読書記録 『遠慮深いうたた寝』
あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。
と、新年のあいさつをしたものの2022年がはじまり、気がつけばあっという間に12日も経っている。
自分の体だけが時間の流れに取り残されているよう…。この調子だと気がつけばもう今年の大晦日になっていそうで、時間を大切にしないとなぁと思っている。
そんなことを語っておいて、この前の休日は昼に起きてそのままコタツに直行し、ゴロゴロすると言うグータラな生活をしてしまった笑
言っているそばから、非実行。
そして年が明けてから、なんだか読書欲が沸かず。
ゆっくりゆるゆると読んで、やっと一冊読み終わった。
小川洋子さんのエッセイ
『遠慮深いうたた寝』
小川さんの作品は、ずーっと前に『博士の愛した数式』を読書感想文か何かの課題として読んだ。肝心な内容はというと…課題として読んでいるせいかすっかり頭から抜け落ちている。今度本棚の中から引っ張り出そうと思う。
そんな私の読書歴の中でも、あまり触れてこなかった小川さんの作品たち。なのになぜ今回エッセイを手にしたかというと、
インスタグラムで投稿されている方がいて、その写真に写った本の姿に一目惚れ。
ずばり、表紙が陶器のように白くて冷たくて、でも手で包んでいるとじんわりと馴染むような白と青のデザインが美しいのです!
この本のブックデザインは名久井さんとのこと…それを知り、ひとりニヤっと笑う怪しい私。
こんな調子で見た目ばかりの感想になってしまいそうなところですが…
肝心な内容はというと、小川さんの日々の出来事や思い出話に好きな本やことまで。新聞に連載されているものを主にまとめられている。
エッセイは、普段知ることの出来ないその人の頭の中をほんのちょこっとお邪魔させてもらう、そんな感じが好きだ。
帯に書かれているあとがきの言葉が
文字を綴るということ、エッセイにしろ日々の日記にしろ、根底には文学があってこそなのかとなんだか納得させられた。結局、人って自分は自分だと思っていても、知らず知らずのうちに影響を受けているものだよなと…。
心理学とか知っていたらまた、世界が違って見えるかななんて思ったり。
そんな小川さん、ミュージカルがお好きなようで、あぁわかりますわかります!そうですよねと読みながら首を縦に振りながら読んでいた。
今までの人生でライブのチケットを取るとき、微塵も未来の自分自身の身の上など考えていなかったなと思い出した。だが、今となっては付き纏うコ○ナ。
早くこれを気にせず、闇雲にチケットを取りたいものです。
また、ご出身が岡山県で家はあの旭川の近くだったと記されています。
そう、朝ドラ「カムカムエヴリバディ」の安子編で何度も出てきた旭川。
別に旭川を直接見たこともないし、ドラマを通じて知った川なのに何でか繋がりを感じてうれしく感じる。
何でしょう。エッセイってただ書かれた方の頭の中を覗かせていただく、それだけでなく、今読んでいる私とその私の経験したことや感じたことなどが、似ていたり知っていることが出てくるとなんだか心がじんわりと暖かくなる。
この感覚はなんなんだろう。誰かと好きなものが同じだったときとかに湧き出る感情と少し似ているのかも??
なーんて好きなことをだらだらと書いている自分が、今何を伝えたくて書いているのかさっぱりわからなくなってきた。
最後に…
「答えのない問い」という章。
この章は繰り返し読みたいと思わせてくれるそんな話でした。“分かる分からない”それだけに囚われてしまっていてはいけないし、それだけで世界を自ら狭めてしまうことになる。
そして、ヴィクトール・フランクルの『夜と霧』を読まなければと。以前購入し、机の上に積まれたまま…。
どんなに過酷な世でも、文学は絶えず生まれている。
そう思うと、文学の奥深さは果てしない。苦手だからという理由で手に触れないのは勿体ないと思えてきた。
今年は好きな本のジャンルのほかに、今まで手にしたことのない世界にも飛び込んでみようかな。
本とは全く関係ないことを最後に。
以前Twitterで欲しいと言った、TENTさんのBOOK on BOOK。
とっても素敵で、使うたびにうっとりしてます。適度な重さで、好きなページを開いていてくれる優れもの。本を痛めないしこれは買って本当によかった!
この子を片手に今年のnote更新、頑張ろうと思います…笑
また感染拡大により、心がざわざわと落ち着かないそんな日々の毎日ですが、みなさんどうぞご自愛くださいませ☺︎
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