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ドラマ「コントが始まる」がなかなか奥深いという話し。
先日、ドラマ「大豆田とわ子と三人の元夫」についての記事を書いた。
その記事にこんな嬉しいお知らせが届き、感動!
また、多くの方々に目を通して頂いているという証も。
とっても嬉しいし、とっても励みになる!
毎日note、無理なく楽しく、これからも続けていけたらなと思う。
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さて、今日はもうひとつ私がハマっているドラマ、菅田将暉主演の「コントが始まる」について書きたいと思う。
この作品は、脚本家・金子茂樹が手掛けるオリジナルドラマ。
金子茂樹と言えば、『世界一難しい恋』『ボク、運命の人です。』『俺の話は長い』など。
どれもハッピーエンドの楽しいドラマばかり!
今回の「コントが始まる」も期待値がとても高いドラマだ。
(※以下、ネタバレ内容含みます!)
このドラマ、ただのお笑いトリオの話かと思いきや、なかなか奥深い内容。
登場人物は、
有村架純演じる中浜さん。
古川琴音演じる中浜さんの妹つむぎちゃん。
神木隆之介演じる瞬太。
菅田将暉演じる春斗。
仲野太賀演じる潤平。
売れないお笑いトリオ『マクベス』のメンバーである瞬太・春斗・潤平。
そしてマクベスの隠れファンである中浜さん、中浜さんの妹のつむぎ。
その5人の若者の生き様を描いた群像劇である。
余談ではあるが、菅田将暉・神木隆之介・仲野太賀・有村架純は全員同じ〝1993年生まれ〟とのこと。
菅田将暉・有村架純・古川琴音の3人は、映画「花束みたいな恋をした」でも共演。
古川琴音は今最も注目されている若手女優さんだ。
***
毎回、ドラマの冒頭で『マクベス』のショートコントが始まる(題名のとおり)。
そして本編でその伏線が回収され、最後にコントのオチが披露され終わるという展開だ。
そのオチも、ちゃんとクスッと笑える(大爆笑ではない→すなわち売れていないお笑いトリオという設定なのか)オチで、どれだけドラマの内容が悲しかったとしても、最後はクスッと笑えて終われるという、粋なドラマなのだ。
特に印象深かったのが、第3話と第4話。
第3話では、有村架純演じる中浜さんが心を病んでしまった理由を、他の4人に切々と語るシーンに涙した。
その理由とは、勤めていた大手企業で受けたイジメ。
真面目すぎるが故に、周りに利用され、裏切られ、責任を擦りつけられたのだ。
もうひとつの理由は、恋人の裏切り。
結婚を考えていた恋人が、違う相手と結婚をすると報告を受けるのだ。
「私が頑張るからダメなのか、頑張り方が間違ってるのか、何が何だか分かんなくなっちゃって」
「何かを頑張ろうとする気持ちを抑える日が来るなんて思ってなかったし、頑張らなくていいほうを選択したこともなかったんで…」
この言葉、泣いた…。
そして身に染みた…。
ふと、自身の退職した時を思い出したのだ。
私も頑張りすぎてダメになってしまった。
でもそれが間違いだったとは思いたくなかった…。
自分に何の責任もないクレームだった。
同僚が困っていたので一緒に対応を手伝ってあげた。
そのうちなぜかそのクレームの矛先が中浜さんひとりに変わっていく。
おかしいな?おかしいな?と思いつつも、周りは誰も助けてくれず、気付けばその重圧に耐えられなくなり、とうとう退職してしまったと、涙を流しながら静かに話す中浜さん。
アパートで廃人のようになっていたところを妹のつむぎに助け出され、つむぎの献身的な世話によりファミレスでバイトをするまでに体は回復するが、傷付いた心はそんな簡単には戻らない。
そんな中、ファミレスでネタ合わせをする『マクベス』の3人と出会い、いつしか中浜さんにとって『マクベス』の存在そのものが彼女の人生の支えになっていった。
***
そして5月8日に放送された第4話。
中浜さんの妹つむぎはスナックでアルバイトをしている。
その常連客のひとりが神木隆之介演じる瞬太。
瞬太の父親は他界しており母子家庭。
しかし母親とは昔から気が合わない。
随分顔を合わせていない瞬太と母親。
そんな母親から携帯に着信がある。
しかし母からの着信を無視し続ける瞬太。
そのあと病院から連絡が入り、母が危篤状態との知らせを受ける。
それでも病院には行かないと断言する瞬太。
春斗と潤平は行った方がいいと説得を試みるが、瞬太は『俺から話すことはなにもない!』と聞く耳を持たない。
それでもふたりはやっぱり最後に会った方がいいと瞬太に話すが、『何で俺の気持ちを分かってくれないの?!』と部屋を出て行ってしまう。
そして瞬太はつむぎにSOSのメールを出す。
瞬太の居場所を突き止めたつむぎは『一緒に行ってあげようか?』と話すが、相変わらず瞬太は『だから行かないって。誰も俺の気持ち分かってくれないんだから…』と頑なだ。
するとつむぎは瞬太にこう言うのだ。
じゃあさ、顔も見たくないほどお母さんのこと恨んでるんだったら、文句の一つも言ってやりゃあいいじゃん
うん…私だったらそうするなぁ。だって逆襲する最後のチャンスなんだもんね。
そう言われると、瞬太は立ち上がり病院へ向かう。
そして昏睡状態の母親と対面。
ホントあなたって人は自分勝手だよね。俺にはさ、アレダメコレダメって全部否定して、自分は欲望に忠実。俺の気持ちなんて無視してさ、再婚してすぐ別れて。
で、最後もこんな急なタイミングで…。
いくら何でも早すぎでしょ。
あんたを許す時間、もう少し俺にくれよ。
もう一度やり直す時間、くれよ。
…ごめんね…
謝る母の消えそうな声。
なぁ…
死ぬなんて認めねーからな!
俺を置いていくなんて認めねーからな!
断じて認めねーからな!!
ふざけんなよ…。
そっと母の髪を触る瞬太。
ねぇ…時間なかったからさぁ、母さんの嫌いな金髪で来ちゃった…。
母さん…ごめんね。
手を握り、謝る瞬太。
母親は瞬太に見守られながら、そのまま息を引き取った。
神木隆之介の演技に涙したのは言うまでもない。
母親役の西田尚美も良かった。
でも私がここで書きたいのはそこではなく、つむぎちゃんの台詞なのだ。
じゃあさ、顔も見たくないほどお母さんのこと恨んでるんだったら、文句の一つも言ってやりゃあいいじゃん
うん…私だったらそうするなぁ。だって逆襲する最後のチャンスなんだもんね。
頑なに母親とは会わないと言う瞬太に対し、こんな台詞、思い付くものなのだろうか。
中高6年間、野球部のマネージャーを務め、部活を引退すると燃え尽きたように無気力になり、大学にも行かずバイト生活を始めるがどれも長続きせず職を転々とし、今はスナックの従業員に落ち着いているつむぎちゃん。
子供の頃から弱っていたり傷ついている人を放っておけない性格で、自分を後回しにしても他人を助けることを優先するため、姉の里穂子からはもっと自分自身を大事にしてほしいといつも心配されている。
しかしそんな姉・里穂子も妹のつむぎに助けられたのだ。
優しさの塊のようなつむぎちゃん…。
***
登場人物それぞれの人生に、気付けばついついのめり込んでいる。
さらに生きにくい世の中となってしまった今。
私自身も含め、このドラマを観ることで、ひとりでも多くの人が、未来への希望や活力みたいなものが少しでも生まれてくることを、一視聴者としてとても期待している。
※最後まで読んでいただき有難うございます!
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