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「忘れたい人」―詩―

別れた人を
忘れたいと
湘南の浜へ やってきた

海を渡る風は 
冷たく 頬をタップし
波は 白い波頭を
揺らしながら
足元へと 寄せる
 
目を閉じれば
海鳴りの音が
悲しい調べとして 耳を打つ
忘れられない 映像は
心で 繰り返し 燃え続ける

たよりない
ハマユウの 花のように
風が 体を 波打ち際へと
押してくれる

浜で 昔の足跡を探す
かすかな足跡を 見つけるたびに
心が 泣き声をあげる

白い カモメが
冷たい眼差しで
冷ややかに 鳴く

江の島は まだ少し
緑を 残して
遠く 静かに 鎮座している

日が暮れると
江の島の灯台は
過ぎた昔の 刹那な光を
照らしながら 巡る

(ヘッダーの絵はKeiさんの絵を拝借いたしました。Keiさんありがとうございます)

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立山 剣
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