N響:ピエモンテージの圧倒的な存在感
こんにちは♪
レコールドムジークの講師です(*^^)☕🍪
今回は、N響のレポートをお届けいたします。
プログラムは以下です。
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ルーセル:バレエ音楽「バッカスとアリアーヌ」作品43 組曲 第1番
バルトーク:ピアノ協奏曲 第3番
休憩
ラヴェル:優雅で鑑賞的なワルツ
ドビュッシー:管弦楽のための「映像」ー「イベリア」
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指揮は山田和樹さん、ピアノはフランチェスコ・ピエモンテ―ジさん。
幕開けはルーセル💃
↑ 第1番、パリ管をデュトワが振っています
↑ 第2番、ブリュッセルフィルの皆様
もしかすると全体的に少し演奏しずらいのでしょうか。少々エネルギーが控えめな印象を受けました。そもそもルーセルさんの作品自体、演奏される機会自体が少ないですよね。もっと評価されても良いのではないかと思います。使っている楽器も、銅鑼があったりして面白いです。
今後も沢山取り上げていただきたいところですし、また、今回の演奏会のようにフォーカスされることがごく稀な作品を積極的に取り上げてくださったことは、マイナー音楽発掘大好き人間としてはとっても嬉しいことでもあります。
短期間での仕上げとも伺いましたが、N響さんはお忙しい中幅広い時代の作品に取り組み、上質な音楽を届けてくださり、いつもありがとうございますm(__)m
続いてバルトーク3番、ピアニストはフランチェスコ・ピエモンテ―ジさん。舞台に出てきた時からオーラが凄かったです。肝っ玉の据わった大男で、テクニックも抜群。彼にとってはバルトークのコンチェルトなんて朝飯前です。
ピアノの音色も歌い方も、イタリア寄りだと感じました◎ 楽器もファツィオリを弾かれているのかと思うほど・・・いつも通りスタインウエイでしたが^^;
かなりオープンな弾き方で、テノール歌手かと思うくらい歌い上げていましたし、指揮者のような貫禄もありました。さすがのN響さん、激ウマ大男の歌いっぷりをトランポリンのようにブウォンと受け止めていました。素晴らしいコンビネーション。
且つ、繊細な音はすごく綺麗なんですよね・・・・・
2楽章のreligiosoは特に感動的でした。宗教的な静謐さゆえ、教会のステンドグラスが目に浮かぶようでした。
以前聴いたジョナタン・フルネルさんとは違った透明感がある音です。
演奏している作品が異なるのであまり良い対比ではないかもしれないのですが、フルネルさんの音色は、渋みや貫禄がありつつも、水滴のような、ウルウルした瑞々しさがあったのに対し、今回のピエモンテ―ジさんは、生地で言うとシルクのような感じです(伝わりますでしょうか…笑)。
歌うのが上手いということは、フレージングも上手いということ。フレーズの終わり部分のまとめ方も本当に綺麗でした。
アンコールはケンプ編のバッハ、目覚めよという呼び声が聞こえ BWV 645です。選曲もばっちりですね。バルトークを弾いた後はバッハ弾をきたくなります。ショスタコからのバッハみたいなものです。
それからこの方、レパートリーを見ると、何でも弾けるみたいですね…最強現る。何らかの聴衆賞や、心に残ったソリストなどに選ばれそうな勢いです。山田さんとは仲良しとのこと(^^)(^^)
♪♪♪
休憩後のラヴェルのワルツは楽しかったです!
「優雅で感傷的なワルツ」については、私自身が長い間、サンソン・フランソワというピアニストの演奏を聴きすぎてしまっていたのもあって、もっとズズズンとした刺激のある重音や、やや乾いたコロコロした音、より多くの音色の変化を求めてしまいそうになりました^^;
オケ版を生で聴いたのが初めてというものあります。こんなに滑らかに演奏することもあるのかと気づかされました。
♪♪♪
最後のドビュッシーで、N響さんの真価が発揮されましたね。N響さんと緊密な演奏と、ドビュッシーの密度の高い作品は、相性が良いのだと思います。あと、打楽器のセクションの皆様、素晴らしかったです👏
山田さんが指揮をすると、明るい音がパーンと前に飛んでくる感じがします。今回は特にワルツの作品が多くて、楽しかったです。
帰りは思わずスキップをしてしまいました♪(/^^)/
私だけではなく、NHKホールから駅まで、鼻歌を歌いながら軽やかな足取りで向かわれていたクラシックファンのおじさまみたいな方もいらっしゃいました。気持ちがよくわかります。
とても幸せな演奏会でした♫
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