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【プレパパ向け】育児給付、4月から手厚く 男性育休で「手取り10割」も
こんにちは!エルザスです。
育休を取ろうか迷っているプレパパの皆さん、朗報です!
2025年4月から、28日間までの育休取得なら手取りが減りません!!
4月から子育て世帯への給付が手厚くなる。
夫婦がともに14日以上の育児休業を取れば、育休給付を最大28日間、手取り額の実質10割に引き上げる。
低水準にとどまる男性の育休取得を促し、少子化対策につなげる狙いだ。育児のための時短勤務で減る収入を補う仕組みも新たにつくる。
正確に言うと、従来からある手取り約8割分の「育児休業給付金」に、新設された「出生後休業支援給付金」で手取り2割分が上乗せされる格好です。
これは育休取得を考えているプレパパさん達にとって間違いなく追い風。
記事によると、育休を取得しなかった男性のうち、4割は「収入を減らしたくなかった」との理由を挙げたそうです。
男性の育休取得の58.1%が期間1か月未満であったこと(2023年度実績、厚労省調べ)を思うと、これは結構な数の人に響く良い政策なのではないでしょうか☺️
☺️………………………………
だが足りない!足りないぞ!!😡
収入を気にせず育休を取れる期間が1か月では足りない!😠
1か月でも、育休を取らないよりは全然良いでしょう。
しかし、生後1か月時点ではお母さんの身体はまだまだ回復途上。お父さんが活躍すべき場面はいくらでもあります。
また、赤ちゃんはだんだん夜泣きが激しくなっていきます。夜泣き対応をワンオペでやるか、2人でやるかは極めて大きな違いです(母乳育児だとお父さん1人ではいかんともしがたい面はありますが、それでも)。
ちなみに我が家(ほぼ完全に粉ミルク育児でした)の場合、夜勤を担当していた私の睡眠不足は生後半年〜8か月頃がピークでした。
もう一点。私を含め、長期間の育休をとった男性はかなりの確率で人生観が変わったと言います。
育休は、自分の人生にとって本当に大切なものは何かを考え直す絶好の機会です。仕事から離れ、家族と濃密な時間を過ごすことで初めて見えてくる「自分の幸せの形」があると思います。その形に気づくための時間は、長ければ長いほど良いでしょう。
私の場合、生後1か月の時点でもかなり人生観が変わっていたと思いますが、その後子ども1歳になるまで育休を取り、その期間を通じて自分の新しい人生観への確信が深まっていったという実感があります。
そんなわけで、以前にも書きましたが、私は両親が共に1年間の育休を取るのが当たり前になったら良いな、と思っています。
育休取得者の仕事をカバーする職場の人へのフォローが足りない!😠
「収入減」と並び、育休取得を躊躇する男性がその理由として挙げがちなのが、「同僚にしわ寄せがいくこと」です。
私としては、しわ寄せが行く同僚への追加手当支給が広がったら良いなぁ、と思っています。実際、そういう動きが民間レベルでは広がりつつあります↓
政府は、企業への給付なり減税なりでこの動きを後押ししてもらいたい。
「子持ち様」というフレーズがひと頃SNSを賑わせました。そんな切ないことを言う人が少しでも減るようにしていくことが、遠回りに思えても少子化対策に繋がる着実な一歩なのだと思います。したがって、育休を取った人だけではなく、その周りの人にも恩恵がある形にすることが大切です。
その意味で、業務フォロー手当はかなり有力なオプションだと思います。
話は逸れるのですが……
先ほど、育休取得を躊躇する男性がその理由として挙げがちなのが、「同僚にしわ寄せがいくこと」だと書きました。
これに関して私は、「長期の育休を取って同僚にしわ寄せがいくのは男女問わず同じなのに、男性ばかりがそれを躊躇するのはおかしくないか?」という考えを持っています。
(女性も躊躇しろ!と言いたいのではありません。念のため)
一般的な傾向として、女性は管理職等に就いている割合が低いほか、パートタイマーとして働いている場合も多いため、代替要員を確保しやすく、周囲へのしわ寄せが比較的小さくて済む、という実情はあるのかもしれません。
(管理職に占める女性の割合は12.7%にとどまります〈厚生労働省『令和5年度雇用均等基本調査』〉。また、パートタイマーなどの非正規労働者の割合は、男性では23.0%なのに対して女性は53.1%に達しています〈総務省『労働力調査』2024年平均値〉。こうした労働状況こそジェンダーギャップそのものであり、これ自体が大きな問題であることは論ずるまでもありません)
とは言え、逆に言えば働く女性の46.9%は正規雇用なわけです。今の時代、専門性が高く代替要員の確保が難しい仕事をしている女性も多いはずです。にも関わらず、育休の取得期間は明らかに男性のほうが短い傾向にあります。
育休取得期間が1か月未満の男性は前述の通り58.1%ですが、女性はわずか1.2%です。
6週間の産前休業および8週間の産後休業と合わせると、女性は1か月間の育休取得でも延べ5.5か月は仕事を休んでいることになります。周囲へのしわ寄せがないはずはない。
一方、男性は1か月間のしわ寄せすら躊躇する人が多い。
これはもう、「女性のほうが周囲へのしわ寄せが生じにくい」という傾向だけでは説明不可能なほどの不均衡です。
では、この不均衡の原因は何なのでしょうか?
育休取得を躊躇する男性自身の中と、彼を取り巻く環境の中に、「男は仕事、女は家庭」という昭和的アンコンシャスバイアスが依然として存在しているせいなのではないか。
私はそう疑っています。
語弊を恐れずに端的に言えば、女性の場合は周囲へのしわ寄せがあっても「育休とはそういうものだ」と受容されやすい環境があるのだと思います。女性は出産で肉体に大きなダメージを負うため、その回復のために休みを取るのは自然なことだからです。故に、期間1か月未満の育休取得者がわずか1.2%にとどまっているのでしょう。
ところが、男性の場合は周囲へのしわ寄せがあると「育休とはそういうものだ」とはなりにくい。「女性と違って出産による身体へのダメージはないのだから、産後すぐにバリバリ働けるはずだろう」という意識が社会にある。確かに、男性は出産による身体へのダメージもなく、産後すぐに働けるのは事実です。しかし、育休は法律によって男女問わず認められた権利であり、身体へのダメージがあろうがなかろうが取って良いものです。
にも関わらず、男性が育休を取って周囲にしわ寄せがいくと摩擦が生じやすい。
これこそアンコンシャスバイアスです。
さて、ここまで「男性の長期育休取得を妨げる真因は、しわ寄せの有無や大きさではなく、アンコンシャスバイアスである」ということを書いてきました。
そうであるならば、まず男性自身の中にあるアンコンシャスバイアスは、本人がそれに気づきさえすれば即座に消し去ることができます。
厄介なのは後者です。長年、「育休を長く取るのはもっぱら女性」ということが続いてきたために、会社内で男性が長期育休を取ろうとした時、さまざまなところで制度的な不備や軋轢、ギクシャクした動きが生じてしまう。
繰り返しますが、そもそも育休は法律によって男女問わず認められた権利です。よしんば男性のほうが周りへのしわ寄せが大きかったとしても、男女問わず育休を取ることが受容されやすい環境を作るべきだと思います。
(なお、男女問わず、育休取得者は周囲へのしわ寄せを極力少なくするよう努力すべきなのは言うまでもありません)
長期の育休を取得するか悩んでいるプレパパの皆さんには、ぜひこのアンコンシャスバイアスによる困難に果敢に挑戦してもらいたい。
その勇気を発揮するだけの価値が、あなたが取ろうとしている育休には必ずある、と私は断言します。
あなたの長期育休取得の決断は、あなたの人生をより豊かで素晴らしいものにするだけではありません。
今よりフェアで、男性も女性も今より子育てがしやすい社会に近づいていく、そのための大切な一歩になるのです。
生まれてくるあなたのお子さんに、今よりも良い社会を手渡すために。
あなたの勇気ある挑戦を、私は心から待ち望んでいます。
ではまた!