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『恋する少女にささやく愛は、みそひともじだけあればいい』感想

短歌をテーマにしつつ。

ボーイミーツガールとしての。

物語が光る作品でしたね!

というわけで。

本日、ご紹介するライトノベルは、畑野ライ麦先生の『恋する少女にささやく愛は、みそひともじだけあればいい』(2024年7月刊行)です。

では、本日も行ってみましょう!



あらすじをどうぞ

今回もまた、「BOOK☆WALKER」さんより、あらすじを引用させていただきます。

 彼女の綴る三十一文字は好きの溢れる愛言葉だった。
 これは恋に憧れる少女との甘い青春を描いた恋の物語。

 高校生の大谷三球は新しい趣味を探しに訪れた図書館で、ひときわ目立つ服装をした女の子、涼風救と出会う。
 三球は救が短歌が得意だということを知り弟子として詩を教えてもらうことに。
「三十一文字だけあればいいか?」
「許します。ただし十万文字分の想いがそこに込められてるなら」
 日々成長し隠された想いを吐露する三球に救は好意を抱きはじめ、三球の詩に応えるかのように短歌に想いを込め距離を縮めていく。
「スクイは照れ屋さんな先輩もちゃんと受け止めますから」
 三十一文字をきっかけに紡がれる、恋に憧れる少女との甘い青春を綴った恋物語。

「恋する少女にささやく愛は、みそひともじだけあればいい」シリーズ(GA文庫) - ライトノベル(ラノベ)│電子書籍無料試し読み・まとめ買いならBOOK☆WALKER (bookwalker.jp)


というわけで。

本日のテーマは、「短歌」となっております。



まずは、短歌についての説明をば

さて、この作品について語っていくわけですが。

まずは、短歌についての簡単な説明から始めたいと思います。

以下、引用です。

○短歌とは
 短歌は、五七五七七の五句三十一音の形式で表現される文芸です。
 歌人・文芸評論家の三枝昂之さんは短歌について、「短歌は人の体温に一番近い表現形式」と表現しています。
 日々の暮らしの中で感じた事などを表現出来るのが短歌の魅力です。

短歌とは?短歌の歴史と作り方|和歌との違いや有名な短歌一覧も! | 四季の美 (shikinobi.com)


上記で引用したHPからですが。

短歌の起源としては。

「万葉集」や「記紀歌謡(ききかよう)」(※)からのため。

歴史は古く。

様々な出来事があって、後に。

現代での短歌にへと繋がったとされています。

※記紀歌謡(ききかよう)とは
古事記・日本書紀に記載されている歌謡。重複分を除くと約190首で、上代人の日常生活全般を素材とし、明るく素朴で民謡的要素が強い。歌体は片歌(かたうた)から長歌までさまざまだが、定型・五七調はまだ成立していない。

記紀歌謡(キキカヨウ)とは? 意味や使い方 - コトバンク (kotobank.jp)

まあ、つまるところ。

現代においては。

文芸の一種とされているものですね。

それを踏まえた上で、まずはあらましを書いていきます。

※2 なお、和歌について書いた記事もありますので。こちらも参照してみてください。



短歌に出会った、元高校球児。中学生に弟子入りする

大怪我をしたことをキッカケに。

野球に青春を捧げることを諦めてしまった。

高校性の大谷三球(おおたに さんた)。

そんな彼は。

新しい何かを求めるように。

図書館に来ていました。

そこで、一人の少女と出会います。

彼女の名前は、涼風救(すずかぜ すくい)。

中学生の彼女と出会った、大谷でしたが。

ひょんなことから、大谷は彼女に対して。

「(短歌の)弟子にして欲しい」と、お願いをします。

それを快く受け入れる、救。

かくして。

元・高校球児は、短歌経験者の中学生との。

短歌を通じた交流が始まって――。

というのが、話のあらましとなっていますね。



この作品の面白い所について

短歌という、現代人においてはあまり馴染みのないテーマであるにもかかわらず。

見事に、物語へ組み込まれているところです。

短歌を通じて。

それぞれのキャラクター達の思いを感じることができ。

私としては。

「短歌が、物語に奥深さを味わえるよう構築されている!」と。

そのように思えました。


また、この作品。

短歌を取り扱う、Vtuberのキャラクターが登場します。

その結果。

和歌のハードルを下げることに成功しており。

読みやすいように工夫されていると感じました。


あと、恋愛劇は、非常に手堅く。

王道的な物語が展開されます。

その恋愛劇がまた素晴らしい!

「好き」と直接伝えるのではなく。

「短歌」を通じて、心を通い合わせていく、その姿は。

非常に、たまらないものがありました!

つまるところ、この作品。

色々と良いね!



この作品の欠点について

エピローグというか。

話の終わりがちょっと……、といった形です。

というよりも。

終わり方が、続刊を連想させるような終わり方になってしまっています。

おそらくですが。

続刊が出せるように、投稿した作品から物語が変わったのではないかと思います。

その結果、どうなったかというと。

恋愛劇だったのが、取って付けたようなコメディになってしまったといった感じです。

そこの所が残念でしたね。

特にヒロインが、です。



最後に

とはいうものの。

恋愛劇としては。

王道でありながらも。

短歌によって。

奥深さが味わえる作品となっております。

これは、是非とも薦めなければと思い。

こうして書いている所存であったりするのです。


さて。

最後まで、ご覧いただきありがとうございます。

この作品に、ご興味がありましたら、是非、手に取ってみてください。

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