【育児日記】水中の光
青く揺れる光が
水族館の内部に静かな影を作り、
その中にうちの子は立っていた。
小さな手を掲げ、
水槽を漂う魚たちを
一心に追いかけていた。
色とりどりの魚たちの影が
うちの子の瞳に映り込む。
その瞳は──
光を反射した水面よりも
なお明るく、星のように輝いていた。
声にこそ出さないけれど
きっとこう考えている。
「これ、なあに?」
指差した先に、命が踊っている。
新しい形、新しい動き、新しい世界。
そのすべてが、うちの子の心に
そっとしみ込んでいく。
私はその横顔を見つめていた。
息をのむほど透明な好奇心と、
静けさの中に湧き上がる熱情。
こんなにも「美しい」と感じる瞬間は、
いままで味わったことがなかった。
青い光はやがて消え、
私たちは日常に戻るだろう。
けれどその瞳に灯った煌めきは、
きっと、これからも
私の心を魅力し続けるだろう。
そう思うだけで、
胸の奥が静かに
温かく満ちていく。
EGO-WRAPPINさんの『水中の光』という曲を聞きながら、先日水族館に行ったときのことを思い出していました。
そうしたら詩のような文章が思い浮かんできたので、つらつらと書き綴ってみました。
『水中の光』、めちゃくちゃいい曲なので是非聴いてみてください。
ではまた!