【ゲーム会社と大学】 2023年の振り返りをします 【そしてインディーゲームの未来】
2chのスレタイみたいなタイトルになってしまいました。
こんにちは、マチコーです。
本文の前に、15秒だけ自己紹介させてください。
現在、都内理系大学の4年生で23歳です。
4月から株式会社サイバーエージェントにビジネス職として新卒入社します。
大学入学時から、ゲーム制作サークルの立ち上げ、VR / ARベンチャーでの長期インターンといった経験を重ねました。
2021年6月にはマーベラス社が運営する『iGi indie Game incubator』一期生として採択されました。
2021年の夏には、ゲーム制作に専念するべく1年休学したり、その合間にCAの社員さん経由で選考に参加して内定したりしました。
それから2年以上、会社(CAの内定者バイト)と大学とインディーゲーム制作の3足のわらじを履き続ける生活をしています。
今年はといえば、週4日は会社、週1日は大学、平日夜と休日はインディーゲーム制作…………と、およそ人間らしい営みが許されないような日々を過ごしていました。
ぼくは現在、卒業論文の最後の追い込みに奔走し、卒業か留年かの瀬戸際にいます。
ですが、こんなときにしか書けないこともあるだろう……ということで前置きはこのくらいにして、今年の振り返りをやります!
ちなみにびっくり、4000文字あります!卒論もこんなにスムーズに書けたらよかったのにね!
ムリせず、読みたいところから読んでください!
インディーゲーム制作の日々
前年から引き続き、オンライン対戦の弾幕シューティングゲーム『マジカオス』を5人くらいのチームで制作しています。
▼ PV
▼ Steamページ(ウィッシュリスト登録をお願いします!)
協力会社探しに奔走していた前年とは異なり、BitSummitやデジゲー博といった国内の大型イベントにはあまり参加しなかった一年でした。
が、リリースに向けてパブリッシャーさんとガッツリとタッグを組み、様々なやるべきことをやりきりました。
今年1年のイベント出展スケジュールはこんな感じです。意外と多かった!
ゲームメディアでは『Game*Spark』さん、『ゲームメーカーズ』さん、『電ファミニコゲーマー』さんに取材していただいたほか、
Youtuberでは『板橋ハウス』のお三方にイベントで実況プレイしていただいたり、『しろこりGames』さん、『ユキユキスノウラジオ』さんにご紹介いただきました。
その中でも嬉しかったこと!
『厦門国際マンガアニメーションフェスティバル』という中国の著名なコンテストで、『最優秀ゲーム賞 ノミネート』という結果を残せたことです!
中国で弾幕STGの人気が高まっていること、日本同様アニメルックの需要が高いことは知っていましたが、実際に現地の方から評価していただいたことは非常に自信に繋がりました。
日本でも世界でもバチボコに売れてくれ〜〜〜と願いつつ、開発チームは年末年始もリリースのための新規実装や調整に明け暮れています。
ちなみに年始、程なくして『マジカオス』の大きめのニュースをお届けできそうです!
続報をお楽しみに……!
より道:2024年のインディーゲーム界隈はどうなるの?
業界関係者の皆さん、2023年もお疲れ様でした(ここで言う?)。
2021年から続いた大手出版社・ゲーム会社の参画、新興イベントの立ち上がりなどがひと段落し、日本のインディーゲーム界隈が業界/市場として醸成されてきたような感覚があります。
特に、ゲームクリエイターズCAMPさんが、プラットフォームとして「Game Pitch Base」を立ち上げられたことは非常に象徴的な出来事だと捉えています。
つまり、コンテスト形式で1社のパブリッシャーがお金を出しまくって盛り上げるよりも、開発者自身がゲームを作るためにピッチ(=資金調達を期待するプレゼン)を行う方が、どうも健全な市場競争が起きそうだぞ……という流れが生まれ始めたということです。
これは、僕も支援を受けた『iGi indie Game incubator』とかなり近い思想です。
開発者が独立性を持って魅力的なゲーム制作を行いつつ、売り方のノウハウがあるパブリッシャーがそれをサポートする。
既存のパブリッシャーとデベロッパーの関係性にとらわれない、新しい商業ゲーム開発の形として根付きつつあります。
その一方、開発者サイドとしてはただゲームを作るだけでなく、知られる努力と売り込む技術が問われるわけですから、『NEEDY GIRL OVERDOSE』の斉藤大地さんのごとき「インディーゲームプロデューサー」の肩書きを持つ人がチラホラと生まれ始める年になるのかもしれません。たぶん。
ゲーム会社の日々
2023年4月、サイバーエージェント子会社のApplibotという会社で内定者バイトを始めました。
職種はゲームプランナーです。
前年は2月〜8月末の7ヶ月間、同じく子会社のColorful Paletteという会社で運用タイトルのゲームプランナーをしていました。
なので、このオフィスビルで働くのは7ヶ月ぶり。通算では1年半くらい働いていることになります。内定者バイトとは?
なるべく仕事と制作と大学を両立できるように……!と考え、バイト代をアテにして会社の近くに引っ越したのもこの頃でした。おかげで金欠学生ライフを満喫できています。
配属先は新規開発のプロジェクトなので仕事内容はな〜んにも公にできませんが、立ち上げ初期からのジョインだったので、先輩のディレクターと二人三脚であらゆることを全力でやりました。
うまくできたことは多少、できなくて悔しい思いをしたことは山ほどあります。
しかし、そのすべてが今の自分の血肉となり、ゲームクリエイターとしての成長角度をググンと引き上げてくれたと確信しています!
来年および入社後は、もっと実務で先輩方にお返しできるように精進していきます。頑張るぞ!
業務と直接関係あるわけではありませんが、社内コンペに応募してみたり、社内イベント(その名も『プランナー統一試験』!)で好成績を収めたりして「なんかゲーム作ってるヤツ」という認知を獲得できたのか、グループ内他社の方からいろいろと嬉しいお誘いをいただく機会が増えてきました。
直近だと、サイバーエージェント協賛の「AI x ゲーム」なイベントにも参加していました。
グループ会社に自社LLMを開発・社会実装しているチームがあったり、全社的に生成AIの利活用を推進していることもあって、新たなシナジーの発見に満ちたイベントになりました。
最近だと、レベルファイブの生成AI活用事例が大きく話題になりましたね。
現状、大規模なゲーム開発で台東しているのは欧米や中国の企業ですが、今後面と向かって勝負を仕掛けたとき、規模の経済によって日本側が不利になることは明白です。
会社のアセットをいっぱい使いながら、AI周りの動向もしっかりと追っかけていきます。
実はコミュニティも作ってました
今年5月あたり、J-CASTトレンドさんの『作リエ』というラジオに出演させていただいた際に、あるコミュニティの立ち上げを発表しました。
それが『レベラボ - LEVEL UP! Lab』です。
▼ レベラボの紹介ページ
詳しくは上記の紹介ページをご覧いただきたいのですが、ざっくり言えば
「同世代ゲームクリエイターでゲーム作りの話ができるところ少なくない?自分たちで作っちゃおうよ!」
というノリのSlackコミュニティです。
当時は、Twitterで「オレ的ゲーム創作論」をぶつけ合うバトルがいろんなところで展開されていた時期でした(今もそうかも)。
「インディーゲームとはこうあるべきだ」とか、「大手ゲーム会社は何も理解っていない」的な論調が目立って、ウンザリしていたのです。
そこで、
お互いの立場やスタンスに関わらず、「良いゲームとは?」「良いゲーム作りとは?」をクローズドな場で、思う存分できる場がほしい!
という思いで立ち上げ、同じく24年卒でゲーム会社に就職する学生たちとともに運営を始めました。
公開したときは「10人くらい来たらうれしいな〜」という気持ちだったのですが、うれしいことに3倍くらいの申請をいただき、見事に僕のキャパシティがオーバーしました。
今見たら、申請をくださった15人くらい、なんにも返信できていませんでした。
DMで申請をくださった皆さん、本当にすみません……。あの時は本当に無理だったのですが、申請自体はまだ受け付けています。
もしまだ加入したい気があれば、僕のTwitter DM宛にご一報いただけるとうれしいです。
(なるべくお返しします……!がんばります……!)
https://twitter.com/MachiCollider
まとめ
大学のこともちょっとだけ書こうと思っていましたが、「授業受けて卒業論文がんばりました」の16文字で収まってしまいそうなので割愛しました。
振り返ると、とにかく身の丈以上のことをたくさん経験できた年だったなぁと感じます。
レベラボの話でも申し上げましたが、僕がどんなに忙しくてもインディーゲーム開発に携わり続けているのも、「良いゲームを作りたい!」という純粋な欲求に従って生きているからに他なりません。
忙しさのあまり、目の前の制作に没頭して生活が疎かになることもしばしばあるのですが、そんなときこそ僕が掲げる『大義』を大切にしようと心がけています。
僕の人生の目的は、エンタメで世界平和を実現することです。
あまねくすべての人に面白いコンテンツを届け、つらい現実を薄めたり、想像の世界へ連れて行くことで、もっともっと心地良く前向きに生きてもらうのが理想です。
それが、政治でも学問でもなく、エンターテインメントだけが実現しうる世界平和だと考えます。
「僕たちが面白いゲームを作り、それがファンを心から楽しませることで、もっと面白いゲームを作れるようになる」……そんな幸せなサイクルの実現を目指して、2024年も自分らしく頑張ります!
さぁ、良いゲーム作るぞ!
2023年12月31日 マチコー
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