[其の五十三] ヤマタノオロチ伝説と奥出雲
神様お菓子、53品目です。
今回はヤマタノオロチ伝説、
そして、大好きな奥出雲やイナタヒメ様から感じた雰囲気をお菓子で表現してみました。
では、ヤマタノオロチ伝説から。
(左下)
ヤマタノオロチさんです。
和菓子のういろう生地を使って、表現してみました。紫色は紫芋の粉を、緑色は抹茶をそれぞれ練り込んでいます。
ヤマタノオロチさんといえば、おどろおどろしい八つの頭を持つ龍さんをイメージする方もいらっしゃるかと感じますが。
私はヤマタノオロチさんから『自然そのもの』を感じました。
伝説の中のヤマタノオロチさんは、
素直にすっーっとした流れでなく、
何だかこんがらがっていて、
とどこおっていて。
そして、そのこんがらがって結び目が出来てるところを、スサノオノミコト様(ソサノヲ様)は剣で切って、とどこおっていた流れがスムーズに流れるようにされたのかな~、と感じました。
そんなイメージがあったので、お菓子の形を『結んで』表現してみました。
ういろう生地は自然の『輝き』『艶やかさ』『麗しさ』などを表すために作ってみました。
紫色は私がヤマタノオロチさんから感じた色ですが、『愛』『慈愛』『想い』を。
白色は『素直』『純粋』、
緑色は『自然』『豊かさ』を。
それぞれ表現しています。
(左上)
米粉、全粒粉、そば粉、太白ごま油、
てんさい糖、卵で作ったパウンドケーキです。
『大地』『力強さ』『豊かさ』などを表現してみました。
プレートの写真ではパウンドケーキのそばに八塩折のお酒をグラスに入れて、添えています。
これはオロチ伝説になぞらえて、ヤマタノオロチさんのお菓子のそばにスサノオノミコト様(ソサノヲ様)たちがお造りになられたお酒を添えている、ということもありますが。
もうひとつ表現したいことがあって。
まずはその表現したいことのために、
八塩折のお酒をパウンドケーキにかけます。
スサノオノミコト様(ソサノヲ様)やクシナダヒメ様(イナタヒメ様)、アシナヅチ様やテナヅチ様たちにゆかりある土地では皆様の土地や自然、その地に住んでいる人々への『想い』や『慈愛』を感じました。
またその土地に住んでいる人々も皆様に対して意識を向けておられて、愛しておられるのもすごく感じました。
八塩折のお酒は神様たちのさまざまな『想い』『慈愛』。
その『想い』(八塩折のお酒)を
『大地(土地)』(パウンドケーキ)に
かけて、染み込ませて、表現してみました。
次に白いお皿のお菓子です。
奥出雲で感じたことをお菓子にして、
1枚のプレートに盛ってみました。
(ここからは『イナタヒメ様』、『ソサノヲ様』という方で書かせていただきます。)
(右上)
おだんごです。
奥出雲の『田んぼ』を表現してみました。
私は奥出雲の風景の中で、田んぼが大好きです。
冬の何もない田んぼ。
春の田植え前のあら起こしをしたり、水をはったり、代かきをしたあとの土の香りのする田んぼ。
初夏の緑色の苗が植わってる田んぼ。
夏の青々と繁って伸びた稲が風を受けてなびいている田んぼ。
秋に向けて、だんだんと色が変化していく田んぼ。
秋になって、黄金色に染まった田んぼ。
天日干しをするために、干してある稲が並んでいる田んぼ。
稲刈りが終わって、何もなくなってる田んぼ。
田んぼの話をするときりがないくらい大好きです(笑)
そんな奥出雲の田んぼの『豊かな四季』や『自然』をおだんごで表現してみました。
白いおだんごは『雪』の積もった田んぼ。
青大豆のきなこに少し抹茶をまぜてまぶしてある緑色のおだんごは『青々とした稲』が育っている田んぼ。
きなこがまぶしてある黄色いおだんごは『黄金色の稲穂』の田んぼ。
しょう油と黒糖で作ったみたらしのたれがのせてあるおだんごは田んぼの『豊かな土』を。
それぞれ表現してみました。
(右下(おだんごの下))
そば粉のクッキーです。
そば粉と小麦粉、てんさい糖、グラスフェッドバター、はちみつを使って作ったクッキーに。
生クリームで作ったクロテッドクリームに、
生糀と米で作られた甘酒を煮詰めたものをまぜて、甘酒クリームにして。
そば粉のクッキーにクリームをサンドしました。
奥出雲の『あったかく』て、『ほっこり』『のんびり』『やさしい』雰囲気を表現してみました。
(味は素朴で、甘すぎず。おいしかったです♪)
(左下(クッキーの左側))
いろいろな寒天を組み合わせて作ったお花です。
白色は、甘酒の寒天。
茶色は、あんこの寒天(ようかん)。
透明は、何も入っていない寒天。
緑色は、つるむらさきを茹でて、ミキサーにかけたものを入れた寒天。
オレンジ色は、奥出雲産のとうがらしを使った一味を入れた寒天です。
白色は『お米』、茶色は『土』、透明は『豊かな水』、緑色は『自然』、オレンジ色は人々や生き物、植物のあたたかな『命』をそれぞれ表現してみました。
(青い小皿)
稲田神社さんから感じたことを白あんの入った白い大福で表してみました。
アシナヅチ様とテナヅチ様のご家族と、
イナタヒメ様とソサノヲ様のご家族の
あたたかくて、家庭的なご一家の皆様の仲良しなご様子。
そして、イナタヒメ様の包み込んでくださる
あたたかな愛をやわらかな大福で表現してみました。
稲田神社さんはとても落ち着いていて、過ごしやすくて。いつ行かさせていただいても「いらっしゃい」と出迎えてくださっている感じがします。
大好きな稲田神社さんのお菓子が作れて、嬉しかったです。
(グラス)
イナタヒメ様がお産まれになった時に使われた産湯の池のある場所で感じたことを表現してみました。
透明なゼリーを固めて、グラスにスプーンで小さくしながら入れました。
真ん中に真っ白なだんごをひとつ、入れてます。
このゼリーを作る時に使った水は、奥出雲町の『延命水』という天然水です。
アシナヅチ様とテナヅチ様が育まれた『愛』によって、テナヅチ様の御腹に命が宿り。
そして、おふたりに大切に育まれ。
この地で、テナヅチ様がお産みになられて。
イナタヒメ様の世界がここから始まりました。
きらきらしていて、透明で澄んだゼリーは、
アシナヅチ様やテナヅチ様の『想い』や『慈しみ』、イナタヒメ様の『命の輝き』を。
ゼリーの中の真っ白なおだんごはイナタヒメ様をそれぞれ表現してみました。
今回、ヤマタノオロチ伝説と奥出雲で感じたことからお菓子を作って、表現できて。
楽しかったし、とても嬉しかったです✨