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【フランス映画入門】 あかるくたのしいフランス映画紹介 #01

こちらはフランス映画に馴染みのない読者の皆さんが、「フランス映画って楽しそう!観てみたい!」と感じていただけるよう、明るく楽しい作品を紹介していく試みだ。
今回はその第一弾である。

「あかるくたのしい」かどうかは筆者の独断と偏見が大いに含まれるが、フランス映画入門としてオススメできる作品を並べていくつもりだ。興味が湧いたらぜひ観てみてほしい。

それではさっそくいきましょう。


#01 『ローラ』 LOLA (1961)

監督:ジャック・ドゥミ
主演:アヌーク・エーメ

あらすじ:フランス西部の港町ナントでキャバレーの踊り子として生計を立てるシングルマザー・ローラは、7年前に姿を消した初恋の男性・ミシェルずっと待ち続けていた。ある日、彼女に幼い頃から思いを寄せる青年・ローランと10年ぶりに出会い、愛を告白されるが…。

Filmarksより

「え、いきなりモノクロ映画?!」とびっくりした読者もいらっしゃるかもしれないが、モノクロ映画にはモノクロ映画の良さがある。
行ったことも見たこともないその時代の風景をイメージし、頭の中で自由に着色できるという点だ。
慣れてしまえば全然つまらなくない。

ジャック・ドゥミといえば、ミュージカル好きの間でも有名な『シェルブールの雨傘』や『ロシュフォールの恋人たち』を監督した人。
これらほどミュージカルミュージカルしてるわけではないのだが、主演のアヌーク・エーメ(ド美人)が「C'est moi, LOLA~~」とくるくる踊るシーンなんて可愛すぎてうっとりする。

そして、監督の故郷であるナント(フランス西部に位置する中規模の港町)を舞台にしていることもあって、その視点で観ると、監督の地元愛が溢れているカットが多々あることも面白い。

ファンタジーのようにきらきらした宝石のようでありながら、現実のようにしたたかで力強い物語。
大好きな大好きな作品のひとつである。



#02 『パリところどころ』 Paris vu par... (1965)

監督:ジャン=ダニエル・ポレ、ジャン・ルーシュ、ジャン・ドゥーシェ、エリック・ロメール、ジャン=リュック・ゴダール、クロード・シャブロル(オムニバス作品)

あらすじ:ジャン=リュック・ゴダール、エリック・ロメールなどヌーヴェルヴァーグを代表とする6人の監督が「サンドニ街」、「北駅」、「サンジェルマン・デ・プレ」などパリにある実在の場所を舞台にオムニバス形式で物語を描く。

Filmarksより

短編集。おやつを食べながら気楽に観られるフランス映画ランキング殿堂入り。それでいながら、パリジャンの監督たちが織りなすパリ模様が、面白いことこのうえない!大好き!大好き!(落ち着いて!)

当時らしい16ミリフィルムの質感が、DVD越しであっても確認できる。とある書籍の中で「Z世代はレトロへの回帰欲求がある」という旨の記述があったが、まあそんなところかもしれない。このざらざらした感じはいつでもうっとりする。

本作は基本誰に対してもオススメできるのだけど、当時の自分のレビューによく分からんことが書いてあった。

あとゴダールのがはじまってすぐ気づいたんだけど、ゴダールが、のちに撮る《女は女である》でこの短編を引用したんです。ベルモンドとアンナのキャフェの場面で、ベルモンドが《君みたいだ》と話して聞かせる女の話。自分大好きゴダール。そしていつでも女への理解に苦しむゴダール。最高。大好き!

当時の自分のレビューより

ちょっと何言ってるか分からない。手元にDVDもない。
これは確か美大時代、大学の映画ライブラリーで観たものなんだったわ。

オムニバスの中でもおすすめはみんな大好きエリック・ロメールと、ジャン・ルーシュ監督の『北駅』。長回しカットが良きなんだよ。



どうしよう。

ずっと書けるのだけど長くなりそうなので一旦ここで区切ろう。
もっともっとあるので気長に更新していくよ。

パリところどころ、久しく観てないなあ。観たいなあ。

Emoru

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