広州の若者に日本の昭レトロがブーム?
《 福福の知りたい広州!vol.22 》
広州の若者に日本の昭レトロがブーム?
中国には日本文化が好きな人が多く、特に日本のアニメやドラマの人気は、私たち日本人が思っている以上だと思います。
私が以前広州の日本語学科の学生と好きな歌手について話をした時、あるアニソン歌手が好きだと言われ、私は全く分かりませんでした。
日本語を学ぶきっかけも、日本のアニメを見て、日本語に興味を持った学生が多かったです。
また、日本ドラマについても、私のほうが、このドラマ面白いよと中国人より勧められ、今までドラマを全く見ていなかった私が、日本ドラマにドはまりしてしまいました。
それから10年あまりが経過し、広州に昭和レトロがブーム?との噂を。日本でもZ世代を中心に昭和・平成ブームが来ていますが、中国でも、昭和レトロのブームが起きているらしいのです。
なんと、広州の天河郊外に昭和レトロカフェができているとのこと。ここでは、中森明菜や松田聖子など昭和のアイドル歌手のレコードやCDを販売しており、無料視聴も可能。カフェのように飲み物も注文できるようです。
予約が必要なようで有料。予約時に支払った代金は、飲み物代に充てることができるそうで、中国ではこのようなシステムが多いと聞きました。
お店では、装B(格好つけ)禁止の掲示が・・・。格好つけ禁止って、日本の昭和って中国人にとってどういうイメージなのでしょうか?
【 福福より 】
広州で本当に昭和レトロがブームとなっているのでしょうか。
また、昔広州では、あまりカフェがなく、コーヒーを飲むときは、スタバくらいしかなかったです。価格も高く、ビールが7元くらいなのに、コーヒーは25元くらいしていましたが、現在はどのような状況でしょうか。
【 ライチ局長より 】
福福さん、ありがとうございます!
福福さんの原稿を見て、早速、記事で取り上げている昭和レトロカフェにお邪魔してみました!
ご紹介いただいたお店は、天河区という広州の中心エリアの住宅街の一角にありました。
近所のおじいさんや子供たちが行き交うようなスペースの一角に、オシャレな佇まいで営業しています。
中に入ると、すぐに「予約はあるか?」と聞かれます。
が、その場で予約したら許してもらえました。訪ねた時間が良かったようですね。
そして、店内は、福福さんが言うように、昭和レトロな空間が広がっています。窓際に置かれた三台のレコードプレーヤー。その奥には、所狭しと日本の昭和のレコードが置かれています。壁に飾られたレコードの数々、棚に行くと、歌手別にレコードが整理されて並んでいます。壁掛けのレコードには、中国語できちんと解説が書き添えられています。
どうやら、これらのレコードは、オーナーが趣味で集めていたものがほとんどだそうで、中国の中古レコード市場で取引されているとのことでした。更に、日本に行った際に、仕入れたりしたレコードが加わります。
基本的に中古レコードですが、中には新品レコードもあり、販売品と非売品があるようです。
更に、奥に行くと、懐かしいシングル版のCDの数々が展示されています。80年代〜90年代の懐かしいCDが並ぶ姿には、思わず歓喜の声をあげてしまいます。
客は、ここでコーヒーやカクテルなどを注文し、レコードを視聴することができるようです。私がいた時間にも、たくさんのお客さんがやってきて、レコードを視聴して購入したり、オーナーとじっくり音楽談義をしたりしていました。
とはいえ、オーナーはどう見ても20代の女の子。聞けば、自身もライブなど音楽活動を行なっているようでした。
日本の昭和音楽に魅せられて、ネットなどを漁っては商品を揃えている…とのことでした。「日本語は喋れないので、歌詞の意味は分からりません。でも、音楽が好きで聞いています」と語っていました。
聞けば、今、広州や中国でも、こうしたレコードでレトロな音楽を聞くようなファンが増えているようで、家にレコードプレーヤーを持っている若者もたくさんいる、とのことでした。当然、これらのレコード販売当時は生まれていないため、当時の状況を知っているわけではないのでしょうが、色々と調べたりしながら集めているようです。
と言うことで、福福さんの質問への回答ですが、確かに広州で日本の昭和レトロを愛する若者はたくさんおりました!
そして、この店のコーヒーは、28元(560円)でしたよー。円安なので、高く感じます…。