もな氏

「正体不明のまま、たとえ誰も見ていなくても書き続け、文筆を愛せるのか」という至極私的な実験。 一つ言えるのは、人間の才能や叡智を極限まで煮詰めた、リアルエンターテイメントが大好きであることです。

もな氏

「正体不明のまま、たとえ誰も見ていなくても書き続け、文筆を愛せるのか」という至極私的な実験。 一つ言えるのは、人間の才能や叡智を極限まで煮詰めた、リアルエンターテイメントが大好きであることです。

最近の記事

どこまで行くのだ藤井風〜Fujii Kaze Stadium Live Feelin' Good〜

前回のLOVE ALL ARENA TOUR以降、一年以上も世界中を飛び回った藤井風氏が、遂に日本へ凱旋。 YouTubeでも同時配信されて話題になったその一発目のライブに、有り難くも参加させていただきました。 はあ、彼の魅力は、どう演出しても圧倒的すぎて怖い。 そして彼自身も努力して進化し続けているから、我々の想像の範疇を簡単に超えてくる。怖い。 ほんと、どこまで行くつもりなんだろう、、、 今回は、「点」ではなく「線」で見た視点で、感じたことを7点挙げてみたいと思います

    • ポジションを取らなかったのではない、批評家にしかなれなかったのである。映画『バビロン』を添えて

      「ポジションを取れ、批評家になるな。」 とよく言われるけれど、実際はそうなるしかなかった、って人は多いのではないか。 少なくとも私はそうである。 私も、自分がスポットライトの下に立つことを志向して頑張ってみたことがある。 でも、そこにはたとえこの人生を賭けたとしても越えられない壁があった。 通称、「限界を知る」経験。 これは自分の人生に対する一種の諦めであり、敗北でもあった。 ただ、新しい道へ一歩踏み出す勇気でもあった。 そう感じた私は、至ってポジティブな感情で、裏

      • 超訳:『浪漫と算盤』

        あまりにも好きすぎるが故に、こんな一般人がその哲学を解釈するなんて烏滸がましいと、言及を避けてきた人がいます。 椎名林檎さんのことです。 椎名林檎さんについては、その音楽性・世界観などが語られることが多いですが、 私の場合は、林檎さんの生き方や本質が伝わってくる歌詞に共鳴することが多いです。 言葉が難解で意味が深すぎて、その理解に一定以上の教養を要する林檎さんの歌詞。 今まではたった一人で唸りながら噛み締めていましたが、、、 この良さを他者と共有したい想いが強くなって

        • 舞台『明日、君を食べるよ 2023』×映画『勝手にふるえてろ』

          舞台『明日、君を食べるよ2023』を観劇させていただきました。 食育を題材にした、子供向け、90分ノンストップの作品です。 今回はストーリーの内容にあまり言及しないので、あらすじが気になる方は下記サイトへどうぞ。(台本が全編読めちゃうなんて太っ腹、、、!) 何度も再演されている作品のようですね。 この舞台のよかったところを反芻していて思い出したのが、 私が大好きな映画、 『勝手にふるえてろ』(2018)の、 主演松岡茉優さんの下記インタビューです。 一見共通点のない、子

          ヲタクよ、他者を愛する前に自身を愛せ。

          誤解のないよう先に言っておくと、 わたしは100%ヲタク側の人間です。 そう言い切れます。 この投稿は、そんな自分を含めた、 すべての「悩める」ヲタクたちに届くといいなと思って書いています。 だから今とにかく幸せなヲタクの方は、読む必要はまったくありません。 そのままどうか、幸せな推し活人生をできるだけ長く送っていただけたら心から嬉しいです💐 でももしあなたが、 ヲタクとしての人生を三周くらいまわってみて、 なんかこの人生、もやもやするなあ、、、 と思っているならば、読

          ヲタクよ、他者を愛する前に自身を愛せ。

          舞台チャーリーとチョコレート工場、日本初演を目撃してしまった(ネタバレ極力無)

          ご縁があって、チャーリーとチョコレート工場、通称チャリチョコの舞台初演@帝国劇場 に行かせていただきました。 🍫 かつてエンターテイメントの仕事をしていたので、「初演」の特別さはよく知っているつもりです。 長い長い、地味なリハーサル期間を経て、 初めてお客さんの反応を見られる喜び! やっと届いた!でもこれがスタートだ、という、まだ粗削りで透明な、でも確かな達成感。 こういったキャストの皆さんのまさに生身の感情が、劇場内に充満していた約3時間でした。 これから見られ

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          リアル脱出ゲーム「脱出成功のコツ」の変遷

          株式会社SCRAPが作った「リアル脱出ゲーム」に魅せられてから、 気づけば10年目であります。 世の中に謎解きコンテンツが溢れる2023年でも、やっぱり、SCRAPのコンテンツの質ってすごいんですよ。 先日初めて、他社様の謎解きに参加しましたが、 ロジックが???となる部分が数多あり、 成功したのにあまり嬉しくなかったんです。 その時に、 「今まで脱出成功の喜びを感じられていたのは、SCRAPの洗練されたコンテンツありきだったのだなあ」 としみじみ、、、 そんなSCR

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          観客の自律神経をコントロールしてしまうアーティスト、山下達郎

          ※はじめに※ このあと、この頃何かと発言が話題になっている方について書きますが、 わたしはアーティストの生身の姿およびアウトプットを五感で感じたうえで、「アーティストとして」応援するかどうかを判断しております。 ご了承くださいませ。 自律神経が整う音楽ってありますよね。 わたしも拒食症時代大変お世話になりました(突然の闇) では逆に、自律神経を逆に「狂わせられる」音楽を聴いたことはありますでしょうか。 私はめちゃくちゃ最近、その感覚を味わってしまいました。 山下達郎

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          組織としてのモーニング娘。'23

          ハロプロのアイドルを幼い頃から推してきたけれど、恥ずかしながら、大本山のモーニング娘。は見たことがありませんでした。 今回、ご縁があり、2023夏ツアーの千秋楽に急遽参戦した結果、 終わる頃には涙が止まらなくなりました。 なぜ泣けたのか。 それは、「組織」という観点で、 2023年現在のモーニング娘。が、素晴らしいチームになっていると感じられたからです。 今まで数多くのライブや舞台を見てきましたが、中でも「光る」人材というのは居て、目が勝手にいってしまうもの。 むしろ

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          エブエブの真意を完全にわかった気でいる(ネタバレ祭)

          (ネタバレまくります) アカデミー賞受賞からの日本での酷評があったので、過度な期待をせず、駆け込み鑑賞した。 スーパーマリオブラザーズ公開初日で、わくわくしながら入場列をなす人々を、 涙ズビズビで横切るスーツ姿のわたし。 エンドロール中も余韻で涙が止まらなくなったのは久しぶり。 ミッドナイトスワン以来だろうか。 前評判は面白くない、刺さらない、わからない、 そんな評価ばかりに見えたけど、 わたしにとってはとても面白くて、刺さりまくって、わかりまくった。 その証拠とし

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          あの日のNEO班まで、届け。

          突然ですが、 わたしはパロディものが大好きです。 小学生の頃はさまざまなお菓子のパッケージを模したガチャガチャを集めまくったりしてました。 (数十年後の2022年にもなぜか流行しているやつ) 食品サンプルが好きで、色々なレストランのショーケースにかじりついてたりもしてました。 (たまに本物にラップがかかったものが置いてあったりするとがっかりしてた) そして中学校に上がり、 出会ってしまったのです。 NHKの「NEO班」という制作集団に。 彼らの生み出すコンテンツのク

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          理性でしかない「大人」の選択

          「大人になると損得勘定で判断するようになるからね〜」 と、よく言われてきた。 たしかに、働きはじめると、 仕事という義務要素の強い時間が人生の大半を占めるようになるので、 大人が自由に使える時間は、有限だ。 そのくせして、 思考の面では学生ほど何かに縛られることなく、基本的に自由な選択が許される。 つまり、有限な時間で自由な選択をするほど難しいものはないから、 選び方の基準値を「自分」に合わせないと選択することさえできなくなる、ということは、 大人になった今納得できる。

          理性でしかない「大人」の選択

          20数年生きて、やっと自己理解が進んできた

          これまでの人生、本当に生きにくくて仕方なかったんですが、 最近まで、その理由は外的要因にあると思っていたんです。 中学受験に大失敗して滑り止めの学校に入学した12歳の頃から、 「自分が理想とする環境に行ければきっと満たされるはずだ、そしてそこに至らなかったのは他でもない自分のせい。理想の場所に至るまで、努力を惜しんではならない」 と自分を責め続け、本当は苦手なはずの(※)努力を重ねてきました。 (※)幼少期から面倒くさい事が一番嫌いでしたが、自分が「きちっと」やらなかっ

          20数年生きて、やっと自己理解が進んできた

          大人も人間。

          〜アラサーあるある、学生時代の回顧からはじめますよ〜 学生の頃、100パーセント「プロセス重視」だったわたし。 結果がどうであろうと、その過程に意味があることが大事だと思っておりました。 純粋にその時その時の感情を重視していたんですよね。 だってまだ大学生、 未来なんてどうなるかわからないから。 就職先、どこに住むことになるのか、 結婚するのかどうか、子供を産むのかどうかに至るまで、 人生設計がどれも全く見えない時期です。 その不確実さを逆手にとって、 むしろ、

          大人も人間。

          はじめました

          〜ちゃっかり、一粒万倍日にはじめました〜 はじめまして。 わたしには数年前から本を書くという夢がぼやーーっとありまして(なんなら、カルマか?と思うくらい常に頭にある)、 その本気度を確かめるための自分への挑戦状として、この度、「ブログの定期更新」というタスクに落としてみようと思います。 たとえ誰からも読まれなくても、、、 いい評価や報酬が受け取れなくても、書き続けられるのか?? ルーティンという、君の最も嫌いなかたちでも続けられるのか???? 、、、それでも文章を

          はじめました