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ただ”みちを居場所に”したいだけ。想いを伝えることのむずかしさを痛感した2022夏

とある地方都市。主な移動手段は車で、休日の買い物はだいたい郊外の大型ショッピングセンター。駅前の大型スーパーマーケットが撤退して困る人たちよりも、大事なのは効率化や利益。

そんな地方都市のとある駅から、電車を降りて5分と歩かない場所にある商店街。駅前のにぎわいを支えていた大型スーパーマーケットの撤退に伴い、かつては多くの人が行き交っていたであろうその道には、片手で数えられるほどの人と風に舞う落ち葉が通るだけ。

歩行者道路であるこの道に、すーっとまっすぐ1本抜けている道の真ん中に、芝生を敷いてみたらどうだろう。ハンモックやこたつを置いて、キャンプイスやベンチを置いてみたら。あそび道具が置いてあって自由に遊べる空間にしてみたら。

キッチンカーや飲食店、クラフト雑貨などのお店が並んで好きなものを買って食べたり、どこからともなく音楽が流れ始めたり、思い思いの場所に座ってくつろいだり。

商店街のストリートに多様なコミュニケーションツールを仕掛けることで、アウトドアリビングのような、子どもから大人までそれぞれが思い思いに過ごせる空間を生み出すことができるのではないか。そんな思いからはじまったのが、「Living Street Project」です。

Living Street Project
概要:”みちを居場所に”を合言葉に、商店街のストリートをアウトドアリビングのような思い思いに過ごせる空間に変える企画。
場所:茨城県日立駅前パティオモール商店街
主催:Living Street Hitachi 実行委員会
企画・運営:一般社団法人まちのこ団
後援:日立駅前地区活性化委員会・日立市

LSH公式HP:https://livingstreethitachi.wixsite.com/home

場所は、日立駅前パティオモール商店街

茨城県日立市。イトーヨーカドーの撤退に伴い人がまばらになってしまった商店街ににぎわいを取り戻そうとはじまった本企画。「Living Street Hitachi」と銘打ち、前述の「Living Street Project」の想いに賛同してくださった方々と共につくりあげてきました。

第1回の開催は2022年4月。想像していた以上の空間が広がる最高の光景でした。その時の様子はぜひこちらからご覧ください。
https://note.com/machinokodan/n/n487f0be6db15

(2022年4月の様子)

第2回の夏・第3回の秋の様子をお届けします

おかげさまで2回目の夏、そして3回目の秋と継続して実施できる運びとなり、2022年8月に第2回、2022年10月に第3回を開催することができました。

夏の開催では、夏らしく夜の開催を企画したり、市民の皆さまと共につくりあげる「モウソウ会議」を開催したり、会場のエリアもパティオモール商店街に加え隣の新都市広場まで広げたりと、様々なチャレンジを行いました。ワクワクするような光景が見られたと同時に、地域で多くの人たちと共につくり上げていくことの難しさも痛感しました。

それでも、想いに共感してくださる人の顔を思い浮かべながら、これからも一歩一歩歩んでいきたい。もし本記事を読んで想いに共感してくださったのなら、ぜひ“思い思いに過ごせる空間”について語り明かしましょう。

(本記事は、前編・後編に分けてお届けします。後編はこちらからご覧いただけます。https://note.com/machinokodan/n/n49b302608cc0

《夏》を楽しむ2日間。日立を愛する人たちと膨らませた「モウソウ会議」

2022年8月の第2回は夏ということで、1日目は夜を楽しめるような内容に、2日目は夏らしく水を楽しめる内容を企画しました。

加えて、日常のにぎわいを取り戻すために大切なことは、日頃からパティオモール商店街を利用している市民の皆さんと一緒につくりあげること。想いに共感してくださった市民の皆さんのアイディアを形にする「モウソウ会議」を企画・実施しました。

(「モウソウ会議」集合写真)

集まってくださったのは、会社員・大学生・地域おこし協力隊・主婦・地元の飲食店オーナーさんなどなど。さらにパティオモール商店街からも商店会長さんをはじめ3名の方にお集まりいただきました。

(世代は違えど共通するのは「日立が好き」という思い)

こんなことやりたい!私はこれができます!こういうのあったら面白そうだよね。世代を越えて色々な想いが交錯するアツいひとときでした。「モウソウ会議」の中からステージパフォーマンス、路上ライブ、謎解き、縁日のコンテンツが生まれました。

夏の夜、浴衣で縁日・屋台メシ。

いよいよ当日。会場は、パティオモール商店街に加え、隣の新都市広場まで広々と使用。パティオモール商店街ではテーブルなどを置いてくつろげる空間に、新都市広場では音楽ライブや縁日ブース、焚火エリアも設置。花火タイムも設けました。

(パティオモール商店街はくつろぎ空間に)
(新都市広場は広々空間)
(音楽ライブ。やっぱり音があるといいですよね)
(縁日ブースは大人気)
(射的に夢中)
(夜祭りの雰囲気)
(花火タイム)

浴衣コレクション2022

夏祭りといえば浴衣。いいですね、浴衣。

(縁日に浴衣。絵になりますね)
(ライブステージ演者の真弓さんも浴衣姿)
(当日スタッフも浴衣です)
(甚兵衛もかわいいですね)

お越しいただいた方からは、「夜のイベントがあまりないので、とてもいい雰囲気で楽しかったです」「また開催してほしいです」というお声をいただきました。

一方で、2日目はあいにくの雨。もともと雨予報でしたが、2日目は天気予報が的中してしまい、泣く泣く中止の判断をせざるを得ませんでした。天候は仕方がないとはいえ、この日のために準備してくださった方々の想いを考えると残念な気持ちでいっぱいでした。

成功したチャレンジと、反省点の残るチャレンジ。想いを共有することの難しさを痛感

冒頭でお伝えしたように、夏は様々なチャレンジを行いました。夏らしく夜の開催を企画したり、市民の皆さまと共につくりあげる「モウソウ会議」を開催したり、会場のエリアもパティオモール商店街に加え隣の新都市広場まで広げたり。

結果、夜の開催などワクワクするような光景が見られたと同時に、会場の広さや関わる人が多くなることによるコミュニケーション不足など、地域で様々な人たちと共につくり上げていくことの難しさも痛感しました。

それでも、Living Street Projectの想いに共感してくださる方々の顔を思い浮かべながら、小さく一歩一歩進み続けていくしかない。ローマは一日にして成らず。当たり前ですが、大切なことを再確認することができました。

Living Street Hitachi2022夏、共につくりあげた方々

改めて、今回のチャレンジを応援してくださった皆さま、共につくりあげてくださった皆さま、この場を借りて御礼を申し上げます。

モウソウ組(「モウソウ会議」より生まれたコンテンツの実行委員)

◆内田義人さん
コンテンツ名:『LSHサマーライブ2022』
◆上野真華さん・鈴木大斗さん(共に茨城大学の学生)
コンテンツ名:『縁日』
◆佐藤しんさん・鈴木陽介さん
コンテンツ名:『ミステリー謎解き』
◆大塚浩さん
コンテンツ名:『路上オープンステージ』
◆赤羽悠斗さん
コンテンツ名:『アボカドキッチンカー』

出店者の皆さま(敬称略)

SWEET JOKERS CAFE
FOOD TRUCK PONKEY
ピアッタフォルマ
STARRY SKY
CUBE
LAMALA kitchen
sammy's cafe
GEN's CAFE
Magnet House
cotton's × LUPIN
株式会社 ニハチイズム
cafe MAOS MOM
Pieces’ FARM
VERS
FlowersNana.
iTaDaki Free Market

Special Thanks:アトラスキッチン・小関高義さま

ライブステージ演者の皆さま(敬称略)

益子里菜
おやじバンド
庄司典正
Hi→⭐︎
hibiki from unknown ballers
Kashin
橋本理沙 feat. DJ Tomo( #茨城探検隊 )
パピヨン&バンビーニ
佐藤駿
真弓
橋本大輝(津軽三味線民謡ライブ)
佐藤しん
おーるらうんど
カロコレ

当日ボランティアの皆さま

Living Street Hitachi実行委員

新妻幹生さん(もとみん)
五月女郁弥さん(とめさん)
田中一正さん(かずさん)

ありがとうございました!

(実行委員・当日ボランティア・出店者の皆さまと)

後編では、夏の反省を活かしながら取り組んだ秋の様子をお届けします。よろしければ、引き続きお付き合いください。

後編へ続く。
https://note.com/machinokodan/n/n49b302608cc0


(写真:まちのこ団/文・サトウミキ

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