偶には古典を(芭蕉1)
私の好きな古典
初めてnoteに投稿をした時、須賀敦子さんの『塩一トンの読書』というエッセイについて触れました。古典を読むとはどういうことか、について書かれた内容です。
私はこれまで古典と言われる作品をあまり多く読んできませんでした。
読んできたものは自分の好きな限られた範囲のものだけです。
そんなごくわずかな古典作品でも、ときどき読み返すとやはり素晴らしいと思います。
私が好きな日本文学の古典の中で、これまで一番多く繰り返し読んできたのは芭蕉の作品です。
高校の授業で初めて芭蕉の『おくのほそ道』の一部に触れて、感動したのがきっかけです。その時は内容に感動したというより、その文章の美しさに魅了されたのです。それまでは古典の文章は難しく、文法を理解するだけでもうんざりしてしまい、試験に出るから仕方なく勉強していたようなものでした。
しかし芭蕉の文章に触れた時、現代の文章とは全く違う格調の高さを感じて惹きつけられました。
早速、『日本古典文学全集 松尾芭蕉集』(小学館)を買い求め、その全文に触れてみました。
古典を読みなれていない私に原文を読むのは難しく、註解を読んでも専門的すぎて高校生の私にはよく理解できない箇所が多かったです。それでもそれ以来芭蕉に関連する書物を折あるごとに少しずつ読み返してきました。
芭蕉に関してはさまざまな研究書や解説本があり、そうした書物を手掛かりに自分なりの芭蕉像を思い描いたり、芭蕉作品への近づき方を模索してきました。
私にとってこのように古典に触れることはその他の読書と同様に楽しみの一つですが、芭蕉の作品は古典作品の中で私が最も長く親しんできたこともあり愛着があります。読み返すたびにどこか懐かしく心が落ち着きます。
また次の機会に私がどのような芭蕉の解説書、関連本を読んできたのがをご紹介できたらと思います。
お読みいただきありがとうございます。
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