「ここは…」

東京ー
どこに行っても超過密だと思うか知らん
こんな景色もあるのだー

【写真詩】「走る日の丸」

【写真詩】「走る日の丸」

大復活だ 東京
言問通りを走る都バスがゆっくり国際通りを右折する
その前に日の丸が 2枚の日の丸がはためく
祝日に都バスは日の丸をつけて走る
日の丸は日本だ 日本の象徴だ
バスは走る 東京都のバスは走る
東京は日本だ 日本は東京だ
東北だ 能登だ 沖縄だ
そんなものはいらない
日本は東京だけあればいいのだ
見よ 浅草の隅田川から下流 都心方向を見よ
いくつものクレーンが見える
高いたかいビルがいく

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【写真詩】「曳船」

【写真詩】「曳船」

いつもの景色 いつもの隅田川を見る
久しぶりに本格的な雨が降り
それが上がった朝―
なのに
空は厚い雲に覆われうす暗い

台船が曳かれ 上流にゆっくりと向かう
川に波紋がひろがる
ゆっくりとゆっくりと
しばらくぼくはそれをながめる

きょうは何をしようか
考えてみる
仕事を探しに行かなきゃ
ハローワークだ
健康保険の切り替えをしなきゃ
区役所の支所に行くのだ
きょうのうちに ぼくはそれをやるだろう

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【写真詩】「朝日に思う」

【写真詩】「朝日に思う」

正月休みはきょうで終わり…ですか
みなさん最後の休日
どんより憂鬱な気分でしょうか

朝日が
太陽が
陽の光が
元気出せ がんばれ

そう語りかけてはくれませんか
寒いです きょうの東京 朝気温0.5℃
体感ではマイナスみたいな
日影は冷蔵庫や 冷凍庫の中のようです
でも
太陽は上ります
地球は回ります
いずれ明るくなり
そして暖かくなります
寒い冬も
終わるときが来ます

あすから仕事の人たち

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【写真詩】「ぜいたく」

【写真詩】「ぜいたく」

白子 牡蠣 あん肝
これ「ぜいたく鍋」の名で出す居酒屋
これで1人前 2000円
満足いったぁ

これで
ぜいたくなら
なんと謙虚な生き方でないか

◇昨日とおなじ

◇昨日とおなじ

同じ場所
同じ時間
同じ空

だけど少し雲があり
ほんのほんの少しだけ
刷毛で描いたような
雲がある
今夜は降る?
雨 雪ー
まさか
東京の冬は
カラカラのまま

◇青空

◇青空

東京の空
目に染みる

雲ひとつない

【写真詩】「ことし最後」

【写真詩】「ことし最後」

満月である
空気が澄む冬の東京の夜
スカイツリーの先に
光るひかる

【写真詩】「目にしみる」

【写真詩】「目にしみる」

冬の空
冬の青空
黄葉 銀杏の葉
陽射し 黄色が目にしむ

この写真
ぼくの心象風景ー
だとしたらー
ああ
もうすぐ 昼休みも終わりだ
きょうも
それだけだ

【写真詩】「いちょう」

【写真詩】「いちょう」

ここは 本郷・東大 東京大学である
東大の校章はいちょうをあしらったもの
大学の外 本郷通りはいちょう並木
そして
大学構内もいちょうが生い茂る

日曜の朝 構内をランニングする
いつも近所の人たちが散歩するが
黄葉目当てで人が多い

最近は外国人 中国人観光客を多く見かける
きょうもそうだった 中国語がよく聞こえた
白人 欧米系の観光客は見たことがない

中国人 東大が好きなのか
中国人 早稲田

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