回復力。どん底の時に見た景色
※今回は、以前少しだけ手術のようなことをしたことがあり、辛かった時の内容になります。具体的な内容は伏せますが、辛く思ったり、不快な思いをされたりしたらすみません。
レジリエンス・・回復力。
困難や危機に直面したときに回復する力、復元する力として、「レジリエンス」という言葉があるそうです。心理学などでも使わます。
今回は、自分のレジリエンスを感じたときに見た景色について書きます。
私の実体験というだけなので、多くの方に当てはまるのかどうか分かりません。もし、「回復せず、不調が続く・・」という場合は、人に相談したりしたほうがよいのかもしれません。
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約6年前、私はこの上ない幸せの中にいました。道に咲いている花にも微笑むくらい、ルンルン。何をしても幸せでした。
ある日病院に行くと、その幸せが180度一転しました。その幸せはシャボン玉のように消え、世の中から色が消えたのか?と思う位、景色が白黒になったように感じました。
数日間入院して、(病気じゃないけど)手術的なことが必要。時期的に、けっこう大がかり。体力が回復するまでに約2ヶ月くらいかかる。その間は養生するように。
季節は冬。病院から帰る寒空の中、それでも何か希望の光が見えるのではないか?と無理して考えようとしました。しかし、希望の光は寒さで掻き消されていまいます。
ただただ、現実は辛いままでした。
その日は病院から自分で運転して帰りましたが、どうやって運転したか覚えてないくらい、気が動転していました。運転苦手なのに☺
この日の就寝中、幸せな夢を見ました。
夢の中で・・「今日病院で言われたことは嘘~♪幸せは続いてるよ♪」
あ、そうなんだ♪と思って目が覚めると、やはりつらい現実はそのまま。
「夢と現実が逆転していればいいのに・・」と思って泣きました。
数日後、入院と手術的なことをして自宅に帰ってきました。
体にダメージがあって、養生は必要だけど、2ヶ月後くらいからは普通の生活ができるとのこと。
「体は元に戻ったとしても心は・・?」
心は元に戻るのか?どうなのか。
専業主婦。日中は、大分市の社宅に私がぽつり。夫は会社勤めです。息子がうまれる以前だったので、子どもはいませんでした。静かな家の中。
転勤族なので、実家の両親に話を聞いてもらう機会もスマホ電話のみ。
「こんな時はね、外に働きに出たほうがいいよ~。気がまぎれるから」とアドバイスをくれる人もいました。
でも、その当時の私は、人と会うだけでも辛くなりそうだったので、一人で過ごす、このままの状況のほうが合っていると感じました。(一人で過ごすか・外に出て人と交流するか。好みは人それぞれだと思います。)
家事のため近所のショッピングセンターで買い物をしたとしても、「普通に、幸せに」過ごしている方々とすれ違うだけで、辛くなっていました。
「普通の幸せって何だ?」
朝起きて、ぼーっとするか、辛くて泣くか、散歩をするか。そして買い物をして家事をして夫の帰りを待つ。そんな生活を暫く続けていました。
「そういえば、こういった転機の時、私はどん底まで行きついたら回復の兆しが見えてたよなあ。」
と思い出しました。人生で何度か転機を迎え、辛い時がありましたが、どん底→回復の流れがあると実感していました。
「ただまあ、、今回は手ごわいけどね・・」
当時、通信制大学院で学生という身で、修士論文を書く途中に一連の入院とかがありました。なので担当の大学の先生にも
「事情が事情で・・修論の研究はストップさせてください。」と言ったまま、数か月が経っていました。この心持ちでは、研究もなにもできません・・。修論が間に合わなければ休学も覚悟しようと思っていました。
気が付いたら冬→春を迎えていました。気温もぽかぽか暖かくなって、桜日和。大分市に住んでいたので、「大野川桜並木」を散歩してみました。
桜並木のトンネルは美しいのだけど、まだちょいと涙が出るぞ。
青空を見上げながら歩いていたら、ちょっと空から声がしました。
男の子の優しい声で
「大丈夫だよ。」
すみません、スピリチュアルな事とか全く感じとれないのですが、、。
いいんです。大丈夫だよと聞こえた。自分がそう感じたと思えば、そう捉えればそうなんです♪
私は、「ああ、大丈夫なんだな・・」と思いました。
その時期から、少しずつ心も取り戻していきました。
「ちょっと前向きに考えよう」
今までの辛いことに目を向ける、というよりも、これから前向きに進んでいくことに目を向けようと。
そこからすぐに、大学院の先生にも連絡して、「研究を再開したいです」と伝えました。研究テーマは「女性のキャリア選択について」
そして無事、修業年限の2年で研究を修了することができました。
そこからは、本当に「大丈夫だよ」の現実がたくさん起こっていきました。
どん底のときに見た景色。本当に辛かったですが、その時に教えてくれたものも、今後の人生に活かしたいと思っています。