2021年5月(10冊ログ)
#小説8050 #ノマド #スタンフォード #顧客起点マーケティング #わたしが幸せになるまで #LIFESHIFT #明日の食卓 #ツキの大原則 #やばい文豪
毎月10冊本を読んでいます。あなたの知識のお役に立てる本・情報があればうれしいです。
今月イチの推し本
本屋で最後の1冊が残っていて思わず手に取った。8050問題。引きこもりの子どもを持つ親が80歳になり、その親が死ねば50歳の子どもは後に死体で発見される。
この本は開始30ページで8050問題の全貌がわかる。そして、おとなしく引きこもった息子の突然の暴力から始まる。
犯罪を起こすかもしれないと本格的に恐怖を覚える母親。こいつのせいで私の人生がダメにされると思う姉。全てを母親である妻のせいにし続けてきた父親。
恐れずに言うと、めちゃくちゃ面白かった!
壮絶で苦しいシーンが多いし、残酷の連続で、悔しい気持ちに涙が止まらなかった。
だけど、「家族が再生しなけばならない」というきっかけが「引きこもり」だっただけで、きっと誰にでも起こる家族問題かもしれない。なんとなくの連続で人間は人間を傷つけ、家族は崩壊し、死に追いやることだって一瞬でできる。
その一部始終が書かれている。だから納得したし、覚悟した。見て見ぬふりを始めたその時点に戻ってもう一度恐怖と向き合いながら家族が奮闘していく様子は、疑似体験をした気分だった。
今は私の人生で、子どもの顔色から一秒も目が離せない気持ちMAXな状態です。
話題の本(吉川ひなの著)
これは「吉川ひなの」の告白本だった。全盛期、彼女が何を考えどう生きていたのか。
私は高校の頃を思い出した。「ひなのちゃん」の雑誌を切り抜いてスクラップしていた。キラキラした世界に憧れていた。だけど私たちは、毎日のように「自分がブスでデブでダメだ」と思って過ごしていた。なんだか今思えば歪んでいる。
この一連全てがメディアに作られたとまで言い過ぎだろうけど、彼女の犠牲の上に成り立っていた作られた世界だったと知って過去の葛藤を流せた気がした。今、信念を持って進む彼女をもう一度応援したい。
夫との会話が最後に描写されている。結婚してから5年間は基本的にお互いのストレスをどこまで許容できるか修行だなって思う。子どもが産まれれば本当にそれを試されている気がする。だけど、コロナになってもう一度こんなに試されるのかと思った夫婦も多いのではないだろうか。
やっと少し自分の時間ができた、これからだって思った主婦の役割がただひたすら家事と育児に追われる日々を今取り戻している気がする。この本は、そんな人たちへのエールになる。また頑張ろうと思えた。
社会問題フォーカス本(2冊)
「ノマド」とは日本で場所に縛られずレンタルスペースやカフェで働くおしゃれな存在。だけどこれは、遊牧民放浪者の話。
家を持たず、車で生活する季節労働者(ワーキャンパー)は短期雇用で渡り歩く。アメリカ合衆国のワーキャンパーの4人に1人はAmazonで働く。そこはどれほど過酷な場所か。高齢女性も多く、3ヶ月で11キロ痩せるほどの運動量。そこで彼らは何を見て、働きながらAmazonという組織に何を思うのか。
とにかく主人公リンダのバイタリティがヤバい。どんなに過酷な瞬間でも生きることを迷わない。毎日生きて終わることをゴールにし、あなたにも生きていてほしいと願う。生きるために孤独にならないことが必要だと知っていて、手を伸ばす。
ワーキャンパーは、生涯現役が確定している。定年はない。肉体が思うように動かなくなっても、過酷な労働環境で死の恐怖を感じてもずっと働き続けられる方法を、息を吐くように当たり前に積み重ねていく強さがある。
この本の紙質がものすごく柔らかくて心地よかった。だからずっと読めたのかもしれない。
小学校3年生の子の虐待死。私の子どもと同じ歳だ。3人の母親が登場し、どれが私でもおかしくない状況に一気に引き込まれた。
だけど私は、正直3人の母親のどの瞬間もどの決断にも共感できなかった。だけど自分ならどんな決断をするかも思いつかなかった。ただ、子どもの思春期には、父・母もちょうど転機が巻き起こる恐怖を味わった。
弓矢をちょっとずつ引き続けて生きている日々の中、ある瞬間手を離して矢を放ってしまう。家族全員がそれぞれ苦しいのに、家族と一緒に解決することも、関係を終わらせることも出来ない。
そうじゃない、こんなはずじゃないと思いながら、きっと笑える日が来る、と何かを信じて進むのが生きるってことなのかもしれない。
人生100年時代への考え方のヒント(3冊)
人生100年時代のライフシフト。それは「不快で残酷で長い人生」を「仕事学びあそびのバランスをとって柔軟に組み立てる人生」にすること。
仕事、学び、あそびに境界がなくなる形。現に、「好きを仕事に」の代表格としてYouTuberが立派な職業名になった。だけど同時にものすごく焦らされている。何者でもない自分に不安になり、好きなことがないのにどうしたらいいと迷う。
この本では、生き方を模索、葛藤し、世代が違う家族の中で悩む主人公に勇気がもらえた。この本に答えはないが、ひとつ確かなことは、自分で決めること。誰かに意見をもらわないと進めないスタンスは人に責任をなすりつけることだと自覚しようとだけ決めた。
スタンフォード大学・オンラインハイスクールはオンラインにもかかわらず、2020年は全米の大学進学校1位となった。計900人(30ヵ国)がリアルタイムで学んでいる。そのトップは日本人。
論理的で生き抜くためのロジカルなノウハウ思考本かと思ってたけど、なんと全然違った!
確実に仲間を持てない人は孤独になっていく。一緒に前に進もうと声をかけることができない人も、誰かの味方になることが犠牲でしかないと思う人も。優しい世界を作ろうと世界は動き始めている。今その世界を覗いてみることをお勧めする。
ツイてる人とツイてない人がどのポイントで考え方が分岐するのかがわかる、考え方の事例集だった。
普段の何気ない言動から、ツイてる人の特徴的な言動は、自分だったらどう思うかを照らし合わせていくと面白い。私はツイてる方だと思う。
だけど、どう考えても私は、「今一歩感」がすごいある。勝負どころに出て行こうとしない。夢を持つがポイントかなぁ。
お金を使って面白い世界を見せてくれる組織に属せる世の中ではない。もう一回、夢を見よう。夢だということにしよう。
ビジネスノウハウ本(顧客起点マーケティング)
P&G、ロート、ロクシタンを経て50代目前でスマニューに参画、国内3社目のユニコーン企業に成長させた人が語るノウハウ本。メンズスキンケア「バルクオム」の事業はこのノウハウで作ってきたと聞いて読んだ。
成長戦略のキーとなるフレームワークとたった1人の顧客にフォーカスするコンセプトの話。絞り込むとニッチ化するという誤解や、仮説を持ってヒヤリングをし続けることの価値は納得度が高かった。
最近事業をやってて思うことは、圧倒的投資が最上位で、あとは競合調査や独自の製品、差別化、マーケティング戦略はそのレイヤーの大喜利だと思っている。製品がいいのなんて大前提で、結局は広告・事業構築投資できる額の差でしかない。あとは強いコミュニティを持っているか、しつこく売り続けることができるか、その体力がどこまで続くのかだけじゃないかって思ってた。
だけど、この本を読んで懐かしいと感じることがあった。そういえばと思い出したことがあった。最後はニヤニヤしてた。ちょっとやってみることにする。
息抜き本(ヤバい文豪)
酒や薬に溺れ、異性問題で失敗し、お金に困窮して借金まみれを美学にする文豪たちのハナシ。
だけど、このようなクズが多かった時代なのではと思う。父親もそうだったよって人はたくさんいるんだから。
こんな男たちに憧れ、そうであってこその美学を通したい人がいるから生まれる本だろうな。きっと何かをなし得れば全て帳消しになると信じて今日も酒を飲む男がいる。美学で語りたい男がいる。
そんなことより、1番やばいのは、ここに出てくる文豪ではない!その文豪と一緒に死のうと、何もかも欲求を受容し続けた女たちがやばい。それがわからないとマジでやばい!
健康本(お医者さんが薦める免疫力を高めるレシピ)
免疫細胞が喜ぶレシピが、食材の解説と共に書いてありました。
健康な栄養素をおしゃれに見える組み合わせで、新しい感覚のレシピ!料理をチャレンジ出来る人は楽しいかも。
私が1番いいなって思ったのは・・
たくあん、きゅうりの漬物、大根の漬物、にんじんの漬物、ごま油、鷹の爪、白ゴマを細かくして混ぜて納豆と和える。これだ!
おわり。
また来月もよろしくお願いします。