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読後寸評

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読んだ本で感じたことを綴っています。 好きな作家はラディゲですが、最近よく読むのはジェンダー論。A4用紙1枚程度で、800〜1000字程の感想文です。
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#ジェンダー

広告業界に潜むジェンダーギャップを観察し分析した本「ジェンダー目線の広告観察」

広告業界に潜むジェンダーギャップを観察し分析した本「ジェンダー目線の広告観察」

本(ジェンダー目線の広告観察)(長文失礼します)

広告に潜むジェンダーギャップの実態を、そのジェンダー目線から観察し分析した本です。筆者の小林美香さんは写真やジェンダー表象に関する研修講座や展覧会の企画の他、雑誌やウェブメディアなどでも執筆しています。

広告においてはこうしたジェンダーギャップに限定されず、LGBTQに代表されるマイノリティーへのギャップも存在し、筆者は広告業界の現状を以下のよ

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国内外ドラマでのジェンダー論「ジェンダーで見るヒットドラマ」

国内外ドラマでのジェンダー論「ジェンダーで見るヒットドラマ」

本(ジェンダーで見るヒットドラマ)

最近流行りのジェンダー論を、国内外のドラマを素材に書かれた本です。筆者の治部(じぶ)れんげさんはフリージャーナリストで、メディアや経営、教育、さらにジェンダーやダイバーシティなどについて執筆しています。
題材となった国内外のドラマは韓国、アメリカ、欧州、日本で、個人的にもジェンダー関係の本は興味があるので、これまで何冊か読んだ延長の感覚で読み始めました。

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マチズモ(男性優位主義)を糾弾する本「マチズモを削り取れ」

マチズモ(男性優位主義)を糾弾する本「マチズモを削り取れ」

本(マチズモを削り取れ)

コラムニスト武田砂鉄氏のジェンダー考察の本です。流行りのジェンダーギャップやジェンダーバイアスなどの言葉を使わずに、敢えてマチズモ(男性優位主義)というキーワードを使って、世間に根強くはびこる男性優位の社会を糾弾しています。
毎章筆者の担当である出版社の女性編集者から、男性優位への異議を唱えるメールから始まり、その実態を調査して解決法を模索していきます。

二章では「電

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