鴨沢芹

顔を見てはいけません

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林間学校の思い出(怖い話)

粉っぽい焼きそばを食べると、小五のときの林間学校を思い出すんだよね。 自然の家のバーベキュー設備を借りて、みんなで野菜やウインナーを切ってさ。 隣の班の友達にちょっかいかけてるうちに焦がしちゃったりして。 安っぽい味だったけど、初めてみんなで作った料理は妙に美味しく感じたな。 林間学校といえば、今でもずっと覚えてることがあって。 あれはたしか、二日目の夜だったと思う。 肝試しをやることになっててさ。 いつもはもう寝なさいって言われるような時間に、みんなで外に集まって。 ス

    • 【後編】イギリスの地方都市からパリに旅行してみた【2023年夏】

      中編はこちらから この記事は、昨年2023年8月30日~9月3日に行ったパリ旅行の記録を、インターネット某所にて実況形式で掲載していたもの(※現在は削除されています)にもろもろ加筆修正してお送りするものです。 旅の情報はすべて2023年8・9月時点のものです。ポンド・ユーロ→円の換算も当時のレートで行っています。 4日目 ヴェルサイユ、パリ観光➂ベルサイユはたいへんな人ですこと 9月2日、旅の4日目です。 今日はパリに行くなら絶対に行きたいと思っていたヴェルサイユです!

      • たまに関係ない記事も放流しますが、こちらは今後も基本的に禍話リライト/ホラー関連のアカウントとして運用していきます。よろしくお願いします。

        • 【中編】イギリスの地方都市からパリに旅行してみた【2023年夏】

          前編はこちらから この記事は、昨年2023年8月30日~9月3日に行ったパリ旅行の記録を、インターネット某所にて実況形式で掲載していたもの(※現在は削除されています)にもろもろ加筆修正してお送りするものです。 旅の情報はすべて2023年8・9月時点のものです。ポンド・ユーロ→円の換算も当時のレートで行っています。 3日目 パリ観光② 美術館ハシゴデーオランジュリー美術館 9月1日です。今日は結果的に美術館を3つハシゴすることになりました。熱出そう。 まずはモネの《睡蓮

        • 林間学校の思い出(怖い話)

        • 【後編】イギリスの地方都市からパリに旅行してみた【2023年夏】

        • たまに関係ない記事も放流しますが、こちらは今後も基本的に禍話リライト/ホラー関連のアカウントとして運用していきます。よろしくお願いします。

        • 【中編】イギリスの地方都市からパリに旅行してみた【2023年夏】

          【前編】イギリスの地方都市からパリに旅行してみた【2023年夏】

          この記事は、昨年2023年8月30日~9月3日に行ったパリ旅行の記録を、インターネット某所にて実況形式で掲載していたもの(※現在は削除されています)にもろもろ加筆修正してお送りするものです。 もったいないので個人的記録として残そうという程度のものですが、ちょうどオリンピックでパリが盛り上がっていますので、ご興味がありましたら一緒に旅行する気分で楽しんでいただけたらと思います。 もともと実況形式だったということもあり、旅行記としてはちょっとダラダラしていますがご容赦ください。

          【前編】イギリスの地方都市からパリに旅行してみた【2023年夏】

          病院の中傷ビラ(禍話リライト)

          怪文書、ですか。 僕もありますよ。そういうの受け取ったこと。 仕事で佐賀のほうに住んでたんですよね。 すごい安いマンションで。めちゃくちゃボロくて、エアコンとかもこれ大丈夫かなって感じのやつで。 そこの集合ポストに定期的に来る怪文書があったんです。 内容はいつも大体同じで。 一枚の写真と短い文章が添えられてて。 とある病院を名指しで非難する、中傷ビラっていうんですかね。 「○○病院は人殺しだから行ってはいけない」みたいな。 あるときは子供が言ってる体で書かれてたり

          病院の中傷ビラ(禍話リライト)

          思い出の三枚目(禍話リライト)

          同窓会に行ったんですよねこないだ。 ああいうのって、卒業アルバムに載ってる住所に連絡が来るじゃないですか普通。 全員が全員、卒業後もまめに連絡取ってるとは限らないから、まず実家まで手紙が来て、それをいちいち転送してもらうみたいな。 何人かそういう連絡取りづらい人がいたらしいんですよ。 だから同窓会の会場で、よかったら今の住所教えて、って紙を回すみたいな、そういう流れがあったんですね。 思いつくのって言ったらそれぐらいなんですよね。 そのときに僕も自分の住所書いたからなの

          思い出の三枚目(禍話リライト)

          カーテンだけが(禍話リライト)

          猫の写真を撮ってたときの話なんですよ。 ぶらぶら散歩してたら、ある家の縁側に猫ちゃんがいて。 ボロボロの誰も住んでない廃屋みたいなとこだったんですけどね。 かわいいなぁ、なんて思ってカメラ向けてたら、背後から 「教えてあげようか」 そう声を掛けられたんです。 振り返ってみたら知らないおばあさんが立ってて。 「この辺には昔から住んでて詳しいからね、教えてあげるよ」って。 一瞬なんのことかな、って面食らったんですけど、 あぁ、このおばあさん、私が廃墟の写真を撮りに来たと思って

          カーテンだけが(禍話リライト)

          墓に囲まれてはいなかった話(禍話リライト/忌魅恐NEO)

          今は四十代のAさんが、大学三年生の時の体験だそうです。 彼は元は関東出身なのだそうですが、大学は地元を離れたところに進学したそうで。 ええ、地域はちょっと、伏せさせてほしいって。 Aさんの友人に、いわゆる苦学生というやつがいて。 「金がない」が口癖で、奨学金借りながらバイトもして、服は一年中着回し。ご飯はまかないか友人の奢りで済ませるっていう、徹底した倹約ぶりで。 そんな彼、すごく広い部屋に住んでいたそうなんです。 まぁ広いと言っても、中はそれなりにボロいんですよ。 築年

          墓に囲まれてはいなかった話(禍話リライト/忌魅恐NEO)

          面の老人の家(禍話リライト)

          「別にオチもなんにもない話なんですけどねぇ」 そう言ってその人は話し始めた。 ◇ ◇ ◇ 小学校の三年生ぐらいまで、よく行ってた家があったんですよ。 両親に連れられて。 僕、ずっとそれ、父方か母方のお祖父ちゃん家だと思ってたんですけどね。 後から知ったんですけど、どちらでもなかったみたいなんですよね。 いつも行くのは冬休みのどこかだったかな。田舎のでっかいお屋敷で。 修学旅行でみんなで寝るような、大きな和室がずっと続いてるようなとこで。 でも小四から急に行かなくな

          面の老人の家(禍話リライト)

          人形を取りに行く(禍話リライト)

          その家には、人形を取りに行くよう頼まれていたのだという。 A君には、B君という小学校から高校までずっと一緒の友達がいた。 家も近所で、小さい頃からよく遊びに行かせてもらっていたそうだ。 B君の家には、彼の父方の祖母も一緒に住んでいた。 気さくな人で、A君が遊びに行くといつもキャラメルなどのおやつをくれたという。 彼らが高校生の時、そのB君の祖母が体調を崩して入院した。 きっかけは些細なことだった。家の中で転んだのが最初で、そこから坂道を転がるように悪くなっていった。

          人形を取りに行く(禍話リライト)

          机の奥の手紙(怖い話)

          この作品は創作です。読んでいる人に幻覚・幻聴や霊障をもたらすことは絶対にありません。 私の話を信じないでください。 子どもの頃のばつの悪い思い出って、誰にでもあると思うんですよ。 私の場合は小学四年生のときでした。 小学生が使う「おどうぐばこ」ってあるじゃないですか。はさみや三角定規を入れておくようなやつ。 当時通っていた小学校では、A4くらいの結構大きなサイズのものを使っていて。 その学校の慣習で、おどうぐばことその蓋を机の中に入れて、簡単な引き出しとして使っていたん

          机の奥の手紙(怖い話)

          風呂場で吊るしてあるならそれは鳥よけではない話(禍話リライト/忌魅恐NEO)

          僕が学生の頃なんで、二〇〇〇年くらいの話ですよ。 あの頃ってまだ、カメラ付きケータイも出てきたばっかだったじゃないですか。画質も全然で。 どっか行って写真撮るときって、まだまだ普通のカメラが主流でしたよね。 同じサークルにA君って子がいて。ちょっと気が弱いタイプだったんです。 僕ら写真系のサークルで。 写真「部」じゃないってところがミソなんですよ。わかるでしょ。 要するにゆるい、半分飲みサーみたいなところです。 ああいうとこって、絶対チャラい先輩がいるじゃないですか。まぁ

          風呂場で吊るしてあるならそれは鳥よけではない話(禍話リライト/忌魅恐NEO)

          キャッチボールのおじさん(禍話リライト)

          これは私が知人のAさんから聞いた話である。 平成も1ケタの時代、当時20代だったAさんは高校教員として働き始めた。 これはその初めての赴任先で起こった出来事だという。 その高校の校舎は、戦後の子供が多い時代に作られたものだったらしい。 昇降口が2か所ある大きな校舎で、Aさんが赴任した頃にはもうほとんど使われなくなった区画があったという。 人が来ない場所といっても、やはり放課後の見回りはしなくてはならない。 若手だったAさんは校舎の見回りも進んで買って出ていた。窓や戸が施錠

          キャッチボールのおじさん(禍話リライト)

          雷鳴(禍話リライト)

          話の詳細から察するに、二十年近く前の出来事ではないかと思う。 ある大学の、理系の研究室での話である。 その研究室では機器の番をしなければならない関係で、夜間も学生が残っていた。 ある深夜、学生のAさんが一人で研究室に残っていたときのことだった。 廊下を誰かが歩いてくる音がした。しかし部屋の外は真っ暗だったという。 電気も付けずにどうしたんだろうと思ったが、足音はAさんのいる研究室の前で止まった。 コンコン、とノックをして部屋に入ってきたのは、研究室の先輩のBさんだった。

          雷鳴(禍話リライト)

          死んだ記録の落書き(禍話リライト)

          【注意】この記事には動物への暴力を示唆する表現が含まれます。 ある海水浴場での話なんですけど。 友達に誘われて遊びに行って。 泳いだり、写真撮ったり。普通の夏休みですよね。 途中でお腹痛くなっちゃって、トイレに行きたくなったんです。 場所がわからなくて、少し探してようやく見つけて。 奥まった、なんか変なところにあったんですよ。 後から聞いたら、どうやらそこは今は使われてないトイレで。本当はもっと近くに新しいトイレがあったみたいなんですけど。 結構汚くて、臭いもきつ

          死んだ記録の落書き(禍話リライト)