覗いてみる? 「砂浜の色」を拾い集めて、カタチにしてみた。
「砂浜で拾うもの」と言ったら、なにを思い浮かべますか?
きれいな貝殻やシーガラスでしょうか。
今回はそれらとは "別のもの" を拾い集めて、目で楽しむアイテムを作ってみました。
企画案を書いたら、やってみたくなった
最初に「なぜ、やってみようと思ったのか」から、少しお付き合いいただきたく。
現在とある講座を受講しているのですが、単元おわりの課題として「この学びから、自分ならどのような活動をするか」という活動案の作成が課されました。
迷った末、「今の自分が背伸びしたら、実現できそうなレベル」で案を立ててみました。
内容はざっくり言うと、海のごみについて体験してもらうワークショップをやるというものです。
案を考えたときは、調べた情報をもとに頭の中で組み立てただけ。(なんてったって課題は期限内に提出必須!)
企画案を提出した後、気持ちに余裕が生まれたのか、「実際どうなんだろう?」という思いがふつふつと湧いてきました。
①海のごみの現状を、身近な海で確認したい
②企画した内容で準備してみると、どうなるか
ワークショップの実施まで一気に実現することは難しいですが、せっかく考えた企画案をこのまま眠らせたんじゃ、MOTTAINAI。
気になって仕方ないから、できるところまでやってみることにしました。
集めて、洗って、並べて
やってみたい気持ちが落ち着く前に、現場に行くべし。
というわけで、天気の良い日を見計らい、荒れ狂う秋の日本海に行ってきました。(明らかに季節を間違えている…笑)
海のごみは、さまざま。
企画案では、小さなプラスチックごみに焦点をあてたワークショップを考えていました。
では、この砂浜にお目当てのプラスチックごみは落ちているのか。
砂浜を遠くから見るときれいでしたが、よく目を凝らすと鮮やかな色が視界に入ってきました。
子どもをだっこひもで抱えながら、しゃがみ込んで砂の中からプラスチックの欠片を拾い上げます。
何度も繰り返すと、さながら重しを持ったスクワットの気分…
目が慣れてコツがつかめてくると、どんどん見つかりました。
持ち帰って、洗ったものがこちら↓
正直、こんなのは落ちていた欠片の、ほんの一部。
とてもじゃないけど、拾いきれないですね…
「自分が思っていたよりずっと、プラスチックごみ問題は深刻だ」と実感しました。
さて、小さなプラスチックと言えば、マイクロプラスチックを思い浮かべる方も多いかと思います。
一般的に、プラスチック片のうち5 mm以下のサイズものをマイクロプラスチックと呼ぶようです。
5 mm = 5000 μmなので、なんというか…数字として見る分には「そんなにマイクロじゃないな」というのが個人的な印象。
じゃあ、実物のマイクロプラスチックはどう見えるのか?
気になったので、大きさごとに並べてみました↓
目視での選別にはなりますが…
おそらく左側2列は、マイクロプラスチックと言えるサイズかと思います。
左から3列目以降は、ひとマス(5mm)ずつ増えていくイメージで並んでいます。
マイクロプラスチックを肉眼で見るとかなり小さく、指で取るのはなかなかに大変でした。
しかも、触っているあいだにポロポロと崩れてしまう欠片も…
「今は数cmの欠片でも、砂浜で時間とともにさらに細かくなっていくのだな」というのも実感しました。
「砂浜の色」を見てほしい!
「これが砂浜で見つけたプラスチックごみです!」
と、ここで終えても、あまり興味を持ってもらえないと思うので…もう一押し。
今回は集めたプラスチックの欠片を使って、万華鏡を作ってみました。
万華鏡本体は、ダイソーの万華鏡キットを使いました。
お手軽ですね笑
筒の中をのぞいてみると…
穴からのぞき込んで写真を撮るって難しい。
撮影用に上のキャップを外しました ↓
どうでした?
「これが砂浜で見つけたプラスチックごみ!?」
と思っていただけたら、わたしの目標が達成します笑
やってみるから、想像がもっと深まる
「実際どうなんだろう?」と気になっていたことが、やってみたことで明らかになりました。
①身近な海でも、実際問題として存在することが確認された
・「これまではごみを気にしていなかったから、視界に入っていなかっただけ」と痛感した
・簡単にポロポロと崩れていくプラスチックの欠片のようすは、触ってみなければ分からなかった
②企画した内容では、うまくいかないところもあった
プラスチックの欠片を見つけたり、大きさを比べるまではよかったが、工作する手間や難しさをあまく見ていた。
具体的には…
・水に浮く細かなプラスチックを洗う作業は手間がかかった
・工作の手軽さとデザイン性の両立に課題。企画の段階ではキーホルダーを制作する計画だったが、「だれでも簡単にきれいに見えるものを作る」のは、かなり難しい…(そもそも、わたしのセンスがいまいちのようだ)
→大きさも色もバラバラなプラスチックの欠片の特徴を活かすには、万華鏡が手軽でよかった
この経験によって、より詳細にイメージしながら企画案を改善できそうです。
まぁ、どこに提出するわけでもない自己満足ですが笑
企画を考えてちょっとやってみただけなのに、このテーマに愛着がわいてしまったので、もうすこし考えてみたいなぁと思う今日この頃です。
それでは、よい一日を。
ごきげんよう