私と稼ぎ方 : 農業をライフワークと定めた理由
◆「余裕」のない日本社会への対抗措置
なんだかいきなり小難しそうな小見出しになってしまいました💦
大丈夫‼️そんな難しいことをいきなり語り出しませんから笑
まあ、シンプルに
今の日本って悪い意味で余裕ないよねー
と、感じるのです。
上がり続ける物価と、全く上がらないお給料
教科書でしか見たことのない、
スタグフレーションが起こっています。
我が家もガス代高くて、こまめに給湯器消したり、お湯が沸きやすい山用品のケトル買ったり。
本当はみんなこんなチマチマした日常の節約なんてしたくないよねー
とか、言ってます。
まあ、この流れでいくと、
いかに楽をして稼ぐか?
いかに節約して豊かな心持ちで生きるか?
とかそういう話をされるんじゃないの?
と、予想される方もいるでしょう。
違います笑
◆私にとっての社会と畑のバランス
私は2018年に会社を退職してから、5年のブランクを経て、
今年の9月から再び社会に出て、少額でもいいから稼ぐ!
社会に出て人とコミュニケーションを取る!
と決めて、いろいろ短期のバイトや働きやすいバイトを探しています。
本日、週2で軽作業の短期バイト決まりました👌
あとは住んでいる所から近いところで、週1〜募集のある長期の軽作業のバイトの面接を受ける予定です。
なので、もう一箇所が受かったら、来年1月上旬までは掛け持ちかな?
そして、なんでキミは週2なんだい?
短期ならガッツリ週5で稼いだ方が良くないかい?
そんなお声が聞こえてきそうですね。
そもそも私の働き方のベストバランスを考えてみた時、最大でも週3がギリギリだなぁと思ったのです。
掛け持ちする時は、おそらく週3のマイルールは破らざるを得ませんが、一時的なものなので、それもありかな?とゆるく構えています。
そしてなぜ週3にこだわるのか?
お答えしましょう。
畑に行かないと、精神的なバランスが崩れるから
コレが最大の理由です。
◆私にとっての脳をリセットできる場所が畑
夫とたった2人の零細農家を始めて気づいたのですが、
「食料を生産しているからこその心の余裕」
→食べたかったら作ればいい(実際、スーパーの野菜は1年に数回しか買わないでいい)
「お金稼ぎに繋がらない、無駄なことをする時間の豊かさ」
→出荷用の野菜のお世話とは別に、家庭菜園用の変な野菜を作ったり、果樹を植えたりしています
ただし、農業法人だと、ものすごく作業の効率化が求められます。
たとえば畑のキャベツをまるで映像を早回ししているかのようなスピードで切る…とかね。
私は効率化を求めない農家の嫁になったからこそ、心の余裕が生まれたのだと言えます。
あとはめちゃくちゃ個人的な理由ですが、
「平たいコンクリート歩くより、土を踏みたい」
「日焼けはイヤだけど、日の光を浴びてると嫌でも元気になってくる」
コレに尽きるかなー
なんだか、ちゃんと私生きてるなぁ〜と感じるんですよね。
そして自分でも気づいていない脳内の余計な情報がリセットされているのを感じます。
◆週5で働いていた時の、時間と心の余裕のなさ
思い返すと、上京したてのときは、初めてのことだらけで、満員電車ですら楽しかったですし、帰りに色々な雑貨屋さんやお洋服屋さんに寄って、ワンルームアパートに帰って自炊するのがとっても楽しかったです。
多分、大学という人生最大のモラトリアム期間直後だったので、心の余裕がめちゃくちゃありましたし、若かったので都会での新しい刺激に対して興味津々でした!
(LUSU好きすぎて毎日行ってた笑)
そして、人間は慣れる生き物。
上京して社会人になって、半年経つと、ギリギリまで寝て、通勤電車に滑り込み、毎日残業して疲れが溜まり、土曜日は予定がない限り昼まで寝るという生活が始まります。
そして、地元にいた時ほど歩かなくなったので、足腰の筋肉が急に衰え、腰が痛いのでマッサージ屋さんに通い出します。
そして、どんどん心の余裕が失われてゆきます。
夫と同棲を始めたため、都内にアクセスが良く、便利で、広いメゾネットタイプのアパートに引っ越してから更に心の余裕のなさは加速しました。
毎朝バスに乗って最寄駅まで行っていたのですが、バス代を事前にICカードにチャージせずに引っかってその場でチャージし始める人や、駅の改札でICカードエラーを出して止まる人に内心超イラついてましたし、
職場でメモをとってくださいと何度も繰り返し言っても聞かずに、仕事を忘れて何度も聞いてくる人にイライラしていました。
もう年中小さなことにイライラする日々。
そもそも他人は自分のコントロールの範疇外で、私は最大限自分ができることをやればいいと割り切れるほど、大人でもありませんでした。
心の余裕がないので、お金の余裕があっても、ストレス発散のために消えて残りませんでした。
心の余裕のなさとストレスから、身体にも異常が出始め、迷走神経反射をしょっちゅう起こし、会社へ遅れていました。
私の場合は、失神まで至らず、貧血で気分が悪く歩けない状態になっていましたし、その後、お腹まで下していたので、過敏性大腸症候群の可能性もあります。
そんなこんなで日々のストレスから心と体のバランスを崩しまくり、仕事を辞めます。
固定費を抑えるため、関東の都心から離れた場所へ引っ越し、専業主婦をしていました。
その後、夫が独立して農業を始めます。
◆農業を手伝って感じた頭と身体の解放感
10年以上身体を動かさないデスクワークと、ここ数年家に篭もりがちな専業主婦…と更に身体を動かさないことをしていたため、
私の身体は筋力が衰えに衰えまくっていました。
農業の手伝いをした翌日は必ず全身筋肉痛になって休みをもらっていました🤣
今はバイトと農業をやっているので、少しマシかな?と感じています。
しかし、お日様の下で身体を動かして、不安定な土の上をコケながらも歩く経験は、私の精神の安定にもつながりました。
それまでは、養ってもらっている状況が毎日不安で不安で仕方なく、
私も働かないと…と思いながらも、
正社員で働くことにこだわりすぎて、アルバイトやパートで自分の働ける範囲で働くという発想自体、ありませんでした。
家にこもってばかりいると、
暇すぎて余計な不安を生み出してしまうなと、私は感じました。
◆有機農業界の偉人、金子美登(かねこよしのり)氏の言葉で決めたこと
夫は農業で独立する前、農業法人で働いていました。平日休みの日は車で行ける範囲の農家を調べてボランティアという形で、いろいろな所で修行。
1970年代から、農薬を使って効率的に野菜を作るコトに疑問を感じ、その時代では非効率的な有機農業を始めた金子美登(かねこよしのり)氏の農園で働いた夫から、
コレ農家の必読書ね!
と、渡された本を読みました。
5人以上の農家が共著として出した本で、
1人あたり20ページほど自分にとっての農業とは?を書いている本でした。
金子氏の書いたパートで私の人生観が変わったのです。
私の農園には14歳〜60代までさまざまな年齢の人が手伝いに来ている。
の一文で、いろいろな事情の人を広く受け入れているのだなと思いましたし、特に14歳の子はどんな事情があるか分からないけれど、学校に行きたくないか、行けない、なんらかの理由があるのだなと思いました。
身体が動きさえすれば、どんな事情がある人でも受け入れてくれる金子氏の農園の懐の深さに感動しましたし、金子氏が本の中で推奨していたコトが私の今後の人生の指針になりました。
農業+X(お金のための仕事)
効率化を求めすぎ、都会に住んで、どんなに便利な生活を享受していても、毎日何かにつけてイライラしていた、心に余裕が全くなかった過去の自分のことが頭の中をよぎりました。
その時の私は、
ああ、もうコンクリートと満員電車や人混みはもうイヤ!自然と共に生きられないのかな?
と、毎日思っていました。
そして引っ越して環境が変わったことで、それは思わぬ形で叶うのです。
そして、農業を定期的に手伝うことで、日の光を浴びて身体を動かし、精神的に非常に安定したこと、
三宅塾Zoomで沢山の女性たちの考えを聞け、エールをもらえたことで、今年、勇気を出して、5年ぶりに社会復帰への道を歩み出します。
これからもど素人から農家の嫁になったなりの目線で、農業についても発信していきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
また、私の人生観を変えた金子氏の本は10年以上前のもので、今は中古でしか手に入りません。
ので、ご紹介リンクだけ貼っておきます。
農業に興味がなくても、
今生きるのが苦しいよという方に是非読んでいただきたい本です。
ではまた❤️
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