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読後寸評

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読んだ本で感じたことを綴っています。 好きな作家はラディゲですが、最近よく読むのはジェンダー論。A4用紙1枚程度で、800〜1000字程の感想文です。
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2024年8月の記事一覧

2024年下期の芥川賞受賞2作品を読んで

2024年下期の芥川賞受賞2作品を読んで

本(サンショウウオの四十九日)(2作品受賞なので、長文失礼します)

今年下期の芥川賞受賞作品です。受賞作は文藝春秋を買ってきて毎回読んでいますが、今回は読む前から様々なメディアに取り上げられ、特に結合性双生児をテーマにした作品ということで、ひときわ話題になっていたと思います。

結合性双生児といえば、個人的な記憶ではベトナム戦争での枯葉剤の影響で生まれた男性の双子を思い出してしまいましたが、どう

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料理の基本のキの本‼️「調理以前の料理の常識」(^ ^)

料理の基本のキの本‼️「調理以前の料理の常識」(^ ^)

本(調理以前の料理の常識)

実用本ですが、読んで非常に参考になったので感想を述べることにしました。タイトル通り料理の基本の基を解説した本で、初版本は2004年発行であり、料理好きなので買っておきながら2024年の今年まで読まなかった本です。

最近読んだ栄養学の本との関連性を見つけて、20年経ってやっと読んでみることにしました。病気で入院以来、その後の食生活には気を配って料理もしてきたつもりでし

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直木賞受賞の短編集は一級のエンタメ小説「ツミデミック」❗️(^^)

直木賞受賞の短編集は一級のエンタメ小説「ツミデミック」❗️(^^)

本(ツミデミック)

今年下期の直木賞受賞作品です。同時に発表される芥川賞は文藝春秋に全文が掲載されるので、毎回買って読んでいますが、直木賞が掲載されるオール読物は全文掲載ではないので、興味がある作品を見つけると。単行本を買って読んでいました。

今回も新聞の紹介記事などで読んで面白そうだと思い、単行本を買って読みましたが、期待以上の作品集でした。内容は6作品からなる短編集で、それぞれ独立した物語

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