はじめての隔離生活⑤情緒不安定になるの巻
「インフルエンザA型」に罹患した私。
同居の高齢母を守るため、私の生まれてはじめての隔離生活のお話しです。
今回はシリーズラスト。
娘の世話になるのは楽か苦か…。
体は楽だが心は苦、といったところでしょうか。
特に今回お世話になっているのは、お腹の大きい長女。
それに加え2人の子のママなので、ほんとに申し訳ないなーという気持ちが大きいです。
熱も落ち着き、時間潰しのために持ってきた iPad でドラマを観出しました。
あとはインスタ見たり、YouTube 見たり…
使っている部位はほぼ“目”だけ。
『体も動かさないとなぁ』とは思うけど、気持ちがそっちに向きません。
そんな自分の異変に気付いたのが土曜の午後あたりでしょうか。
ニュースでも見ようとテレビをつけましたが、どの内容もなんだかどうでもよく思ってしまいました。
お笑いの特番を観て脳に刺激を、と思いましたが全く笑えない。
音楽番組を観ても何も響かない。
感情が動かなくなっていました。
長女が「なにか甘いものでも食べる?」と聞いてくれても、食べたいのか食べたくないのかがわからない。
お腹が空いているのかどうかもわからないし、冷たいものが飲みたいのか温かいものが欲しいのかも決められない。
極め付けがこれ。
長女が孫ちゃん2号の運動会のかけっこの動画を送ってくれたのですが、一生懸命走っているその姿を見て、私は無意識に大声を上げて泣いたのです。
自分でも驚きました。
隔離生活はや3日目にして、情緒が不安定になったようです。
母に移してないだろうかという不安。
お腹の大きな娘にご飯を作ってもらい、片付けまでしてもらう申し訳なさ。
孫ちゃんがそこにいるのに抱きしめられないもどかしさ。
決して移してはいけないという思い。
真っ青な秋空をただ窓から見つめることしかできない寂しさ。
みんな忙しくしている中、私だけ何もせずただボーッとしてるだけなんて…。
色んな気持ちが混ざり合って、たった3日で気持ちがすっかり弱ってしまいました。
初めは余裕だと思っていました。
娘の家ですし、期限もわかっているし。
私は過去に引きこもり(あるドラマでは“こもりびと”と呼ばれたりもしていましたが…)を経験したことはありませんが、なんだか疑似体験したような…、自分の意志で外に出られないような、そんな感覚に陥ってしまいました。
何も感じない“虚無感”。
何も考えられない“脱力感”。
得体の知れないそんなものに、気付けば覆われていました。
『あれ?私おかしいぞ。どうすればいいのかな?』
『これはまずい、このままだと頭が変になってしまう』
『何かに夢中になろう』
そう思い、何話か続く作品を観ようと“ Netflix ”を開きました。
そしてこの作品を見つけ鑑賞。
余計なことを考える暇を与えないよう、夢中で観ました。
心は動きませんでしたが。笑
そしてそんな中、ほんの少し愚痴をこぼした知り合いとのやり取りで言われたこの一言。
その言葉がすーっと心の中に染み込んできて、不思議なことに前向きになれたのです。
『あ、そっか。コレが終わったら、私パワーアップできるんだ』
パチっとなにかが私の中で音を立て、画面が切り替わった気がしました。
その日の夜は、不思議とグッスリ眠ることができ、朝起きた時はとても爽快でした。
少しずつ、食べたいもの飲みたいものも言えるように。
そして隔離最後のいちにちを明るい気持ちで過ごし、月曜日の朝には孫ちゃんたちと朝ごはんを共にしました。
孫ちゃん2号が「ばーばとぜんぜんあそんでない…」と少し拗ねましたが、ふたりとも元気よく保育園へ。
その間に自宅へ戻ることに。
4日間お世話になった部屋をお掃除し、長女にお礼を言って別れました。
戻ると、母は変わらず元気でした。
それだけが救いでしたね。
戻ってすぐに自分と母の分のたまったお洗濯物を洗い、ベランダいっぱいに干しました。
それから少しベッドへ。
実はまだ完全復活には至らず、頭痛・食欲不振・体の火照り・倦怠感、それからたまに咳…。
お昼寝できない私が、ほんの少しウトウトしたみたい。珍しいことです。笑
それから茄子の煮物と、白菜と舞茸のお味噌汁を作りました。
母に久しぶりの炊き立てのご飯も食べてもらいました。
明日からお仕事。
どちらのアルバイトも他のスタッフさんに変わっていただき、お休みさせてもらっていましたので、いきなりダブルワークが始まりますが、気負わずボチボチやっていこうと思っています。
インフルエンザでここまでのダメージが来るとは思わなかった私。
私は抗体が出来る前に感染したみたいなので、かなりきつかったのですが、もう少し早く受けられていればもっと軽症で済んだかもですよね。
皆さん、ワクチンは是非受けることをオススメします。
これまで5回に分けてお届けしました。
最後までお読みいただき有難うございました♪
ではまた。 Tomoka (❛ ∇ ❛✿)