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「詩の本」を読んで

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2021年2月からnoteに自作詩を投稿しています。詩を書きだしたのがその前年20年12月から…という詩も文学もまだまだ勉強途上。そんな私が読んだ古今の詩集、詩に関する本を読んだ…
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#荒川洋治

■平易であることの、どこが悪い?!

■平易であることの、どこが悪い?!

「詩の本」を読んで(29)◇相田みつを「にんげんだもの」(文化出版局、1984年4月刊)

現代詩実作講座に2年余り、回数にして28回通っている。
ご指導いただいている大先生が、一度だけ相田みつをについてぽつりと漏らしたことがある。
どういう言い方をしたのか、はっきり思い出せないが、ネガティブな言い方であった。

Wikipediaの相田みつをの項には、賛否両論が書かれており、その批判的な言い方が

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■「前衛」ということで、よろしいか

■「前衛」ということで、よろしいか

「詩集」を読んで 吉増剛造(8) 不定期刊「Voix」 (思潮社2021年10月刊)

現代詩壇の大物作家の1人の最新詩集である。
御年、今月22日に83歳になる方だ。日本芸術院会員なんだから、お国も認めた大詩人だ。日本芸術院で詩人として会員になっているのは最も若い、我らが荒川洋治先生(72)、高橋睦郎(84)、弁護士でもある中村稔(95)を含めて4人なのだから、その立ち位置は想像できるだろう。

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