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ひとり語り

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#ジェンダー

青ざめたやさしさ、そしてASDのこと

青ざめたやさしさ、そしてASDのこと

わたしは、長年にわたって自分の“やさしさ”がコンプレックスだった。これがあるために出来ないことが多すぎるし、表現の幅も自ずと狭くなってしまうから。
それに、やさしさは社会一般の印象として“女性らしさ”に繋がる。だから、わたしのやさしさが露呈したとき、多くの人は「女の子らしくて素敵だね」と褒めてくれた。その度にわたしは、どうしようもなく悔しい気持ちで大人を見上げるしかなかった。このやさしさが「女

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少女性を愛せない

少女性を愛せない

わたしにとっての「少女性」は、必ずしも愛すべきものではない。むしろ、嫌悪の対象である。
そう気づいたのは24、5歳くらいで、遅い自我の目醒めと同時期だった。以前の自分はどちらかといえば少女趣味に近い「女の子らしい」服装を好んでいたので、この発見は意外でありショックでもあった。いかに少女らしく振る舞えるかを美徳としていたのに、自らその聖像を破壊してしまったのである。
きっかけは、今でもよく分からない

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