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『フラッシュカード』で生きづらさを無くす ④『何も一人ではできないと感じる』という癖


「生きづらさ」を招く《10の性格の癖》


①あなたなしにはいられない
『見捨てられ/不安定スキーマ』

②いつも疑ってしまう
『不信/虐待スキーマ』

③心配性が抜けない
『損失や疫病に対する脆弱性スキーマ』

④何も一人ではできないと感じる
『依存/無能スキーマ』

⑤私は愛が足りない
『情緒的剥奪スキーマ』

⑥独りになりたがる
『社会的孤立/疎外スキーマ』

⑦人に対して仮面を被ってしまう
『欠陥/恥スキーマ』

⑧俺なんかなにをやっても無理だ
『失敗スキーマ』

⑨あなた達についていけば安心
『服従スキーマ』

⑩何事も完璧が一番
『厳格な基準/過度の批判スキーマ』

上記のような生きづらさの原因となる10の性格の癖があります

それは私たちが子どもの頃に家庭環境や社会環境から身を守るために身に着けてしまったもの(性格)です


根本的には愛着の問題で、愛情不足が原因です

例えば、親に虐待を受けて育ったとします

あなたならこの世界をどう感じてしまうでしょうか?


人は信用ならない
私が悪いから怒られる
もっと褒めて欲しい
またいつ殴られるのかが怖い
恐怖から逃れて独りになりたい
怒られないように完璧にしよう

怒鳴られないように自分の気持ちを出さないでおこう

わたしがもっと結果を出せば褒めてくれるし怒られないですむ


少し考えただけでも、これだけ思いつきます
こうした気持ちが10の性格の癖をつくりあげてしまいます

この10の性格の癖は以下の3つの防御方法から来ています


『服従する』(相手の機嫌を損なわないように、また愛情を繋ぎ止めるために従う)

『逃げる』(とにかくストレス源から離れる)

『逆らう』(自己否定感、劣等感から抜け出すための虚勢)


です


脳の扁桃体という場所が不安と恐怖を感じる器官です

少しの恐れでも反応するようにできている警報装置です

アレルギー物質がマスト細胞に付着すると発生するヒスタミンのような花粉症に似ています


世界を知らない子どもが怖い存在に対した時、『服従する』か『逃げる』か『逆らう』かしかできません

それを大人になっても続けていることによって「生きづらさ」が生まれます

ですが世界は怖い人、怖い状況ばかりではありません

服従、回避、反抗という方法で乗り切ろうとして、自分に良くしてくれる人から離れていってしまっています。



10の癖を持たされた人々はいつも不安、恐怖、怒りを感じながら生きているのです

怯える状況でないところでも...


世界は怖いという感覚が脳から離れないのです

そうした感覚を、認知、考え、行動によって自分に「大丈夫だよ」と根気よく言い聞かせることで、徐々に安心感を得るようになります

ですが「変わる」ことは並大抵のことではありません


まずは自分の現状を知る
そして原因を探る
認知、考え、行動で性格を変えていく


このステップが基本となります

その人、生来の気質ももちろんあるでしょう
引きこもりが悪いと言っているのではありません

「生きづらさ」を取り除くだけです

一人になり、創作をする機会もまた大事な才能です


でもそれは「生きづらさ」が無くてもできるはずです


10の性格の癖を無くせば、「自律」を獲得でき、「自主性」を重んじ、「自尊感情」が芽生え、人生を楽しむという「自己感覚」を取り戻すことができます

つまりは「自由」を得ることができます
選択できます

勇気をもって、人は変われるということを信じて欲しいです


いつもの不安が襲ってきた時、

この『フラッシュカード』を唱えてください。

自分でアレンジしてもいいです。

生きづらさから抜け出そう!


~参考文献『Reinventing Your Life 自分を変えれば人生が変わる』
著ジェフリー・ヤング~


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《フラッシュカード》
④『何も一人ではできないと感じる』という癖



依存、依存ってよく周りから聞くようになった
それってもしかして私のことかもしれない
誰かのそばにいれば、何も不安を感じないから

でもその人に悪く言われることがある
君は一人でなにもしないって
だから関係が対等ではないようにも感じる
彼(彼女)の指示する態度を引き出してしまっているかもしれない

私の家庭は何でも私に指示してきた
そうしないと親は機嫌が悪くなるし、やっぱり愛されたかったから従った
私には自由が無かったように思う
もっと自分で何でもしてきたらよかったとも後悔してる

でも、

そんな行動はぜったい違うと今ははっきり言える
今からでも遅くない
勇気がいることだけど、小さなことから自分の力でやっていこうと思う
だって、とっても自分の可能性を捨てているように思うから

うまくやって行ける自分を信じる。
もうこんなばかげた癖にはいいかげんうんざりだ。
わたしは変わらないといけない。
わたしならできる。絶対に。

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④『何も一人ではできないと感じる』という癖とは?


《心の叫び》
「自分でやって行けるという自信が欲しい!」


《メリット》
・とにかく安心安全で何も決断、行動しなくてすむ

《デメリット》
・変化を好まず今のままが心地よい(新たな状況に対する自分の判断が信じられない)

・自分の意思、自由、プライドを犠牲にし、自己無力感が常にある


《現象》
・独りでいることを恐れる
・人の問題を自分の責だと感じてしまう

・逆に誰も手助けを必要としないように振る舞うという反動形成が生まれていることもある(癖への「逆らい」反依存)

・すべてのエネルギーを物事を達成することに使って、完全に自立する(でも実際は内に秘めた依存的傾向に苦しんでいる)

・生きること自体に手一杯で、自分一人では物事を対処できないと感じている

・自分は必要なものを持ち合わせていない、欠けていると感じている
・依存している相手に見捨てられる恐怖がある

・自分を助けてくれる人を手放さないようにあらゆる手を尽くす

・自分の判断が全く信じられない

・人に物事をやってもらっている時、《従う》ことでこの癖に対処している

・依存関係を維持するために、虐待を受け、従い、ひどく扱われることを拒まず、依存を続けるためならどんなことでもする

・けれども受け身の関係は怒り・不安の感情に満ちている

・多くの人がパニック発作と広場恐怖症を体験する

・③『心配性が抜けない癖』を伴う

・過保護な安心安全の家庭環境から社会に出て拒絶や孤独、挫折に直面するとその落差におびえてしまう

・いつも大人たちの中にいる子どもの自分を感じる

・親との結びつきが強すぎて、一つの存在であるように思え、自分を意識した時に空虚感を感じる

・小さい頃から守られている感覚が無く、常に身構えて緊張している(親の保護不足)

・恋愛相手は④『何も一人ではできないと感じる癖』を生じさせ強めるような人を選んでしまい、子供の頃の環境を再現する


・危険な恋愛相手の特徴
1.父親/母親のように感じる
2.自分の世話を楽しんでくれ、子供扱いしてくれる
3.自分の代わりに多くの決断をしてくれる
4.相手の前では自分という感覚がないように感じられる
5.ほとんどの支払いをしてくれる
6.自分の意見、趣味、日常生活をこなすチカラを否定する
7.自分は何もしなくていい
8.何かを怖がったり不安になることがないという人である


・癖を強化している自分の言動
1.賢い人や力のある人にアドバイスや指示をいつでも求める
2.自分の成功を軽視し、欠点を強調して考える
3.新しいことに挑戦しない
4.自分で決断しない
5.自分で金銭管理しない
6.親やパートナーのおかげて生きていられる
7.独りになったり、独りで旅行したりするのを避ける
8.向き合えない不安や恐怖症を持っている
9.生活力がない(知識や経験)
10.一人暮らしを長い間していない


・『反依存』(過度に人に頼らない)のサイン
1.誰にもアドバイスや指示を仰げない
2.新しいことに挑戦し恐怖に向き合うが、安心感や自信が育んでおらず、大きなプレッシャーを感じ続けている
3.内弁慶である(パートナーには依存的な支配、服従をする)
4.健康的な依存ができない


《原因》
・長く親元を離れることが無かった

・夫婦、親子と共依存の関係にある(あった)

・両親の過保護と放任

・過保護な親が依存を強めるような行動をして、自立するような行動をしないように促した

・親に自由と一人で物事をこなす機会を奪われた

・親の放任主義は決して自由ではなく、心にいつも強い依存の欲求を抱えている

・親が過保護であり、子どもを実際の年齢より幼く扱う

・親が子どもの宿題、課題、すべてをしてしまい、決断する

・親が子どもの人生に侵入して細かいことまで色々やるので、子どもはそれらを自分でどうすれば良いのか学ばず育つ

・子どもに家事をさせない

・親とは違う自分らしさが育たない(親のコピーになり自分が無くし空虚感を持つ)

・ほんの些細なことで親は子どもの意見ややり方を非難し、いらぬ助言や指示を出して邪魔をする

・親が子どもを守りすぎることで、子どもは大きな失敗や人からの拒絶を体験せずに育ってしまう

・親が世の中に対して心配性のため、何でも子どもに忠告する(「お父さんの言う事を聞いていればいいんだ」「だから言っただろう?)

・親が子どもの努力を褒めず、認めない

・「失敗&挑戦」の成長のプロセスを奪われて育った

・親自身が神経質で危険なことにとても敏感(③『心配性が抜けない癖』)

・親自身が見捨てられる不安から子どもを側に置き自立性を犠牲にして自分を守ろうとする

・親の支配に慣れ、⑨『あなた達についていけば安心癖』と共に助長される

・保護不足は④『何も一人ではできないと感じる』という癖の反依存の原因となる


・親の保護不足がこの癖に至る言動
1.子どもに日常生活の中の説明や指示を与えない
2.子どもは年齢に合わない難しい決断を一人でしなくてはならない
3.内面は子どもなのに、人前では大人のように振る舞わなければならない
4.周りが大人と同レベルの知識や行動を要求する


・親が子どもを自分の親代わりとしていた(ヤングケアラー)


《対策・癖が弱まる時》

・親が物理的な欲求と愛情欲求を満たし、安全基地を作ることが「自律」への足場となる

・親は子どもに世界を見出していくだけの自由と必要なときの手助けを与え、一人で物事をこなしていく能力を信じること

・子供の頃の依存を理解し、今の心の中の子どもを感じる

・誰が依存を促していたのか(母親の不安症、父親が批判、兄弟姉妹が子供扱いなど)を突きつめる

・子供の頃に感じた頼りない気持ちが、今も確実に感じることがあることをきちんと意識する

・現在の依存の範囲を明確にするため、人に頼っていることをリスト化する


・父親に依存していること(リスト化例)
1.住まい
2.仕事
3.日用品の修理
4.食事
5.資金の提供
6.休みの日の計画
7.長期休暇の計画

・本来なら自分がやらなければならないだろうことをリスト化する

・回避していること、挑戦すべきこと、変化しなくてはいけないこと、恐怖症をリスト化する


・わたしが避けていること(リスト化例)
1.パートナーに自己主張する 難易度6
2.地下鉄に乗る 難易度5
3.一人で買い物に行く 難易度3
4.家に一人でいる 難易度6
5.車で高速道路を走る 難易度4
6.パートナーと映画に行く 難易度5
7.パートナーと飲みに行く 難易度7
8.友達とランチする 難易度3
9.離婚に関して弁護士に相談する 難易度7
10.夫婦カウンセリングに行く 難易度8

・自分で決断してみてスモールステップで簡単なことから取り組んで見る

・呼吸法で安心を得るようにし、最悪を想定してみて自分の考えが現実的か正す

・挑戦したことに対して自分を褒める(自分が自分の親になる)

・自己否定は心の中の「回避」であり「解離」です。それは誘惑的に気持ちのいいもの。それにハマらないように抜け出しましょう

・過去の恋愛関係を振り返り、依存のパターンを知る
1.相手の前でこどものように振る舞ってなかったか
2.ひどい扱いを受けても別れようとしなかった
3.指示と世話をしてくれる人だった
4.その人の人生を生きていたようだった(その人の将来の夢に付き合うなど)
5.自分自身の決断をしなかった
6.自分でお金を稼がなかった
7.自分で成し遂げられるか試さなかった

・頼りになる相手に惹かれている時は注意する

・相手が十分に手助けをしてくれなかったとしても責めない

・まずは自分で最大限の努力をして、それから人に助けを求めるようにする(人は皆そのように期待している)

・一人で取り組んでいる時に決断が正しいのか不安になることがあります。それは少しの間じっと耐えて下さい。不安は消え去ります

・反依存なら、人の助けが必要なことを理解する

・大切なのは依存か反依存かではなく、人と関わることが自分にとっての癒やしや生きづらさをなくすための行為であり、その人が信頼に値するかを判断する目を養うことです

・手に負えないほどの新しい挑戦に闇雲に手を出さない

・自分と相手とのバランスを取ること。まずは不安をなくそうと行動するのでなく、自分を大切に自信を持つことから出発して、他へ関わること



⑤『私は愛が足りない癖』 に続きます。

お読みいただきありがとうございました。




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