寝てたら鬱は治るの?
鬱関連の本を読むと、大体「薬を飲んで、休養してストレスのない生活をおくりましょう」と書かれている。ただ、これをしていて鬱が治ったら苦労しないだろう。大半の人は、これでは鬱が治らないと思う。いや、大半の人は、これで鬱が治って、実はこれで鬱が治らない人が少数派なのかもしれない。
例えば、僕が好きな坂口恭平さんはこう言っている。
要は「寝てたら鬱は治る」と言われている。
また、僕が好きな北杜夫さんはこう言っている。
要は「虫の冬眠」で、「じたばたしないで、ただただジーッとしているのが一番よい」らしい。
僕がよく転載させてもらっている、noteに記事を書かれている精神科医である基礎知識さんは、記事でこう書かれている。
要は、「『何もしないで ゆっくり休みなさい』と伝え続ける必要があるのは、従来診断でのうつ病の多くを占めていたメランコリー親和型のうつ病」と言われている。
また、いわゆるメランコリー親和型以外のうつ病に関してはこう書かれている。
要はメランコリー親和型以外のうつ病は「同じうつ病という診断でも、何もしないで休むだけでは回復しない」らしい。
まとめると、坂口恭平さんや北杜夫さんは要は「寝ていたら鬱が治る」と言われている。また、『基礎知識』さんはメランコリー親和型のうつ病に関しては、それでいいらしい。ただ、厳密には「正確に言えば『何もするな』と言い続けても、ある程度回復したら少しずつブレーキをかけながら動き出し、体力や精神力も回復させていく人たちである」らしい。
それ以外のうつ病の場合、「1~3ヶ月しっかりと休んだ後は、つらいけれどちょっとだけ疲れる程度 身体を動かし心身の回復を図るのがうつからの回復に不可欠である」らしい。
僕は精神科医でも学者でもなんでもないのでよく知らないが、これは正論だと思う。
僕が思うに、坂口恭平さんや北杜夫さんのような真にピュアな躁鬱病の人は、寝てたら鬱が治るのだろう。北杜夫さんは「循環する」と言われている。また、『基礎知識』さんが書かれているように、従来型のメランコリー親和型のうつ病も寝てたら大体鬱が治るのだろう。
ただ、坂口恭平さんや北杜夫さんと僕ら(僕らと言って失礼だが)が違うのは、坂口恭平さんや北杜夫さんは、文章を書いたり、絵を描いたり、曲を作ることで生計を立てている。だから彼らにとっては、精神科のデイケアや作業所やリワークといった、いわゆるリハビリが必要ない。彼らは極端な話、文章を書けたり、絵を描けたり、曲が作れればそれでいいのだ。ただ、大体の人は、どこかに雇われていて、復職することを目指しているだろう。この違いも結構あると思う。
『基礎知識』さんが言うように、ある程度、休養していても治らない鬱は作戦を変える必要があると思う。要するに、治していくためのある種の「努力」が求められるということだ。
そりゃ、寝て鬱が治るならいつまでも寝ていたいですわ。
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