「バアバの　おむすび」ー詩―

ボク　バアバが作ってくれた
おむすび　もいちど　食べたいなあ….
まんまるな　お月さま見たいな形の
おむすびだよ

みかん畑を　お手伝いすると
バアバが　
「はぁい　たんと
食べんさいね」って
みかん箱の上に　おむすび
広げてくれる

バアバの　おむすびは　特別だ！
生のみかんが　具として　入ってる

「バアバ　東京じゃあ
みかんなんか　入れないよ！！
母さんは　いつも　タラコや
ウィンナいれてくれたよ」

「坊や　岡山じゃあ　みかん
入れるんよ。　食べんてみんさい
ぼっけえ　うめえよ」

塩味と　甘づっぱい味が
微妙に　混じる　おむすびだった

ちびっ子だったボクは
一個半　たべると
「もう　バアバ　食べれん」となる

一緒にきた　ネコのミャーは
この時を　横でじっと待っている

ボクが　半分残した　おむすびを
小さな口いっぱに　咥えてたべる
ミャーも　「みかんおむすび」が
大好き　みたいだった

大人になって　
バアバの　作ってくれた
「みかんおむすび」を　捜すけれど
どこにも　売ってない

岡山出身の　人にきいても
そんな　おにぎり　
聞いたことがないと
冷たい返事

バアバと　肩並べて
瀬戸内の　ブルーの海　眺めて
まぼろしの　「みかんおむすび」
もう一度　食べたいよぉおお…と
ボクの中に　すんでる
子供心が　しきりにつぶやく

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いつも　おせわになっている　「いつきさんの賑やかし帯」は
以下をごらんください。　セピア色の文章がお花畑みたいに
なりますよ！！