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日本の「庭」とヨーロッパの「庭園」

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30年前の高3時のレポートを読み返したら、30年後の私の知りたかったことが書いてありました。担当の先生から「フランス式庭園と日本庭園との比較論はしばしば目にしますが、このレポート…
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日本の「庭」とヨーロッパの「庭園」⑰

日本の「庭」とヨーロッパの「庭園」⑰

30年前の長文レポートに最後までおつきあい下さいましてありがとうございました。
当時の参考文献を掲げておきます。

岡崎文彬『ヨーロッパの庭園』(昭和35年2月)創元社
鼓常良『西洋の庭園』(昭和36年4月)創元社
伊藤ていじ『古都のデザイン 借景と坪庭』(昭和40年9月)淡交社
矢内原伊作『石との対話』(昭和41年10月)淡交社
早川正夫『日本の美術 別巻 庭』(昭和42年10月)平凡社
重森三

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日本の「庭」とヨーロッパの「庭園」①

日本の「庭」とヨーロッパの「庭園」①

はじめに

 日本の庭 ー そこは、私を安堵感で包み、日常の憂さを忘れさせてくれる場である。日本の庭には、私の心に共鳴するものがあるのだ。かつてヨーロッパの名園を訪れた時、その秀麗な意匠に目を奪われたものの、どことなく居心地の悪さを感じた。ヨーロッパの庭園にはない日本の庭の魅力とは、すなわち日本の庭らしさということである。それは、一体何だろうか。ヨーロッパの庭園と比較することによって、少しでも日本

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日本の「庭」とヨーロッパの「庭園」②

日本の「庭」とヨーロッパの「庭園」②

高3のときの修学旅行レポートを30年経っておそるおそる読み返したら、なんと、30年後の私の知りたいことが、30年前の私によって丁寧に綴られていました。
自分が進歩している気がせず驚くばかりですが、せっかく発掘されたのでnoteに転載します。

第1章 語源による比較

 現代ヨーロッパの諸国語において、「庭園」に相当する語は、ゲルマン系諸語 ※ で表されるのが一般的である。それらの意味はほぼ同一で

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日本の「庭」とヨーロッパの「庭園」③

日本の「庭」とヨーロッパの「庭園」③

とても驚くことに、1990年、高校3年の時に綴ったレポートを読み返したら、30年後の私が知りたいことが、30年前の私によって綴られていました。「心は時空を超えて、30年前のあなたの筆を借りて語ったのですね」という友人の言葉に背中をおされて、再録しています。

気象現象等、当時の分析のままですが、一緒にお楽しみいただければ幸いです。

第2章 風土的要因による比較
第2節 気候的条件

 和辻哲郎氏

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日本の「庭」とヨーロッパの「庭園」④

日本の「庭」とヨーロッパの「庭園」④

とても驚くことに、1990年、高校3年の時に綴ったレポートを読み返したら、30年後の私が知りたいことが、30年前の私によって綴られていました。このレポートはまだまだ続くのですが、この長文を手書きで仕上げていたことにも驚きます。「車や電車がある、という意識がなければ、ひとは東京から大阪まで歩くものだ」という言葉を思い出しつつ、キーボードで再録しています。

第2章 風土的要因による比較
第3節 風土

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日本の「庭」とヨーロッパの「庭園」⑤

日本の「庭」とヨーロッパの「庭園」⑤

高校3年の修学旅行先は、京都でした。
京都に関するテーマならば何でもよいので、400字詰め原稿用紙50枚以上のレポートを書くという課題が高校3年の国語科の名物となっていて、友人たちは寺社や懐石料理など、実にさまざまなレポートを書き上げたそうです。
(私はすっかり忘れており、記憶力の優れた友人に教えてもらいました…。)
先生方は、ありとあらゆるテーマに対応してご指導下さったのですね。大人になって、そ

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日本の「庭」とヨーロッパの「庭園」⑯

日本の「庭」とヨーロッパの「庭園」⑯

30年前の長文レポートにおつきあい下さいまして、まことにありがとうございます。
本文は終わりましたが、もうしばらく続きます。
前回はこちらでした。☟

結びにかえて
 日本の庭とヨーロッパの庭園は、全く対照的な性格を備えている。自然と人工の関係はその端的な例であり、また根本的な点でもある。

 しかし、日欧の庭園は、単に両極をなすだけなのだろうか。庭園と築造物という観点から考えた場合、ヨーロッパで

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