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境界性パーソナリティー障害2〜怒りの奥にあるもの

境界性パーソナリティー障害と怒り

境界性パーソナリティー障害の困難は、感情がコントロールできないことである。
その中でも怒りの感情が激しいので、衝動的な破壊行動が多くなってしまう。
私自身は、その怒りで相手に何時間も暴言を吐いたり、暴れたり、じぶんを傷つけるような行動をしてしまうことが多かった。
そして、次の日になって冷静になると、「自分は何て最低な人間なんだ」と自分で自分を否定する。その繰り返しで人間関係が壊れていく。
わたしは、相手に「見捨てられた」と感じたり、バカにされたと感じたり、認めてもらえなかったと感じた時に怒りの感情が暴走する。
これは、境界性パーソナリティー障害特有の「見捨てられ不安」の強さや、低すぎる自己肯定感、自己像の欠如からくるものである。
ではなぜ怒りの感情がこんなにも強いのだろうか。

一次感情と二次感情

それには、一次感情と二次感情というものが関係している。一次感情とは、物事に対して起きる初めに感じる感情のこと。
極端な例では、恋人に浮気されたとき、怒りが湧いてくるとする。でもその裏には、裏切られた悲しみ、絶望感、恥ずかしさなど色々な感情が混ざり合っている。これが二次感情。
様々な感情を表現したり、保護者から認めてもらったりする経験によって、本当は自分は悲しかったんだな、寂しかったんだな、こうして欲しかっただけなんだよな、と自分の感情を解釈できたりする。
けれど、感情を表現することが許されなかったり、ずっと抑圧された状態が続いたりすると、怒りがどんどん蓄積していく。
そして、爆発する。

怒りの奥にあるもの

わたしはカウンセリングも受けたことがあり、先生に言われてハッとした言葉がある。
それは、感情はコップの中に、下から喜び、楽しさ、悲しみの順番で入っていて、怒りで蓋がしてある、と。
だから今までの感情は全て、大きい怒りで蓋がしてあって、怒りを出し切らないと出てこない。
だから、あなたは怒ってるんだよ。と言われた。
色んな感情に今まで怒りで蓋をしてきたから。
だから、まず怒っていいよって。

怒りを出し切ったら、次に悲しみや悔しさなんかが出てくる。それを出し切ると初めて、楽しさや喜びに出会える。
怒りの奥には、出すことができなかったたくさんの悲しみがある。

だから、気持ちに蓋をしちゃだめだよ。
いつも素直な気持ちを出していいんだよ。

カウンセラーさんは、そう言った。


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