【読書の秋2024】〜 読書のスゝメ 〜
九條です。
錦秋の10月。少しずつ秋めいて参りましたね。皆さま、いかがお過ごしでしょうか。
秋の夜長に読書などはいかがでしょうか?
いきなりですが…。
想像してください。ここにひとつの文章があると仮定します。詩でもエッセイでも小説でも伝記でも論文でも…何でも良いと思います。
そこに「何が書いてあるのか」ということは大事だと思いますが、それよりも「その文章によって筆者は何を伝えようとしているのか?」を理解すること、すなわち「文字だけではなくて文字に書かれていないその背景や筆者の心の動きを読み取ること」のほうが、もっともっと大切だと思います。
同じように、誰かが何かを言っているとします。
相手が「何を言っているのか」を理解することは大切ですが、それよりもその相手が「何を伝えようとしているのか?」という相手の気持ちを理解することのほうが、遥かに大切だと思います。
こういったことは、温かい人の心を持った人、すなわち動物としてのヒトではなくて人間としての人にしかできないことであると思います。
文字や言葉には限界があると思います。文字や言葉だけでは伝えきれないことが世の中にはたくさんあります。人の心の動きもそのひとつだと思います。
とくに、非常に大切なことについては敢えて直截的な文字や言葉を用いた表現はせず、遠回しな表現や比喩を用いたり、ときには沈黙をしたりして、相手にその気持ちを伝える(あるいは読者や聞き手に感じ取ってもらう)ということも往々にしてあると思います。仏教の「以心伝心」や「拈華微笑」の喩えはそういった例ですね。
ですから、その文字や言葉についての上辺だけの解釈(何が書いてあるのか、何を言っているのかといった、言葉上だけの解釈)のみにとらわれることなく、その文字や言葉の向こう側にいる相手(筆者・話者あるいはその物語の登場人物など)が、何を伝えようとしているのか、どんな気持ちなのか、そういった相手の心の動きを読み取ること、心の動きを感じ取ることは、人としてとても大切なことであると思います。
それは「相手の立場になる」「人の気持ちを考える」「人の心に寄り添う」「人の心の痛みに共感する」という、人間として人間らしい温かくて柔らかな心、優しい心を育むことに繋がるのではないかと思います。
私は大学の文学部(歴史学/日本史学専攻)の出身なのですが、その一般教養過程の講義のときに教授が以下のようなことを言われていました(要旨)。
読書の秋ですね。
最後に、読書にまつわる名言を3つ。
皆さまがステキな本と廻りあわれますように。^_^
©2024 九條正博(Masahiro Kujoh)
剽窃・無断引用・無断転載等を禁じます。