「母さんから受け継いだ物」ー詩ー

ボクが　母さんから
受け継いだのは
金魚の　あぶくみたいに
プツリ　ぷくぷくと
独り言を　いう癖

きれいな　包装紙を
捨てずに　折り目を伸ばして
しまっておく　癖

象牙色のつめを　陽にキラキラさせて
千代紙を　折りつつ
昔の　はやり歌を　口ずさみ
折角　折った　千代紙を
広げては　また　折り返す癖

涙が　出そうなとき
小さな　ハンケチだして
「目に　ゴミが入っただけ」と
眼がしらに　あてて
言い訳する癖

何を　しても
どんな　時にも
私はいいから　私はいいからと
人に譲る　癖

神社に　お参りし
両手を　合わせて
人の倍の時間も　祈る癖

お金は　大切　大事と
お菓子の　空き箱に
一円玉ばかり　ためる癖

ボクの　どの癖にも
母さんが　いる
それが　恋しくて
自分の癖が　今でも
なおせない　

（2023年のリライトです）
追記：　昨日から体調がおもわしくないので
即座のコメントや　スキなどのご返事ができないかも
しれませんが、どうぞお許しください

#これからの家族のかたち #詩 #Poetry #lyric #抒情詩 #愛 #私の作品紹介 #生き方 #立山 　剣 #賑やかし帯 #母親 #家族の物語 #涙