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流罪 _ 詩

この川の流れは人の命の流れ
あの星の光りは時の儚さの極み
終ぞ刃に映り込んだ狂った心で
今は一人この舟の上、朧気に偲ぶ
果てに待つのは己の愚かさ
理解っていたのも己の愚かさ
宵闇に紛れて顔を出したのも己の愚かさ
今は一人この空の下、己を待ち伏せ
流罪で構わないと、申し出た
どうしてかは、わからなかった
この川の流れの果てに赦しや償いがあるのなら、
あの星の光りの側に祈りや最愛があるのなら、
流罪を申し出たりはしなかった、と思う
空を見上げたりはしない、と思う

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