読書について①
きょうは読書についての話をしたいと思います。
みなさんは本を読みますか? それはどんな本ですか?
自分の興味関心のある分野の本を読む人が多いみたいですね。
「読み」はおおきく2種類に分けられます。
「アルファ読み」と「ベータ読み」です。
「アルファ読み」は、「すでに知っていること」について書かれた文章を読むことです。別名「それわかるー」読み。
例えば、ジャニーズ大好きな人が、ジャニーズについてネットニュースを読むことは、ほとんど「すでに知っていること」についての文章なので、登場人物もすぐにわかってスラスラ読めます。これが「アルファ」読みです。
「ベータ読み」は、「まだ知らないこと」について書かれた文章を読むことです。別名「なにそれ?」読み。
ジャニーズについてネットニュースを、ジャニーズを全然知らない私が読んだらどうでしょうか? ほとんど「知らないこと」についての文章なので登場人物が一人もわからず、スラスラ読むことは困難です。これが「ベータ読み」です。
「アルファ読み」は、速読多読なんでも一瞬でできるし、わかるから気持ちいい気分になりますね。だって既に知っていることだから。九九で2の段まで覚えた小学生が、延々と2の段の練習問題をやっているのと同じです。
「ベータ読み」はわかんないから全然進まない。立ち止まりながら、「わかんないな」といいながら、調べながら、誰かに聞きながら少しずつ読みすすめます。
アルファ読みばかりして、ベータ読みしないのは、九九の3の段は難しいからやらない、2の段の問題だけ解き続けることに似ています。2の段はすぐに解くことができるので気持ち良くなっているのです。
もしこんな小学生がいたら、みなさんは何と声をかけますか?
「2の段はよくできるようになったね。次は3の段をやってみよう。はじめは難しくて失敗するかもしれないけれど、大丈夫。2の段ができた君にはきっとできるよ。」
これは読書に限らず、知識の習得、人間関係、経験についても同じことがいえるかもしれません。
2の段ばかりで思考停止せずに、3の段に進んでみよう。
みなさん、思い出してください。3の段は失敗を繰り返して習得したことを。
アルファ読みとベータ読みの話は、外山滋比古さんの「読みの整理学」という本に詳しく書いてあります。興味のあるひとは読んでみてください。
もし、みなさんが私にジャニーズの話をしてきたら、私も少し調べてみようと思います。それが広い意味での勉強ですね。
今日はこれで終わります。またあしたにゃー