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肥満外来による高度肥満症の治療をしてみた。【自己紹介】

プロフィール

初めまして。リコと申します。女性です。
1992年10月生まれの31歳です(2024年6月現在)
兵庫県在住。
職業は事務系の在宅勤務のお仕事をしていたり、Webデザイナーを目指している兼業主婦です。
2020年9月に結婚をして、早3年が経ちました。
趣味は、ゲーム/麻雀/TRPG/ダーツ/マンガ/アニメ/VGMDJ/ピアノ/オタマトーンDX/占い/お絵描き/デザイン/ゆっくり動画作成/エッセイなど

体重の推移について

話は過去に遡りますが、2017年3月頃の私は、68.7kgのちょっとぽっちゃり系の女性でした。そこから元彼との交際をきっかけに、半年くらいで10kg減量し、58.7kgと高校生くらいの体重まで戻りました。そこから2年近く過ぎた後、元彼と破局してから今の旦那さんと出会って、結婚した当初は75kgと徐々に体重が増えていきました。
いわゆる幸せ太りからの体重の増加と思って、「いずれは元の体重に戻るだろう」とその時はあまり深くダイエットのことは考えていませんでした。

結婚後の急な体重の増加

それから徐々に私の体は、体重の増加が止まることはありませんでした。結婚後3ヶ月で仕事を辞めてしばらく家の中で主婦をしていた時から1年で90.8kg(2021年)。2年後には95.6kg(2022年)。そして2023年から2024年の5月にかけて104.2kgと、結婚してすぐの頃の体重と比べて+29.2kgとほぼ30kgと体重が増えていきました。

体重の増加による健康被害

ここまで体重が増加すると併発して様々な疾患に罹るようになりました。

  • 閉塞性睡眠時無呼吸症候群

2021年5月に旦那さんからの夜寝ている時のいびきがすごくて眠れないとのご指摘により、近所の呼吸器内科のかかりつけ医に通うことになりました。
検査は簡易検査から精密検査にまで発展し、1泊の入院検査の末、検査の結果は1時間に97回も無呼吸症状が出ているとのことでした。さすがに異常値ということが分かり、CPAPによる治療が開始されました。

  • 脂質異常症

2024年1月から血液検査の結果で高脂血症の値が出ていると言われ、脂質異常症と診断をもらいました。パルモディア0.2mgを処方され、2024年3月くらいには値は良くなってきたとの報告を受けました。まだ油断はできません。
その時の血液検査の結果から糖尿病予備軍と言われることになりました。

いずれにせよ、医師からは何度も「体重を減らしなさい。」と、指導は言われていたのですが、なかなか簡単に出来るわけでもなく、次第に自分の口から「減量するための薬の処方」について聞くようになりました。
医師も地域医療では限界を感じたのか、通い始めてから3年くらいでようやく近所の肥満外来を担当している専門医チームのある総合病院を紹介してもらいました。
私は、やっと肥満から痩せれる手段を手に入れた。と喜んで病院へと向かったのですが、さらなる現実が私を突きつけてきました。

  • 不妊

結婚してから3年経っても、子供を授かれていないです。まずは、私自身の体の健康を取り戻さないことには、妊娠は難しいと不妊治療専門の医師に言われました。

肥満外来と高度肥満症の診断。そして手術に向かって……。

2024年5月私はようやく、肥満外来の受診を初めました。
まずは、糖尿・代謝分泌内科の専門医による問診。
早速紹介状を見ていただくと、真っ先に言われたのは手術をするための意思があるかどうかでした。正直私は、手術よりも先に薬の処方でどうにかなるだろうと思っていたので、今すぐ手術をどうするかと聞かれて頭の中は混乱していました。
とりあえず、手術と言っても何も知らない、何をされるのか分からないという不安のほうが大きかったので、手術を担当する消化器外科の専門医から「手術の説明を受けてから考える。」というのを伝えて、一旦ひと呼吸をつこうと思いました。手術を受ける前には今の体重から5%の減量が必要なのと、同時に糖尿病予備軍という血液検査の結果の用紙を見せた上で、糖尿病がないのか検査(経口ブドウ糖負荷試験・OGTT)を6月にしましょうと医師から言われました。それで、今後の減量に向けてのお薬の内容や手術の方針が変わるとのことでした。
それから、消化器外科で手術の説明を受けました。
まだ手術をするとは言ってないけど、専門医からの情報を耳にして「手術以外に健康的に痩せる方法が存在しない。」との事が分かりました。
ここまで行くとさすがにその場で「手術をします。」と言わざる負えませんでした。他に手段がありませんからね。薬も最初の手術前の減量の補助程度にしか効果がないことも分かりました。
この場で私は、高度肥満症と診断されました。

腹腔鏡下スリーブ状胃切除術・腹腔鏡下スリーブバイパス術について

保険適応条件として
〈腹腔鏡下スリーブ状胃切除術の場合〉
BMI32.0~34.9 6ヶ月以上の内科的減量
 ・糖尿病(HbA1c 8.0以上)・高血圧症・脂質異常症・閉塞性睡眠時無呼吸症候群・非アルコール性脂肪性肝疾患 のうち2つ以上を合併するもの
BMI35以上 6ヶ月以上の内科的減量
 ・糖尿病・高血圧症・脂質異常症・閉塞性睡眠時無呼吸症候群・非アルコール性脂肪性肝疾患 のうち1つ以上を合併するもの

〈腹腔鏡下スリーブ状胃切除術(バイパス術を併施するもの)の場合〉
BMI35以上 6ヶ月以上の内科的減量
 ・糖尿病を合併するもの

術式について
腹腔鏡下スリーブ状胃切除術
手術はお腹を大きく切開する開腹手術ではなく、腹腔鏡を用いて行います。おなかに5mm~15mmの小さな穴を5~6箇所開けて、おなかに挿入したカメラ(腹腔鏡)の画像をモニターで見ながら、胃の大半を切り取ります。胃をバナナ1本ぐらいのスリーブ(袖)状に形成することで食事摂取量を制限します。切り取った胃は15mmの穴から摘出します。切り取った胃を摘出するため、胃を元に戻すことは出来ません。吸収阻害を加えた術式ではないため、リバウンド防止のために長期に渡る栄養管理・運動管理が必要です。

腹腔鏡下スリーブバイパス術
腹腔鏡下スリーブ状胃切除術に十二指腸と小腸のバイパス術(十二指腸小腸バイパス)を追加する手術です。
十二指腸を離断し、トライツ靭帯から概ね100~200cm程度の空腸と吻合します。Rouc-Y法で行う場合とBillroth-2法(単吻合)で行う場合があります。小腸からの栄養の吸収を減らすことで減量効果と糖尿病改善効果が期待できます。スリーブバイパス術を選択した場合においても術中の所見により腹腔鏡下スリーブ状胃切除で終了することもあります。

術後経過・栄養管理について

  1. 術直後から肺炎・血栓予防のために離床を促します。

  2. 術後数日間はスリーブ胃管の浮腫による影響、消化管ホルモンの影響、麻酔の影響などから嘔気が強く出ます。術後2~3日で落ち着くことが多いです。

  3. 術翌日より水分・ステージⅠの食事が開始となります。スリーブ胃管が細いため、初めはスプーンⅠ杯程度の少量ずつ、3分間毎に摂取していただきます。

  4. 術後はカロリー摂取よりも脱水予防に努めてください。1日2Lを目標に水分摂取をお願いします。

  5. 体重の減少時には胎児に不利益が生じる可能性があるため、術後1年間は避妊をおすすめしています。

術後の肥満関連合併症について
肥満外科手術より肥満関連合併症の多くが治癒・寛解(内服治療が不要となる)に至ることが報告されています。しかし、術後比較的早期に治癒・寛解に至るものから、体重減少後に改善が見込めるものなど治療効果は人それぞれです。内服薬などは、主治医の指示に従い、決して自己判断で中断しないようにしてください。

精神神経科の受診と栄養士による指導

これとは別に栄養士の指導はもちろんのこと、手術に臨んでも大丈夫な精神状態であるかどうか。術後に大きな精神的な負担が掛かっていないかどうかを診るために精神神経科の専門医の受診が必要不可欠になっております。
元々、発達障害(ASD、AD/HD)の診断を幼少期からもらっていたこともあって、今は心療内科にお世話になっていることもあり、精神神経科に対する抵抗感はあまりありませんでした。それとは別に自立支援医療の適応とは別の病院になるため、経済的負担が大きい今は、併用できないかどうかの判断を自治体に申請しようとしている最中です。

まとめ

こうして、私は肥満外来の診察をして、チーム医療としてカンファレンスが行われていること、肥満に関する疾病は役満まで行ってしまったことを知り手術する方針が決まったわけですが、なかなか同じ症状に悩んでいる人がここまでの決断に至るケースが少ないと実感しているのも事実です。
そのため、出来る範囲でnoteに手術に至るまでの内容と術後の経過とその結果を報告できるエッセイを書きたいと思いました。
術後の経過1年後には体重の変化によりますが、妊活・妊娠出産をしても良いのと、実際に出産育児までの実例があるとのことなので希望が見えています。まだこれからの人生ですし、早めに手術の決断して良かったと思っています。
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