子供のためのルーブル美術館(8) 猫とエイのいいぶん・シャルダン、魚のエイを描く
ルーブル美術館に住むネコがこっちを見ています。
今日は なんか怒っているみたい
いったいどうしたのでしょう。
もう、シャルダンったら
こんなふうに描いてるの
私のこと
魚をねらっている
くいしんぼうみたいじゃない!
でもね、ネコさん、シャルダンはほら、犬も描いてるんですよ。やっぱりくいしんぼうの。
それに、
静物画を描くのが得意なシャルダンが、生きている動物も一緒に描くなんてもうめずらしくて!
ネコさんのこの絵はとても有名なんです。
300年も昔の絵なのにこの色。なんともいい色でしょう。
マティスも、この絵をルーブル美術館で見て同じ絵を描いたくらい!
真ん中は魚のエイ、タラコみたいなたまごも見えているんだけど どうです、
気がつきましたか?
あと黒いポット、緑の線のある白いテーブルクロスにはナイフもおいてあるんですよ。
ふーん
あなたって シャルダンのこと
ずいぶんよく知ってるみたいだけど
やっぱり
失礼しちゃうわ
私だけこんなの
ところで
あなたはだあれ?
私?ですか?
そりゃネコさん、ご存知でしょう、
私は あなたのおとなりの魚、エイです。
Jean-Siméon CHARDIN
Paris, 1699 - Paris, 1779
La raie. Vers 1725-1726.
Pendant du tableau Le buffet. Morceau de réception de l'artiste à l'Académie.
赤エイ 1725-1726
Le Buffet 1728
食卓 1728
Henri Matisse
la raie de Chardin - 1896
musée Matisse du Cateau-Cambrésis
アンリ・マティス
シャルダンのエイ 1896
お読みいただきありがとうございました。
マティスはシャルダンについてのインタビューに
「ええ、ルーブル美術館にはよく行きます。そこで一番勉強するのはシャルダンの作品です。彼の技法を研究するためにルーヴル美術館に行きます」と答えています。
多くの画家の模範となったこの構成と主題の奇抜さ、エイのお腹にタラコのような卵まであったとは。びっくりですね。
300年前のシャルダンの世界、楽しみましょう。
ルーブル美術館制作のビデオ英語版、古い動画ですが絵の部分をご覧になられます。YouTubeから自動翻訳日本語字幕可能
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